カテゴリーアーカイブ:政治の役割

ジャレド・ダイアモンドさん、コロナ危機対応の要点

2020年5月12日   岡本全勝

5月8日の朝日新聞、「ジャレド・ダイアモンドさんに聞く」「新型コロナ 世界の一員アイデンティティー作る好機」から。新型コロナ危機にあたって重要なポイントを、5つ挙げておられます。

第1は、国家が危機的な状況にあるという事実、それ自体を認めること。危機の認識がなければ、解決へと向かうことはできません。
第2は、自ら行動する責任を受け入れること。もし政府や人々が祈るだけで行動しなければ、問題は解決しません。
第3に、他国の成功例を見習うこと。第4に、他国からの援助を受けること。
第5に、このパンデミックを将来の危機に対処するためのモデルとすること。

・・・欧州には、「有益な助言であれば、例えそれが悪魔からのものであっても従うべきだ」という言葉があります・・・
詳しくは原文をお読みください。

改革のやりっ放し

2020年4月3日   岡本全勝

3月30日の読売新聞、松岡亮二・早稲田大准教授の[1000字でわかる教育格差]「政策提案「改革のやりっ放し」脱却を」から。

・・・日本の教育改革は「現状把握」を十分せずに根拠薄弱な目標を掲げ、予算不足のまま強行することで学校現場を疲弊させ、効果の測定をしない、という迷走を繰り返してきた。
教育は自身の経験と見聞で尤もっともらしい議論をすることができる上、成果はすぐには表面化しない・・・医者が診察と検査をせずに病名を断定し、何となく良さそうな投薬・手術を行い、経過観察をしないのと同じである。

この教育「改革のやりっ放し」を止めるために、具体的にできることは多い。たとえば、
(1)全国学力調査の改善(抽出にして保護者と教員も調査)、
(2)同一の子供を長期的に追跡する大規模パネル調査の実施、
(3)貧困率や教員非正規率など学校の特性を示すデータの作成・更新、
(4)審議会など政策議論時に全国調査による現状把握を義務化、
(5)制度変更前にデータ取得計画作成、などである。
これらの「現状把握」に基づき、一部の地域でランダム化比較試験などによる実践・政策の効果検証を行い、どんな「生まれ」の子供に「何」が効くのか研究知見を蓄積した上で、効果のある対策を広域で実施することができれば合理的かつ効率的だ・・・

政治家の自己愛と他者への共感力

2020年3月16日   岡本全勝

3月14日の朝日新聞オピニオン欄「宰相の言葉」、水島広子・精神科医の発言から。

・・・政治家は自己愛が強いと言われます。「自分は特別な存在」という性格そのものは、私は全否定しません。人を酔わせる演説も、自己愛が強くなければできませんから。自己愛は多くの政治家にとって不可欠なエネルギー源です。
しかしもう一つ、まっとうな政治家に欠かせない条件があります。それは、他者への共感力です。他者とは、自分とは異なる意見を持つ人たちも含みます・・・

世界の警察官の負担、人と金

2020年3月8日   岡本全勝

2月28日の朝日新聞国際欄に、「米国社会に漂う非介入主義」が載っていました。
ここで紹介するのは、そこに付いている表です。「米同時多発テロ(2001年)後の対テロ戦争関連犠牲者」(表の3)

それによると、総計77万人~80万1000人。内訳は、米軍が7千人ほど、民間契約業者が8千人ほど、現地の軍と警察が17万人ほど、現地の民間人が33万人ほど、敵軍が26万人ほどです。
また、これまでアメリカが支出した金額が、5.4兆円と出ています。

政治家とは、正直でも嘘つきでもなく・・・

2020年3月6日   岡本全勝

3月1日の朝日新聞「日曜に想う」、福島申二・編集委員の「お友達より、持つべきは敵」から。

・・・評論家の故加藤周一さんが20年前、本紙連載の「夕陽妄語(せきようもうご)」でユーモアまじりにこう書いていた。〈庭の桜の木を切った少年が、親に叱られるのを怖れて、切ったのは自分でないと言えば、嘘である。切ったのは自分だと言えば、それがほんとうで、少年は正直である〉
そして、〈そのときもし少年が「切ったという記憶はない」とか、「そういう質問に答える義務はない」とか、「誰が切ったかは後世の歴史家が決定する問題である」などと言えば、それはごまかしで、少年には将来政治家になる資質が備わっているということになろう〉・・・