カテゴリーアーカイブ:人生の達人

非認知能力

2021年8月16日   岡本全勝

「非認知能力」って、ご存じですか。
時々目にするので、何のことか気になっていました。インターネットで検索すると、いくつか参考になる記事が見つかります。これだという記述は、見つからないのですが。

学力テストなどで測ることができない個人の能力です。意欲、忍耐力、自制心、協調性、コミュニケーション能力などがあげられています。
学術研究によって、非認知能力の高さが、学歴や収入に影響することが明らかになっています。また、学力のように1人で身につけられるものではなく、集団行動を通じて養われるものが多いといわれています。

えらく難しいことをいっているようですが、私たちがふだん経験し、知っていることですよね。
勉強ができるだけでは、職場ではよい成績を上げることができません。忍耐力や自制心は、ある程度は学力に伴うことがあるでしょう。勉強を続けることができたのですから。しかし、自己中心的で協調性のない人、ある案に対して批判するのは得意だけど代案を出さない人・・・私の若いときは、そのような人は「天動説」「学者」と批判されました。

採用面接は、それを見抜こうとしています。体育会系の部活動出身者が高く評価されるのは、それに取り組もうとした意欲、続けた忍耐力、集団行動ができる協調性があると評価されるのです。もちろん、認知能力(頭の良さ)を備えた上でのことです。
小学校ではしばしば、「知育、体育、徳育」の三つを教育の目標としています。この点を踏まえたことでしょう。
頭ばっかりでも、体ばっかりでも、ダメよね」は、プチダノンの宣伝でした。

ところで、非認知能力という表現では、内容がよくわかりませんね。子どもや子どもを持つ親にもわかるような、もっとよい表現はないのでしょうか。

人材育成、規範的判断力の重要性

2021年8月4日   岡本全勝

8月3日の日経新聞、宮田一雄・元富士通シニアフェローの「ジョブ型時代の高度人材 規範的判断力こそ重要」から。

・・・データサイエンティストやデジタル部門責任者などのジョブ型雇用が始まり、人材の流動化が日本でも進み始めたことは喜ばしい。専門性が求められるデジタル部門責任者に、終身雇用下でゼネラリストとして育った人材が就く日本の現実は世界でも特殊だ。
既存企業がデジタル技術の急速な進化に対応していくには新卒一括採用後に企業内研修を経て職場で育てる時間はない。
経営陣には技術の重要性を的確に判断できる高度専門人材がいないと、正しい判断はできない。価値の重みがモノからサービスにシフトし、企業は技術を価値に転換する経営が求められているからだ。「GAFA」に代表される米ネット大手の経営陣の多くはコンピューター科学や心理学、経営学などを大学院で学んだ人々である。
といって、専門知識のみが大学教育に求められているわけではない。企業は、その根っことしてのリベラルアーツ教育に期待している。

リベラルアーツというと歴史や文学を思い浮かべがちだ。高度専門人材のためのリベラルアーツとして産学で合意したのは「人文学、社会科学、自然科学のどの分野であれ学生が一つの専門を深く学ぶとともに、他分野にも関心を広げ、幅広い知識と論理的思考力、規範的判断力を身につけること」という定義だ。
ここで規範的判断力が重要であるという指摘は新鮮だった。これからは「望ましい社会や企業とは」「公正な社会とは」といった判断が避けて通れない。それには一定のトレーニングが要る。
哲学・倫理学だけではなく政治学、法学、経済学、社会学などの規範に関する理論を学び、規範的な思考の枠組みを身につけなくてはならない。複雑な社会課題の解決や共通善に向けた新たな価値づくりのためには、論理的思考力に加え規範的判断力が必須なのだ。
ドイツでは大手企業の経営者の45%が博士号を持つ。大企業の役員・管理職に占める修士以上の割合は米国62%に対し日本は6%。日本の大学院進学率は理工系こそ40%前後だが、人文社会学系は5%以下だ。
こうしたデータを見ると、バブル経済の崩壊以来30年に及ぶ日本の停滞の原因は役員・管理職層の規範的判断力の不足、企業で活躍する文系大学院修了者の少なさにあるという仮説が浮かぶ・・・

益川先生、人は記憶を作る

2021年8月3日   岡本全勝

ノーベル賞を受けられた益川敏英先生が、お亡くなりになりました。なかなか愉快な先生だったようです(失礼)。私のホームページで先生を紹介したことを、思い出しました。再度掲載します。
物忘れのひどい私が言うのではなく、ノーベル賞学者がおっしゃることで、説得力があります。「人は記憶を作る

・・大学の学生時代、友人たちと映画を見た後、感想を語り合った。登場した女性について、ある者は「黄色い色の服を着ていた」と言い、別の人は「赤い服だった」と言う。また別の者は「違う、青色だった」と、てんでばらばらな議論になった。
そこで、確認するために、もう一度映画館に行こうと提案した。ところがその映画は白黒映画だった。色がついているはずがない。みんなキツネにつままれたような表情だった。
人間というものは、記憶を作ってしまうものだということが、その夜の議論の結論だった・・

人の話を聞いて自分の間違いを知る

2021年8月3日   岡本全勝

7月29日の日経新聞夕刊「私のリーダー論」菰田正信・三井不動産社長の「厳しい時こそ夢あるビジョン」から。

――軸がぶれない点はリーダーの資質でしょうか。
「気をつけないといけないのが自分の信念が間違っている時です。軸がぶれないことは大事ですが、間違っていた場合は会社として最悪な状況になります。自戒を込めて振り返ると、働き方に対する考えは改める必要性がありました。かつては私自身も、24時間365日、家庭を顧みずに仕事をすることが当然という社風の中で働いていました」
「社長に就いて2~3年目のとき、ある方の講演を聴きました。人口減少時代では、少ない人材でも一人ひとりが最大限の能力を発揮できることを考えるべきだと説いていたのです。私は働き方を変えないと駄目だとその場で学び、自分自身の信念を変えました」

――自分の信念を変えるのは簡単でありません。
「私も素直に変えられる方ではないです。ただ、経営者として人の話をよく聞くことを心がけています。取締役会や幹部会を含め、大きな事業を決める時ほど人の話を聞くようにしています。自分を変えることは難しいです。しかし、人の話に謙虚に耳を傾けることで、ひょっとしたら自分は間違っているのではないかと気付くことができます。自己のリスク管理のためにも重要だと思っています」

関西人は笑わすのが得意

2021年7月29日   岡本全勝

朝日新聞土曜日朝刊別刷りの投稿欄「いわせてもらお」、読者の身の回りの笑い話が載っています。毎週楽しみにしています。7月24日に、次のような投稿が載っていました。

・・・このコーナーを毎週楽しみに拝読していますが、投稿が採用されているのは関東以西の人ばかり。北陸や東北からの投稿はないのでしょうか。そんなわけはないから話題がないのか、文才がないのか。はたまた新聞が配達されていないのか。毎週悩んでおります。(新潟県村上市・北陸、東北勢がんばろう!・62歳)・・・