カテゴリー別アーカイブ: 明るい課長講座

生き様-明るい課長講座

上司の一言が疲れを倍増

日経新聞(8月4日夕刊)に紹介されていたので、インターネットで調べました。養命酒製造が実施した「東京で働くビジネスパーソンの疲れの実態に関する調査」(有効回答1000人)です。
詳しくは本文を読んでいただくとして、「明るい課長講座」の視点から興味ある点を紹介します。

会社員の疲れの原因上位3つは、仕事関係です。その中でも、人間関係です。
1位、仕事の人間関係、44%。2位、仕事の内容、41%。3位、仕事の量、32%です。
上司に言われて疲れが倍増したセリフは、「常識でしょ/当たり前でしょ」が14%、「そんなこともできないの」13%、「前にも言ったよね」が12%、「自分で考えてやれ/勝手にやるな」が12%です。
上司の皆さん、気をつけてください。自分が部下の時に経験したことを、立場が変わると、忘れてしまうのですね。

上司との飲酒75%がイヤ

日経新聞6月20日夕刊のくらし欄に、「上司との飲酒75%がイヤ」という記事が載っていました。
民間企業が、2015年に全国の20~59歳の中間管理職と一般社員、それぞれ300人を対象に実施したアンケートです。このアンケートは、お菓子についての調査ですが、あわせて上司との飲酒についても聞いたようです。
それによると、「仕事帰りに部下とお酒を飲みに行きたいと思うか」という質問には、上司の49%が「行きたいと思う」、51%が「行きたいと思わない」と答えています。
部下の方は、「上司と飲みに行きたい」と答えたのが25%、「行きたいと思わない」が75%です。

会議を効率的に

日経新聞6月19日夕刊「常識ナビ」は、「スマート会議を始めよう」でした。
「無駄に長い会議→終了条件を明示」「進行いまいち→決定事項途中で確認」などの言葉が並んでいます。詳しくは原文を読んでいただくとして。
このような職場の仕事の効率化の記事には、かならず真っ先に会議がでてきます。それだけ、いろんな職場で、みんなが会議を無駄だと思っているのでしょう。そして、効率化の秘訣には、私が『明るい公務員講座』で指摘したことが並んでいます。
終わる時間を決める。決定なのか自由討議なのかをはっきりする。です。そして、会議後にその日の結論を1枚にまとめると、どれだけ内容のあった会議かどうかが分かります。

己を否定できない人

6月17日の日経新聞夕刊コラムで、立川志らく師匠が「馬鹿論」を書いておられました。
師匠の談志が、「馬鹿の定義を状況判断が出来ない奴、今風の言い方をすれば空気が読めない奴としていた」と書いた後、次のように続けます。
・・・私は更に「己を否定できない奴」が馬鹿だと思う。馬鹿な奴は間違いなく他者を否定して己を肯定する。
私の弟子の中で辞めていく者が沢山いたが皆そうであった。落語界がおかしい、師匠の教え方が酷い、兄弟弟子に馬鹿がいる、云々。あっているところもあるのだが、こういう連中は常に世の中のせいにする。自分はこんなに頑張っているのにと嘆く。その頑張りが世間のいう頑張りには到底行き着いていないのに。当人は小さなコップの水を溢れさせているから頑張っていると主張するが、世間の頑張っているというのは大きなプールの水を溢れさせる事を指す。他者を否定して自分は間違っていないと思い込み、ここは自分がいるべき場所ではないと快適な場所を求めて辞めていく・・・

全文をお読みください。さすが噺家、切れ味が良いですね。
この手の人は自己中心で、「自分は間違っていない、相手や周囲が悪い」と決めつけます。拙著『明るい公務員講座』では、「天動説」(自分を中心に世界が回っている)としてお話ししました。
周りの人に意見を聞けば、自分の考えが世間の標準に比べ正しいか、間違っているかが分かるのですが。「人の意見を聞かない」ことがこの人たちの特徴なので、難しいです。

残業削減、やればできる

4月24日の毎日新聞が「無駄省き「7時前退社」実現」という記事で、三井住友海上火災保険の取り組みを取り上げていました。
・・・大手損保の三井住友海上火災保険は4月、残業削減に向け全社で午後7時前に退社するルールを導入した。ホワイトカラー中心の社員2万人の大企業で、職場はどう変わるのか・・・
・・・「絶対できない、と思っていた」。3月まで所長代理だった鳥飼有子(とりかいゆうこ)さん(36)=現首都圏損害サポート部=は当初、冷めた目で見ていた。電話受け付けが終わる午後5時まで対応に追われ、それから社内報告の作成に入る。たいてい午後8~10時まで「残業ありき」だった。
だが、事故を減らすのは難しいが、通話時間の短縮は可能だった。相手からの電話を受けてから対応するのでなく、要点を明確にして自分から連絡すれば、効率よく、顧客満足度も高まる。「残業をして一人前の意識だったが、今は仕事の質が最優先」
生活も変わった・・・
・・・自動車保険部の商品業務チームは、昨秋に始まった社内改革に先駆け、業務見直しに取り組んだ。23人中18人が女性で、うち6人が育児中だ。
自動車保険引き受けの規定やその確認ルールについて約600種のマニュアルを作成し、年1回の商品改定にあわせ更新する。・・・全ての業務に明確な手引書があり、細かくスケジュール管理。誰かが急に休んでも支障がないようにしていた。
「だが、業務の中身を問う視点は抜けていた」。2014年にチーム長になった萬代さんはそこに踏み込んだ。例えば、契約者が従業員であることを条件に保険料を安くする「団体扱い」の点検業務。以前は年400件の契約を抽出しチェックしており、現場の負担となっていた。そこでマニュアルを改善することで不備を激減させ、16年度に廃止した。「不備のない体制作りが目的なのに、点検が仕事と思い込んでいた」。14年度に43あった点検項目は17年度は15に減り、現場から本社への報告も数を絞った。見直しは第一線の負荷を減らし、チームの業務効率化にもつながった・・・

やればできるんですよね。記事には、長時間労働を当たり前と考える「常識」が9項目載っています。
・・・かつては一生懸命働けば、企業は業績拡大、個人は高評価という見返りがあり、長時間労働をいとわなかった。だが、産業構造の変化や働き方が多様化しているのに、意識は変わらないまま、生産性への関心が低い。長時間労働是正は生産性向上と一体なのだ・・・
原文をお読みください。