カテゴリーアーカイブ:社会の見方

社内結婚は時代遅れか

2023年4月7日   岡本全勝

3月30日の日経新聞夕刊に「社内恋愛・結婚は時代遅れ?」が載っていました。
・・・結婚に至る王道ともいえる社内恋愛が曲がり角を迎えている。かつて職場の上司らが支援した時代もあった社内恋愛・職場結婚だが、セクハラにつながりかねないリスクや「公私を分けたい」という若者の意識変化で長期的な減少傾向に。そこに新型コロナウイルス禍が追い打ちをかけ、最近では新たに登場したライバル、マッチングアプリにも押されつつある・・・

理由として、「同僚の男性と結婚しても豊かな生活は保障されないと、冷めた目で見てしまう」という例が紹介されています。また、誘うとセクハラのリスクがあるとも書かれています。

図(出生動向基本調査)によると、1987年では、職場や仕事で知り合ったが3割を超え、友人・兄弟姉妹を通じてと見合い結婚がそれぞれ2割を超えていました。2021年では、職場や仕事でが2割に減り、見合い結婚も1割を下回っています。友人・兄弟姉妹を通じては依然として2割を超えています。新しいのが、ネットで知り合ったで、1割を超えさらに増えています。

「主人」から「夫」へ、「家内」から「妻」へ。配偶者の呼び方

2023年4月2日   岡本全勝

3月27日の読売新聞女性欄「「妻と呼んで」6割も実際は35%」から。

・・・自分や他人の配偶者を、あなたはどのように呼びますか――。男性は「夫」「旦那」「主人」、女性は「妻」「嫁」「奥さん」「家内」など日本語には配偶者に関する表現がいくつも存在するが、どのように呼ぶのがふさわしいのだろう。日経ウーマノミクス・プロジェクトが実施したアンケート調査から、配偶者の呼び方に関する悩みを探った。

調査は2月に実施、「配偶者の呼び方」について男女1584人から回答を得た。
自分の配偶者を誰かに説明するときの呼び方について、女性では「夫」が51.9%と最も多く、「旦那」(18.2%)「主人」(9.5%)を大きく離した。男性では「妻」が35.6%と最も多い。
文化庁が1999年に行った国語に関する世論調査では、自分の配偶者について既婚男性の51.1%が「家内」と呼んでいた。また既婚女性では74.6%が「主人」と呼んでいたことも踏まえれば、使われる呼称は大きく変化していると考えられる。
ただ、他人の前で配偶者に何と呼ばれたいかとの問いに、57.7%の女性が「妻」と答えており、実際の呼ばれ方との差もみられる。男性は31.1%が「夫」、27.6%は「主人」と答えている。

家内、奥さん、嫁、主人、旦那・・いずれも過去の偏った役割分担からきた呼び名ですよね。妻、夫もよいのですが、他によい呼び方はないでしょうか。「連れ合い」と呼ぶ人もいますが。

よく残った着物文化

2023年4月2日   岡本全勝

3月30日の日経新聞夕刊「人間発見」、誉田屋源兵衛十代目山口源兵衛さんの「着物文化、よくぞ残る」から。

・・・そもそも世界の民族衣装に比べたら、着物はよくぞ残ってると思う。着付け教室があるような不便な民族衣装なんてほかにあらへんやん。血の記憶なんやろか。もう日用品ではないけど、着物には確かな存在理由があると思う・・・

・・・日本の染織が世界一いうことをわかってへんのは日本人だけ。明治以降、西洋の価値基準や文化をくぐってしまったせいなんや。今の若い人は日本の古典音楽もドレミで解釈してる。海外ブランドくぐったから着物もドレミの目で評価しはるわけや。これが伝統的な着物ですよ、と言うても、嫌なものは嫌や、となる。もうごまかせんのや。
そんなお客さんを満足させられる着物や帯を作れるか、ということや。けど、俺は西洋に媚びたりはせん。こっちには日本のすごい美意識を土台にした強さがある。なんで西洋の水準に合わせなあかんのや、と思うてる・・・

・・・これだけの染織技術が今に伝わっているのは、鎖国で産業革命が100年遅れて手仕事が生き残ったおかげや。着物の存在もこの技術を守ってくれた・・・

競争が動物の進化を促す

2023年3月31日   岡本全勝

3月26日の日経新聞科学欄「体サイズ急変、絶滅リスク 島の哺乳類、人類の狩猟も影響」が、興味深かったです。

・・・ドイツのマルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクや東京大学などは、生物が体のサイズを極端に変える進化は絶滅につながりやすいとの分析をまとめた。島のような特殊な環境では大きい動物が小型化したり小さい動物が大型化したりする・・・
・・・大陸の祖先と比べて体重が1%程度になったゾウや、祖先の200倍の大きさになったジャコウネズミは絶滅した・・・

へえ、そんな進化もあったのですね。
私が注目したのは、「大陸から離れた島では捕食者がおらず、脳の縮小や走行能力の低下も起きる」という指摘です。
そこに人類が渡っていくと、簡単に捕まえられて、滅んでしまいます。

古語解説「気配り」

2023年3月30日   岡本全勝

「気配り」とは、かつて日本にあったとされる慣習。
周囲の人が困らないように、あるいは行動しやすいように、自ら行動すること。相手の行動を予測し「気を配ること」から来た語。例えば通路で並ぶ場合は、端に立って他の人が通りやすくすること。
スマートフォンの普及によって、公共の場でもスマホに熱中し、周囲に気を配らない人が増えて、この言葉はほぼ死語となった。先の例で言えば、電車の扉近くに陣取りスマホに熱中し、他人の通行の邪魔になっても気づかない。通路でもスマホを見ながら歩き、他の人とぶつかるなど。

「気配りはやめよう」と、政府が推奨したり法律で禁止しても、ここまで徹底できなかったでしょう。
スマートフォンが普及して、まだ20年も経ちません。この短期間に、何百年も続いていたと思われる「気配り」の習慣が「絶滅危惧種」になるとは、スマホの威力はすごいです。その分野にノーベル賞やギネスブック認定があれば、第一位になるでしょう。

追記
読者から、次のような指摘がありました。
「気配り」は「仲間内ですること」としては生きているので。古語ではなく意味がずれた言葉(古今異義)なのでしょう。