カテゴリーアーカイブ:社会の見方

市場経済は政治による統治のうえに成り立っている

2020年1月7日   岡本全勝

1月5日の日経新聞、連載「逆境の資本主義」は、グレアム・アリソン、ハーバード大学教授のインタビュー「国家主導でも高度な発展証明」でした。

「中国政府の『政党指導の資本主義』が、貧困の激減など経済発展の面で大きな成功を収めてきたのは明白だ。(改革開放が始まった)40年前から、政党が指導する市場経済は他の経済システムよりも高度で持続的な発展をなし遂げてきた」

「中国の成功が意味することは、自由資本主義も含めて全ての市場経済はその国の政治による統治のうえに成り立っているということだ。政治による管理が経済発展などにプラスだと判断すれば、管理強化に向けた動きが加速するのは自然だ」

「『経済発展には個人の自由が不可欠だ』と長年言われてきたが、中国は必ずしもそうではないことを証明している。」

経済発展の基礎は教育から

2020年1月6日   岡本全勝

1月4日の朝日新聞経済面、ゾマホン・ルフィン、元駐日ベナン大使のインタビュー「貧しいベナン、アフリカで1番に」から。テレビの出演料などで、母国ベナンに小学校をつくってきました。

・・・日本に来て分かってきたのは、経済発展は初等教育の充実から始めないといけない、ということ。日本に地下資源、ない。石油、ダイヤモンド、ない。でも、先進国になっている。なぜなの? 私の考えでは、初等教育が整っているから・・・

・・・「あいうえお」を学ぶだけの場所ではなく、日本文化を学びます。日本人の考え方、行動様式、宗教、食べ物、着物、それらを学ぶ場所にしています。
日本人の考え方、行動様式は、ほかの国の人とは違います。日本人は、自分のことを先に考えない。まず、相手に迷惑をかけないように動く人間です。自分さえ良ければいいとは考えない・・・

履歴を覚えているポイントカード

2020年1月4日   岡本全勝

使っている電気カミソリの充電器(ACアダプタ)の、コードが劣化しました。代替品を買うために、新宿の量販店(ビックカメラ)に、充電器を持って行きました。

私「これが劣化したので、同じものが欲しいのです」
店員「充電器は、取り寄せになります。電気カミソリ本体の型番は、わかりますか?」
私「え、本体によって、この充電器が変わるの?」
店員「はい」
私「形はわかるけど、型番まではわからないわ。家に取りに戻らないと」
店員「お持ちのポイントつきクレジットカードで、買いましたか?」
私「多分そうです」
店員「では、カードを渡してください。履歴を見てみます」「あ、ありました。型番もわかりました」
私「便利なものやねえ」
店員「では、品物が届き次第、カードで登録された電話番号に連絡します。電話番号は××××で間違いないですよね」
私「はい」

便利なものですね。もっとも、私が何を買ったか、全て把握されているということです。

新聞、元日の1面

2020年1月2日   岡本全勝

元日の朝刊は、分厚いですよね。芸能やスポーツなど、各紙が特集を別刷りで、届けてくれます。
それとともに、今年の最初のニュースは何かと、1面をふだん以上に期待して見ます。新聞社も、通常のニュースの他に、元旦の1面トップの記事を用意するのです。

で、今年令和2年の、3紙の1面のニュースは、
朝日新聞、国会議員の統合型リゾート(カジノ)汚職疑惑、カルロス・ゴーン元日産会長のレバノン逃亡
読売新聞、ゴーン元会長の逃亡、中国製機器制限へ新法
日経新聞、特集・逆境の資本主義、ゴーン元会長の逃亡

う~ん、元気が出ませんねえ。
これは、記事を用意した編集局記者たちも、同じ思いでしょう。さまざまに知恵を出して考え、1面用に用意した記事を、逃亡と汚職疑惑に抜かれてしまいました。日経は、それでも原案を優先したようです。
それは、しかたのないことですが。1年の始まりが、暗いニュースなのはねえ・・。
ニュースとはそんなものだと理解して、私たちはそれぞれの持ち場で、努力しましょう。

倉本一宏著『公家源氏』

2019年12月27日   岡本全勝

倉本一宏著『公家源氏』(2019年、中公新書)が、勉強になりました。
平家と争い、鎌倉幕府を開いた源氏については、皆さんご存じですよね。源氏と言えば、この義家、頼朝の家系で武家の印象が強いですが、この本が取り上げているのは、宮中で活躍した源氏です。

天皇の子供や孫が、源という姓をもらって、皇族から離れます。他の姓をもらった皇族もいます。在原とか。平安時代の天皇が、それぞれたくさんの子供を、このようにして処遇します。他の方法は、出家して寺院に入ることです。
どの天皇から別れたかによって、嵯峨源氏、清和源氏、村上源氏など、たくさんの家が興ります。よって、源氏と言っても、一つの家ではありません。

公家となった源氏は、天皇に近く、殿上人として王権を支えます。血筋、育ち、教育において、優れているのです。
しかし、子孫の代になると、天皇とは遠くなり、地位を低下させます。もっとも、その頃には、別の天皇から出た源氏が活躍します。
たくさんの有名な源氏の公家が、載っています。もちろん、全員が出世したわけではありません。
公家と言えば、藤原氏を思い浮かべますが、一時は、源氏の方が多いときもあります。もっとも、力を持っているのは藤原氏で、源氏とはお互いに共存を図ります。婚姻を通じてです。そこに、天皇家、藤原氏、源氏の3家による、共同体が生まれます。

宮中で活躍するためには、血筋と教養と後ろ盾とが必要です。もう一つは、財産です。藤原氏は代々、荘園を引き継ぎ、また拡大します。
各源氏は、どのようにして、財産を確保したのでしょうか。その点は、この本には詳しくは書かれていないようです。