カテゴリー別アーカイブ: 災害復興

行政-災害復興

被災地、今後の公共施設維持

2月28日の朝日新聞には、次のような記事も載っていました。
公共施設維持、悩む被災地 災害住宅が影響、3県で面積16%増
・・・震災から8年、復興事業も大詰めを迎える中、被災自治体は新たな課題に直面している。公共施設の維持費だ。震災に伴って人口が減ったのに多くで公共施設の規模が膨らんでおり、将来の財政負担を減らそうと職員削減に取り組む自治体も出始めている・・・

宅地や公共施設の復旧については、多くの町村で、当初の計画を途中で見直して、縮小しました。住民意向調査をすると、時間とともに希望者が減ったのです。宅地での戸建て住宅の代わりに、公営住宅を選ぶ人も増えました。公共ホールなども、将来の人口減少や維持管理費の増加を見越して、規模を縮小した市町村も多いです。しかし、公営住宅が一気に増えたのは、必然だったのです。

入居者は高齢者が多く、その方々がお亡くなりになると、新しい入居者いないと、空き家が増えます。これも予想されたことです。良い対応策はありませんでした。

内堀・福島県知事「被災の地から復興の地へ」

3月1日の日経新聞「私見卓見」は、内堀雅雄・福島県知事の「世界の発展に挑む福島」でした。
・・・3月11日で東日本大震災から8年になる。国内外の温かい支援と県民の懸命な努力で、福島県の復興は着実に前進している。東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴う避難指示解除は進み、県産農産物輸出量や外国人観光客数も震災前の水準を超えた。原発事故対応の拠点となった日本を代表するサッカー施設、Jヴィレッジも再始動した。
ただ、地震、津波、原発事故という複合災害からの復興の道のりは険しく・・・
原文をお読みください。

福島県民世論調査「復興の筋道ついた」52%に

今朝2月28日の朝日新聞に「復興「道筋ついた」52% 初めて半数超える 福島県民世論調査」が載っていました。
まだ半数とはいえ、私たちの仕事を評価していただけました。記事についている表を見ていただくと、当初1割に満たなかった評価が、ここまで上がりました。
現地で、そして東京で、復興に携わっている関係者にとって、励みになります。ありがとうございます。
もちろん、この世論調査にもでているように、暮らしを取り戻すには、まだまだ時間がかかります。しかし、現地の人たちと、私たちの考えがかみ合うと、仕事は進めやすいです。

かつて、復興庁が発足した当初は、被災地で評価が低かったのですが、仕事を進めていくうちに、理解が深まりました。現場で復興が進んでいなくても(困難な仕事の場合は、そう簡単に成果は出ません)、地元の方との意思疎通ができれば、私たちに自信ができるとともに、仕事は進めやすくなります。「復興庁の評価2014年、河北新報」「2014年、毎日新聞

被災地での人とのつながり

2月23日の日経新聞読書欄、土居丈朗・慶応義塾大学教授の「経済論壇から」に、『週刊東洋経済』2月2日号の、庄司 匡宏・成城大学経済学部准教授の「自然災害が教える「コミュニティー」の大切さ 結束が強い地域では復興が迅速に進む傾向も」が紹介されていました。詳しくは、原文をお読みいただくとして。

被災地でのコミュニティー崩壊が、被災者の社会的孤立を引き起こすこと、それは若者、内向的な性格の人、そして男性が多いことが報告されています。
東日本大震災では、阪神・淡路大震災の経験を踏まえて、仮設住宅での孤立防止のための見まわり、各種の行事の企画などを行いました。
この記事にも、交流が活発になったことが書かれています。もっとも、すべてうまく行ったかというと、そうではありません。

友達を作る、地域の人と交際する、企画に参加するは、それぞれ個人の自由です。強制することはできません。機会がない方には、それを提供することができますが。
行政にも経験が少ないです。国や県には担当する部署がありません。東日本大震災では、復興庁がそれに乗り出しました。
NPOの方々の知恵や技術をいただいて、財政支援とそこで得た方法を関係自治体やNPO、町内会に広めることです。仮設住宅だけでなく、そこから引っ越した公営住宅でも行っています。

桜の観光による東北復興シンポジウム

きょうは、『東北復興支援シンポジウム~桜が紡ぐ東北の未来~』の登壇者として、東京渋谷に行ってきました。東北・夢の桜街道推進協議会は、桜に注目して観光によって東北復興を呼びかけています。信用金庫が中心になって支援してくださり、いろんな方がボランティアとして参加してくださっています。

日本への外国人旅行者が増えているのですが、東北はまだ増え方が少ないのです。でも、有名観光地が飽和状態になると、魅力ある地方に訪日客が増える可能性があります。東北地方は、この桜の他に、温泉、お酒もあります。期待できます。

東北・夢の桜街道推進協議会のホームページでは、少々早いですが、桜の名所のきれいな写真を見ることができます。私の感覚では、東北地方は立派な枝垂れ桜が多いようです。見事ですよね。