カテゴリー別アーカイブ: 明るい課長講座

生き様-明るい課長講座

人事異動の季節

3月4月は、多くの職場で人事異動の季節です。私のところにも、内示を受けた人たちが、挨拶に来てくれます。公務員も民間人も。みなさん、これまでの経験を生かして、次の職場でも活躍してください。

今日は、福島復興局の送別会に参加しました。転出者は、2年、3年の任期を終え、新しい職場に転勤します。
復興局は、様々な職場から参加してもらっています。総務省、国土交通省、厚生労働省、農水省、警察庁、法務省、文部科学省、さらには独立行政法人UR・・・。本省から来た人、出先機関の人、任期付き任用の職員も。まあ、これだけ「出自が違う」人が一緒に仕事をすることは、滅多にないでしょう。次の行き先も、県内、東北各地、東京、関西と様々です。

彼ら彼女たちの挨拶でも、「これまでにない仕事をしました」「最初は何をするのか、わかりませんでした」「いろんな人と一緒に仕事ができました」・・と率直な発言がありました。「次の職場では、福島を宣伝します」という宣言も。
そうですね、全く違った仕事、全く違った場所での仕事ですから。平常の職場勤務では得ることのできない経験だと思います。苦労した分だけ、人は成長します。この経験は、間違いなく糧になります。
中には、配偶者を見つけた人も。これは、絶対忘れられないですね。

彼ら彼女たちと話しながら、私の若い時を思い出していました。
たまには、若い人たちと飲むのも良いですね。彼らは、いやがっているかもしれませんが(苦笑)。

新社会人と先輩のずれ

3月24日の日経新聞別刷り「プラス1」は、「新人VS.先輩 会社でびっくり体験ランキング」でした。
・・・新社会人にとって職場は知らない常識ばかり。驚くのは彼らを迎える先輩、上司も同様だ。双方にびっくりした経験を聞き、ランキングした・・・
詳しくは、本文を読んでいただくとして。
新人の驚きは、
1位 発言や休暇は空気を読んでから
2位 仕事のマニュアルや説明がなかった
5位 仕事をだらだらやる
10位 下積み時代を武勇伝のように語る

「1年目に身につけるべき能力は?」という問があります(記事の図表)。
新人は「知識やスキル」を重視し、上司は「仕事への姿勢」を重視しています。いずれにしろ、この2つが重要です。

次のような記述もあります。
・・・人材育成のプロがみる新社会人の特徴は「冷静で現実的」「無駄を省く」。経験は浅いが「ネット上の情報を組み合わせ一定の成果を出す自信がある」(リクルートマネジメントソリューションズの桑原正義主任研究員)。調査では自分の職場を「だらだらやる」「指導がない」と見ていた。
一方、30代以上は経験を通じて仕事を覚えていった世代。自分で答えを見つけて問題解決した経験が多いため、新社会人に対して「手取り足取り教えないと何もできない」と手厳しい。
ただ、こういった世代間ギャップは世の常で、先輩は新人に手厳しいもの・・・

先輩たちも数年前は新人だったのに、忘れているんですね。
このような記事は、後輩や部下の指導に役に立ちます。

仕事の邪魔をする電子メール

3月14日の日経新聞夕刊Bizワザは「職場のイラッ 原因はメール?」でした。原文を読んでもらうとして。
・・・「イライラしたり怒ったりすることは正常なこと」。こう指摘するのは、日本アンガーマネジメント協会(東京・港)の安藤俊介代表理事だ。怒ることを悪いことと考え、我慢したまま仕事をするとかえって効率も下がってしまう。千葉商科大学専任講師の常見陽平氏は「摩擦の生じない職場などない。必要に応じ言い合うことも決して悪いことではない」という。
そこで重要になるのは、怒るべきかどうかをしっかり判断することだ。安藤氏は「後悔するかどうか」を基準にすることを提案する。後で「あんな言い方をしなければよかった」と思うくらいなら、怒るのは避けた方がいい。
ただ、こうした判断ができるためには、まずは冷静になる必要がある。怒りのピークは6秒とされる。6秒数えて気持ちを整えた上で判断する。場所を離れて1人になるのも有効だ・・・

『明るい公務員講座』でも、腹が立った場合の対処方法をお教えしました(p202)。

次のような記述もあります。
・・・仕事を効率良く進める上で欠かせなくなった業務メールも、時にはイライラの原因になる。社内外の仕事に関係する連絡などをメールですます場面が増えた。メールの返信が遅いとイライラする場面もある・・・
そして、メールの対応方法も載っています。
・相手のメールが来なくていらいらする場合
→自分でパソコン・スマホを使わない時間を設ける
・込み入った話は、メールを使わず電話で直接話す
・夜間はメールを見ない
→緊急な用件なら電話連絡がくると考える

電子メールに仕事を邪魔させない方法は、近刊『明るい公務員講座 仕事の達人編』に書いておきました。参考にしてください。

採用面接、何を見ているか

先日紹介したNHKラジオ「ことば力アップ」に、就職面接の項があります。
・・・企業にとって知りたいことは何か。それはずばり「自社の社員(職員)として活躍できる人材」かどうかということです・・・では「活躍できる人材」を見極めるポイントは何でしょうか。私は「適性(人物)」と「熱意(やる気)」だと考えています・・・(p86)
また、「採用の際、重視している点」についての、企業のアンケート結果も載っています。それによると、1意欲や好感度、2コミュニケーション力、3好奇心・情熱、4粘り強さ、5協調性です。

3月5日の日経新聞「はたらく」は、「採用面接 突破のコツ」を載せていました。
リクルートキャリア 就職みらい研究所所長、岡崎仁美さんの発言から。
・・・まず、企業が学生を面接する理由は何かを考えて臨んでほしい。学生に内定を出すことはスタートにすぎない。入社後、高いモチベーションを持って活躍してもらいたいと期待しているのだ。意中の企業で活躍したいという熱意を伝えたい。
面接の判断基準は「この人に自社の名刺を渡して、自社の代表として他社とコミュニケーションが取れるか」に尽きる。面接では名刺を安心して預けられる人物と思ってもらえるかが大切だ・・・

増えた会社員のうつ病

2月10日の朝日新聞別刷りbeの「サザエさんをさがして」は「働く人のうつ病」でした。
私が40年間社会人として働いているうちに、職場では様々なことが変わりました。まあ、変わらないことの方が多いのですが。変わったことの一つが、職員のうつ病です。
うつ病の職員が増え、メンタルヘルスが職場で大きな話題になっています。昔は、ここまでのことはありませんでした。官民を問わず、私以上の年代の管理職経験者は、同じことをおっしゃいます。
この記事によると、1970年(昭和45年)に、サザエさんが取り上げています。しかし、解説によると、当時はまだあまり知られておらず、1990年代からの増加が激しかったようです。今やうつ病は「国民病」と表現されています。患者数は111万人を超えているのだそうです。100人に1人です。受診者が増えたことも、要因のようです。
さらに、次のような記述も。

・・・そして、この動きは90年代末に入ると加速する。新しい抗うつ薬が発売され、製薬会社などは「うつは心の風邪」といった啓発キャンペーンを始めた。精神科への抵抗感が弱まり、受診する人が増えていった。電通社員の過労自殺訴訟で、最高裁が00年に「企業は、過労で社員が心身の健康を損なわないようにすべき義務がある」との初判断を示したのも大きかった。逆に「軽い気分の落ち込みまで、うつ病と診断されている」という批判も出るほどだった。
一方、うつ病は「時代や社会を映す鏡」ともいえる。それは、海の病棟の患者層を時系列に見るとわかる。設立された89年から数年は、「きまじめタイプ」の公務員や教師が多かった。バブル末期の90年代初めは接待漬けの商社マン、企業のIT化が進むと働き過ぎのIT系社員、最近は超高齢化による人手不足を反映して看護師や介護職員が多いのだという。
2000年代後半に入り目立ってきたのが、いわゆる「現代型」といわれるうつ病である。徳永院長によると、きちょうめんで自分を責める「従来型」と違い、周囲に攻撃的で、休日は旅行に行くようなタイプのうつ病を指す。若い世代に多いという。「様々な要因があるが、職場への帰属意識の希薄化が一因でしょう」
社会心理学者の加藤諦三さん(80)は「バブルがはじけ、企業は本来の姿である機能集団になった。さらに家庭や地域が弱体化し、日本人は情緒的満足を求める場所がなくなった」と指摘する。・・・

職員のうつ病、心身症は、多くの職場で管理職が悩んでいることです。

古くなってすみません。「ホームページに書かなければ」と思って、切り取って半封筒に入れてあるのですが。ついつい他の記事を優先しているうちに、後ろの方に行ってしまい、忘れてしまうのです。反省。朝日新聞はウエッブで過去記事も読むことができるので、便利です。