カテゴリー別アーカイブ: 災害復興

行政-災害復興

進む復興、避難者数の減少

復興庁が、全国の自治体の協力を得て、避難者数の調査をしています。平成30年7月の人数が、公表されました。約6万人の方が、避難しておられます。
この数字は、着実に減少しています。発災直後は約47万人、詳しい数字が取れた時は35万人おられました。「これまでの推移」。
ようやく、ここまで来ました。7年もかかっています。新しい町をつくるのに、場所を決めたり、山を削ったりと、時間がかかりました。

高台移転用地や公営住宅も、順次完成しています。津波被災地では、来年春にはほぼ完成します。「復興の道のりと見通し
避難者の方に、一日でも早く仮設住宅暮らしを終えて、恒久的な住まいに移ってもらうことが、復興庁の一番の使命です。

NHK、被災地での生活支援情報

NHKがウエッブニュースで、被災地での生活関連情報を載せています。画面の中程です。目立つように黄色の字に、大きな文字で表示してあります。

例えば、広島県内。項目は、断水の復旧見込み、給水か所、住宅提供、入浴支援、災害ゴミ受け付けなど。
停電していない、テレビを見ることができるという条件の下ですが。これは、被災者には役に立ちます。
通常は、避難所に張り出すのですが。たくさんの人に最新情報を見てもらうには、この方が便利です。

原発避難者の生活再建対応策

7月10日に、「避難指示区域等における被災者の生活再建に向けた関係府省庁会議」が開かれました。被災地の復興には、地域の復興とともに、被災者の生活再建が必要です。地域と人です。

津波被災地でも、住宅が完成し街並みができると、仮設住宅から出て行かれます。ただし、高齢者や意思能力に欠ける方など、自分では判断できない方もおられます。その方々には、市町村の福祉部門と連携して、個別に生活相談をしています。そうすることによって、順次仮設住宅が撤去されています。
原発被災者は、遠隔地に避難したこと、避難生活が長引くこと、帰還しても働く場が元通りにならない場合もあることなど、困難な条件にあります。既に帰還して事業を再開した人や、新しい場所で生活を始めた人も多いです。しかし、まだ避難生活を続けておられる方も多く、このような「不安定な生活」を早く切り上げてもらう必要があります。

避難指示が出た区域の全世帯にアンケート調査も行いました。
6割の人が、持ち家に居住しています。
主たる家計維持者の無職23%が、震災後に44%へ増加しています。
そのうち、新たな仕事に就きたいは(60歳未満で)2割程度です。当面仕事をするつもりはない理由は、収入・貯蓄があるとのことです。
健康状況は特に問題はないが66%、精神面で日常生活に支障があるが10%程度おられます。

これらを踏まえ、「対応強化策」(概要本文)をまとめました。見守り、住まい、就労、健康の4分野です。
かなりの地域で、避難指示が解除されました。住民サービスは、順次再開されています。
ただし、まだ当面のあいだ、避難指示が解除できない地域もあります。その人たちのためには、新しい生活を始めるための損害賠償(故郷損失賠償を含む)が支払われました。また、帰還したい人のためには、県内に公営住宅を用意しました。まずは、この公営住宅に入っていただければと考えています。

喜ばれない被災地支援

NHKのウエッブニュースに「その支援 ちょっと待って!」が載っています。善意で送ってくださる支援物資など。ありがたいのですが、場合によっては、迷惑なのです。

・・・日に日に被害が広がる今回の豪雨災害。被災地を支援したいと、今、まさに段ボールにさまざまな物資を詰め込んでいる人、いらっしゃるかもしれません。でもその支援、ちょっと待ってください・・
詳しくは、原文をお読みください。

原発被災地での農業再開

原発被災地でも、除染が終わった地域、避難指示が解除された地域から、農業の再開が始まっています。
東北農政局が、わかりやすい報告を取りまとめています。数字だけでなく、具体事例が入っているのです。
従事者の高齢化のほか、帰還しない人や営農を再開しない人もいます。しかし、それが農地を借りて面積を拡大する動き、農業法人が主体となる動き、新しい作物を作る動きになっています。規模拡大と法人化は、これからの農業のあり方だと思います。