カテゴリー別アーカイブ: 再チャレンジ

行政-再チャレンジ

複線型社会の担い手は女性

24日は、富山市へ再チャレンジ学習支援シンポジウムに行ってきました。私の役割は、基調講演です。政府の取り組みの概要・特に地域の若者自立支援への取り組みを説明し、後半は、持論である日本の行政の役割変化と、単線社会日本批判をお話ししました。続くパネルディスカッションでは、若者支援人材育成働くお母さん支援テレワークなどに取り組んでいる人たちから、現場からの取り組みを紹介してもらいました。私のように霞ヶ関で人様の動きを見ている(間接型)のと違い、現場で取り組んでおられる方の話(直接型)は、説得力がありますね。
さらに、5人の発表者のうち、4人が女性でした。こういう場面って、どこに行っても、元気なのは女性なのです。これまでは、「日本の女性は元気ですね」といって、すませていたのですが、どうもそのような比較不能な(ええかげんな)「評価」ではないと気づきました。これまでの日本社会では、企業に入って滅私奉公し、勤め上げるのが「標準型」=勝ち組でした。子育てや家事を引き受けされられる女性は、この勝ち組に乗れないのです。乗ろうとすると、結婚や子育てを断念しなければなりません。そこで、複線型に取り組むのは、女性と再チャレンジする(少数の)男性になるのです。多くの男性は、男中心の会社社会に安住しています(私もです)。少しずつ、変わりつつあると思います。いえ、変えていかねばなりません。行政は、箱ものをつくるのは上手ですが、社会の意識を変えるのは不得手です。でも、成功例もあるのです。二つを紹介しました。一つは、クールビズです。もう一つは、ごみの分別収集です。3連休の中日なのに、大勢の方が集まってくださいました。でも、それだけの値打ちがあったと思います。

1周年

昨年10月11日に再チャレンジ室が発足してから、1年が経ちました。職員のみんなには、大変な苦労をかけました。1年が経って、こう言えますが、走り出した頃の毎日は、それはそれは大変だったのです。机もパソコンもない部屋に、職員を集めたのが、その日でした。「再チャレンジって何」という職員ばかりでした。私が、東大大学院授業から、突然「帰ってこい、指示がある」と内閣官房から言われたのが、10月5日です。
正確には、昨日が1周年です。今日366日目に、「大1周年記念大会」を、銀座で開催しました。といっても、ささやかな飲み会です。OBも参加してくれて、すごく盛り上がりました。このような会は、苦労の数ほど盛り上がります。それぞれのスピーチで、何が大変だったかを述べてもらいました。やはり、「最初、今どこに私たちがいるか、どちらに向かっているかが、分からないのがつらかった」というのが、共通の感想でした。その後、2か月でプランをまとめ、法律改正の道筋をつけたことで、落ち着いたとのことです。方向がわかれば、官僚はちゃんと仕事を進めてくれます。
職員が述べた不安と不満は、室長としてよく理解できます。私自身が、当時、どちらに向かうか、わからなかったのですから。でも、管理職って、こんなことは珍しくありません。県庁の財政課長、総務部長の時は、もっと、わからないことだらけでした。そんなときは、部長や副知事、最後は知事に、確かめに行きました。私の思っていたとおりだったら「安心」、そうでなかったら「良かった、直ちに方向転換」、上司もよくわかっていなかったら「これまた安心」でした。その点では振り返って、「最初の2か月の舵取りは、間違っていなかった」と自己評価しています。誰も評価してくれませんがね。でも、県庁と違って、官邸と霞ヶ関との距離感の難しさを、実感した1年でした。共に苦労してくれた職員が、これからの仕事に、この経験を生かしてくれれば、仕事(上司)冥利に尽きます。

新内閣での再チャレンジ2

今日、「移住・交流推進機構」の設立総会がありました。これは、民間企業・団体と地方自治体がつくった、都市から地方への移住や地方間の交流のための組織・仕組みです。43社・団体と30道県635市町村が参加しています。詳しくは、リンクを張ったHPをご覧ください。再チャレンジ支援が進めている、二地域居住の具体化です。

新内閣での再チャレンジ

昨日も書きましたが、今回の組閣で「再チャレンジ担当大臣」がなくなりました。今日は、何人かの人から、「失業したんだってね」と声をかけられました。中には、「失業祝をしましょう」という某記者まで。各県からも、「なくなるのですか」との問い合わせもあったようです。大臣の記載からはなくなりましたが、総理から岸田大臣に渡された指示書の所管業務には、はっきりと「再チャレンジ」があり、仕事は従前通り続けます。再チャレンジ室の組織も、そのままです。それぞれの人に、この事情を説明しました。