カテゴリー別アーカイブ: 災害復興

行政-災害復興

大震災、心の相談

3月9日の読売新聞夕刊「震災8年」に、「心の相談なお2万件」が載っていました。
大災害では、被害の衝撃、肉親の死亡、さらには孤立、孤独など、心の悩みが多くなることが予想されました。そこで、3県に相談窓口「心のケアセンター」を作ってもらいました。国費で支援しています。

記事は、それを紹介するとともに、毎年2万件もの相談が寄せられることが書かれています。岩手、宮城、福島3県の心のケアセンターの相談件数の、グラフがついています。件数が多いこととともに、悩みへの対応が難しいこともあります。相談員の役割が大きいのです。
大震災への対応は、インフラや商店の復興とともに、このような困っている人たちへの対応も重要です。

また、このような被災地だけでなく、社会一般に悩んでいる人がいることから、心の健康相談電話などの役割も大きくなっています。

住民帰還と事業再開のために、NHK松本解説委員

NHK3月8日の時事公論、松本浩司・解説委員が「震災・福島原発事故8年~住民帰還と事業再開のために」を、書いてくださっています。

原発被災地の復興は、時間がかかっています。避難しておられる方々には、申し訳ないことです。
この区域は、当分の間、あるいは長期間人が住むことができないと予想された地域です。いま、予想以上の放射線量の減少によって、順次期間が始まっています。
しかし、原子力発電所という基幹産業がなくなり、住民が減少した区域で、直ちに産業と賑わいが戻ることは難しいです。「進まない復興」「遅い回復」と言う方もおられますが。

現地で、頑張っている事業者の方がいます。松本さんの解説は、そのような具体事例を取材し、他方で広い視野で問題点を指摘しています。
ありがとうございます。私たちも、これまでの延長とともに新しい視点で、支援を進めます。

震災遺児、孤児に寄り添う

2月10日の日経新聞に、「亡き母と同じ教員に 支援施設巣立つ学生」が載っていました。
政府の調べでは、震災遺児は1548人、孤児は243人もいます。この子供たちを、支援しなければなりません。国や自治体の制度もありますが、限界もあります。
この記事にも載っているように、あしなが育英会が、レインボーハウスを運営してくださっています。「お兄さん」「お姉さん」役のボランティアが、遺児たちに寄り添って話を聞くのです。ありがとうございます。

レインボーハウス、震災遺児孤児の心のケア

2019年3月11日

今日は3月11日。あの日から、8年が経ちました。各地で追悼・祈念行事が行われ、マスコミも大きく報道しています。NHK
復興の進捗状況と、まだ取り組まなければならない課題については、それらを見ていただくとして。

被災者の方にとっては、特に避難されている方にとっては、長い8年だったと思います。復興関係者に聞くと、「8年はあっという間だった」という方が多いです。私もそうです。
津波被災地では、膨大ながれきを見て、「いつになったら片付くのだろう」と市町村長たちと途方に暮れました。原発被災地は、「長い期間、人は住めないのだろう」と想像しました。それが、8年でここまで来ました。たぶん、多くの関係者にとって、これは予想より早い事態だと思います。
しかし、復興が進むと、新たな課題が見えてきます。新しい課題は、これまでの対応で解決できる課題と、それでは解決できないであろう課題が含まれています。

今日も、国会議員を案内して、原発被災地を見てきました。特に、帰還困難区域を見てもらいました。
マスコミが大きく報道してくれることは、国民にあの大震災を思い出してもらい、今後の災害に備えてもらう良い手法です。行政による広報よりはるかに、効果があります。
また、復興に携わっている関係者や、私たちにとっても、ありがたいことです。一日も早く復興できるように、さらに頑張ります。

復興の主役 官から民へ

3月10日の日経新聞1面に「復興の主役 官から民へ」が載っていました。

・・・東日本大震災の発生から11日で8年を迎える。原発事故の影響はなお色濃く残るが、巨額の政府予算の投入で被災地のインフラ整備や住宅再建は一定のメドが付いた。ただ、沿岸部では定住人口の減少が止まらず、「官製復興」には限界がみえる。成長のエンジンを民主導に切り替えるには地域の底力が試される・・・

指摘の通りです。インフラの復旧だけでは、町の賑わいは戻らない。その考えで、今回の復興では、産業と生業の再開、コミュニティの再建も、政府として取り組んできました。「復興の3要素
しかし、この2つの分野は、お金や法律でできるものではありません。産業と生業の主体は事業主です。コミュニティの主役は住民です。
民が主体になってもらわないと、できません。もちろん、政府はそれを支援します。