カテゴリーアーカイブ:人生の達人

上手な断り方

2020年11月29日   岡本全勝

11月24日の日経新聞夕刊「上手な断り方、どう教える? 誠実な姿、モデル示して/必要な場面を話し合おう」が役に立ちます。

・・・「遊ぼうよ」「ヤダー」。小学1年生ぐらいの子ども同士がきっぱり断る場面は珍しくない。ただ、考える力がつき、対人関係も広がると他者の気持ちが分かるようになる。同時に友人関係を重視する年代になるため、低学年までのときのように単純に断るという行動が難しくなる。
生まれ持った気質によって個人差はある。ただ、引っ込み思案だから「上手に断れないのは仕方ないね」とそのままにしておくと、その後の人生で困る場面が増えてしまう。本来なら普段の生活のなかで上手な断り方を学んでいくが、きょうだいが少なかったり、近所の大人との関わりが薄くなったりして、以前より経験を積む機会は減っている。
上手に断れない子は、悪い誘いを避けられないなどトラブルに巻き込まれる可能性もある。大事なのは断ることがダメなことではない、と知ることだ。断らないことで相手に後々余計な迷惑をかけることになるかもしれない。必要があれば断っていいのだ、という大前提を教えよう・・・

・・・上手な断り方の基本として、(1)相手に共感する(2)理由や状況を説明する(3)きちんと言葉にして断る(4)謝る(5)代案を示す――の5つのポイントも押さえておきたい。
親の例で考えてみよう。急きょ用事ができた親から、PTAの会議に代わりに出てくれないかと頼まれたとき。相手に「それはお困りですね」と共感する。次に「私も代わりたいがその日は仕事がある」と状況を説明する。「代わりに行けない」としっかり断り、「お役に立てず、すみません」と謝る。最後に「○○さんはどうでしょうか」と代案を示す・・・
全文をお読みください。

復興政策を社会の中に位置づける、その2

2020年11月27日   岡本全勝

復興政策を社会の中に位置づける」の続きです。

復興作業を、どのように位置づけるか。これは、事前に決まっているわけではなく、実行することで見えてきました。大震災は、これまでにない被害と行政です。従来にない手法を採用することで、行政の歴史の中で新しい位置を占めることができるのではないかと、考えるようになりました。

結果としては、次のようなことができたと考えています。
・「国土の復旧から暮らしの再建へ」。私は、これが一番の成果と考えています。インフラ復旧だけでは、人の暮らしや町のにぎわいはもどらないこと。産業と生業の再建、コミュニティの再建が必要なこと。政府はそれに取り組むべきこと。
・そのためには、行政だけでは実現できず、事業者やNPO、町内会の役割も重要なこと。それらの人と協働すること。
・資金だけでは事業やコミュニティの再建はできず、人とノウハウの支援が重要なこと ・復興庁という窓口で一元的に対応し、各項目は各省やNPOなどの専門組織に委ねることが効果的なこと
など、 行政運営や地域経営に、新しい知見をつくることができたと思います。参考「復興がつくった新しい行政ーまちのにぎわいの3要素

その時々の出来事や仕事を、いくつも羅列される事件の一つではなく、社会と歴史の中で意義あることとし、位置を占めるようにしたい。それを、関係者も自覚し、報道機関や国民にも理解して欲しいと考えていました。

この復興政策の成果と変化が、今後の行政の中で位置を占めることができるかどうか。いくつかの施策は、災害復旧の「標準装備」になりました。避難所の生活環境改善、グループ補助金など。ただし、一般的な災害に関しての復興政策を所管する「復興庁」はできていません。

それとともに、未曾有のことが起きたときに、迅速かつ的確に組織をつくり対応すること、新しい事態に柔軟に対応していくことです。これは、災害復旧政策ではなく、行政運営の仕方です。
最近では、未曾有の出来事として新型コロナウィルス感染拡大があります。その対応の際に、大震災対応の経験と教訓が活かされたかどうかです。

モンテプルチアーノ

2020年11月26日   岡本全勝

11月22日の日経新聞文化欄、 坂井修一さんの「うたごころは科学する ワインの力」は、次のような書き出しで始まります。
・・・私は今、一杯の赤ワインを呑みながら、ノートPCでこの原稿を書いている。葡萄はモンテプルチアーノ。イタリアの大衆ワインだ・・・

小説「モンテ・クリスト伯」で脱獄した主人公が、モンテ・クリストという島にたどり着いて飲んだ酒が、モンテプルチアーノなのです。このワインを飲む度に、モンテ・クリスト伯が獄中で抱いた絶望と希望など主人公の心が、坂井さんの心の中でよみがえってくるのだそうです。

私は小説のことは知りませんでしたが、モンテプルチアーノを気に入っています。かつてイタリアのシエナを訪れた際に、食事に出てきたのがこれでした。街中のレストラン、天気も良く、仲間とも話が弾み、とてもおいしかったのです。
日本の酒屋さんでも置いてあります。値段はいろいろありますが、安いので、時々、日本酒から浮気して飲みます。おいしいのですが、あの日の味は再現できません。モンタルチーノは、よく似た名前のイタリアワインですが、こちらの方は高いようです。

復興政策を社会の中に位置づける

2020年11月25日   岡本全勝

東日本大震災の復興に携わって、あるときから、次のようなことを意識しました。被災者支援や復興の課題を成し遂げることが任務なのですが、もう少し広い視野から、私たちの仕事の意義を考えてみたのです。

すると、「この仕事を、社会と歴史の中で、どこに位置づけるか」だと気づきました。「一生懸命取り組みました」「これだけ公共施設が復旧しました」という努力と成果を書き記すことも重要です。しかし、それに留まらず、大震災と原発事故とそこからの復興という取り組みを、社会の中で位置づけることです。
そこには、同時代の出来事として私たちの意識の中でどこに位置づけるかと、歴史の中でどのように位置づけるかが含まれています。参考「位置づける

まず、災害についてです。大津波は、千年に一度と評されました。原発事故は、日本では初めて、世界でもチェルノブイリと並ぶ歴史に残る最大級の事故でした。そして未曾有の被害は、報道によって、国民の意識の中に位置づけられました。これが、大震災の天災と事故との位置づけです。

次に復興政策は、日本社会、日本の行政の中で、どこに位置づけるのか。政治課題としては、「東北の復興なくして日本の復興なし」と、安倍総理が位置づけました。基本法も作られました。復興庁は、他省庁より一格上に位置づけられました。特別会計もつくって、予算上も位置が与えられました。法律、組織、予算などの位置づけがはっきりしました。この項続く

子どもを叱る

2020年11月17日   岡本全勝

11月10日の日経新聞夕刊、アンガーマネジメントシニアファシリテーターの篠真希さんの「子のルール違反 どう叱る 1度にいうことは1つ/親の自分を主語に」から。
・・・小さな子供に何度怒っても伝わらない、と悩む親は多い。きちんと受け止めてもらうコツはあるのか。日経BPの共働き世帯向け情報サイト「日経DUAL」から、子育て中の親向けのアンガーマネジメントに詳しい篠真希さんの助言を紹介する・・・

・・・どうすれば伝わるか。まず心がけたいのが、1度にいうことを1つに絞ることだ。あれこれ話すと、子供は何をいわれたのかわからなくなってしまう。「10いえば8くらいはわかる」ではなく、「1いって、1をきっちり伝える」方が意味のある叱り方になる。たとえば、手を洗うことと靴下が脱ぎ散らかされていることを指摘したい場合。最初に手を洗うことを伝え、靴下については風呂の時間まで待ってみてはいかがだろうか・・・
同時に具体的な行動に移しやすい伝え方を意識したい。「だらしがない」などといわれても、子供はどうしていいかわからない。「どうしたら片付けられる?」などと問いかけた方が本人のやる気や行動の改善につながる・・・

・・・期待のハードルを下げ、褒めるポイントを増やすことも心がけたい。子供の成長は行きつ戻りつをくり返す。何度いっても手を洗えなかった「一番できなかったとき」を基準にすれば、「今日は1回いっただけで手が洗えたね」という言葉をかけられ、親子共に笑顔で過ごせるかもしれない・・・

子どもだけでなく、連れ合いにも、部下職員にも共通します。よって、この記事は「明るい課長講座」に分類しておきます。