投稿者アーカイブ:岡本全勝

北日本政経懇話会で講演

2021年9月22日   岡本全勝

今日22日は、北日本政経懇話会で講演するために、富山市に行ってきました。1994年から1998年まで県の総務部長を務めたので、思い出の地です。もう四半世紀前のことです。
ホテルの会場には約40人、オンラインで約60人の方が聞いてくださいました。富山時代にお世話になった方々が、何人か来てくださいました。

聴衆は経営者の方が多いので、演題は「東日本大震災から10年ー復興の姿と企業の役割」としました。
大震災から10年半が経ち、津波被災地での復旧工事はほぼ終わりました。その姿を報告するとともに、復興に貢献してくださった企業の役割を話しました。
企業は、支援金や支援物資という応援だけでなく、本業を早期に復旧することで、町の復興を支えてくれました。そして、被災企業の復旧にも、中古の機械や事務機器を送ってくださり、ノウハウなどの支援もしてくださいました。
産業の復興がないと、町のにぎわいは戻らないのです。
このような町のにぎわいづくりを、災害復旧以外でも進めていただくように、官民連携のよい事例をいくつかお話しして、お願いをしてきました。

久しぶりの富山だったので、知人何人かと会えました。ただし、コロナで行動制限が続いていて、飲食せず帰ってきました。残念。

はえ取り紙からマスキングテープへ

2021年9月22日   岡本全勝

懐かしい会社に会いました。カモ井です。
私の子どもの頃は、各家庭でも、魚屋さんなどの店頭でも、必ずぶら下がっていました。はえ取り紙です。紙といっても細長いテープです。筒状にまかれているのを引っ張って伸ばし、天井からぶら下げます。強力な粘着剤が塗ってあって、とまったはえが捕まるのです。粘着剤が強いので、うまく引き出さないといけません。
キンチョーの蚊取り線香と同じくらい、生活に密着した製品でした。いつの間にか、私の周囲からは消えました。

9月15日の日経新聞に「カモ井加工紙、欧州や中国にマスキングテープを輸出」で出ていました。今は、工業用や装飾用のマスキングテープを作って、輸出しているとのことです。うまく転換したのですね。

在宅勤務の負の影響

2021年9月21日   岡本全勝

新型コロナウイルス感染症対策のために、在宅勤務が進んでいます。「在宅でも仕事はできる」という意見もあります。それに向いている仕事もあるでしょう。しかし、在宅勤務は、社員と組織の双方に負の影響を及ぼしています。
まず、社員についてです。

社員は、仕事をするためだけに職場に来ているのでしょうか。そうではないでしょう。
同僚や上司、部下との会話が重要であり、楽しみです。仕事に関することでも、画面を通しては聞きにくい、聞くほどのことではないことも多いです。また、仕事以外のことでも、たわいないことから相談事まで、ちょっとしたことを話したいのです。
会社で社員を個室に一人ずつ入れて、「これだけのことをしなさい。わからないことがあったら聞いてください」と仕事の指示をしたら、いじめになるでしょう。在宅勤務は、それに近いのです。

多くの職場で、仕事のやり方は、すべてが記述できるものではありません。引継書と手順書でできる仕事ばかりではありません。
仕事に慣れた経験者なら、仕事で悩んでも切り抜ける方法を身につけているでしょう。しかし、新入社員や人事異動で来たばかりの社員は、誰に相談してよいのか、何を相談してよいのかわからないのです。精神的に不安になっている社員も、多いのではないでしょうか。

この問題は、児童や学生が学校に登校せず、自宅学習する場合にも言えます。子どもも大学生も、教室での勉強以上に、友達とのおしゃべりや遊びが楽しく、それが成長につながるのです。ひとりぽっちでは、さみしくなります。この項続く

若者と政治をつなぐには

2021年9月21日   岡本全勝

9月20日の朝日新聞オピニオン欄記者解説は、秋山訓子・編集委員の「若者と政治、つなぐには」でした。

・・・若者の政治参加が進まない。18歳選挙権は2016年から実現したが、若年層の投票率は低いままだ。
若年層の投票率はほぼ一貫して低い。年代別でみると衆院選は1969年以来、20代の投票率が最低だ。2017年の衆院選では10代の投票率は20代に次いで低かった。
他国と比べても日本の若者の政治への関心は低い。内閣府が18年度に実施した日本を含む7カ国の13~29歳の若者の調査によると、今の自国の政治に「非常に関心がある」「どちらかといえば関心がある」と答えた割合は日本が最低だ。「社会をよりよくするため、私は社会における問題の解決に関与したい」に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた割合も日本が一番低い。
とはいえ、無関心一辺倒でもない。同じ調査で「社会のことは複雑で、私は関与したくない」に、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えたのは、日本は6位。つまり、社会に関心がないわけではなく、潜在力があることをうかがわせる。

日本の若者の政治への関心が低いのは、国内がそれなりに安定していることに加え、国や社会の問題を自分のこととして考え行動することを学ぶ主権者教育が活発でなかったことも理由に挙げられるだろう。
欧米では主権者教育は盛んに行われている。7カ国の調査で政治への関心が最も高いドイツは、ナチス台頭への反省から主権者教育に重点が置かれ、総選挙の候補者による小学生向けの公開討論会が開かれることもある。
スウェーデンでも授業で模擬選挙や地域の政治家を招いた討論会が行われてきた。若者・市民社会庁が出した主権者教育の指南書「政治について話そう!」もある。政治がごく身近で日常のことと扱われている。一方、日本で主権者教育が注目されるようになったのは18歳選挙権の導入時から。しかも高校生が中心だ・・・

記事には、各国比較の図も載っています。わかりやすいです。この問題は、連載「公共を創る」でも取り上げています。
学校では、政治制度は教えられますが、政治の運用は教えません。完成形の民主主義と三権分立を教え、それが議論の末にできたものであることを教えません。手本を輸入する日本型教育の典型です。
正解がないこと、議論の過程が重要なことは、日本の学校教育では避けられるのです。そして今、国政と自治体でどのような政策が議論され、政党が競っているかも教えません。それで突然、選挙権が与えられます。

「明るい公務員講座」3部作の解説

2021年9月20日   岡本全勝

「明るい公務員講座」(時事通信社)3部作を、改めて紹介します。私の経験を基に、次のような3冊を出版しました。
明るい公務員講座』(2017年)
明るい公務員講座 仕事の達人編』(2018年)
明るい公務員講座 管理職のオキテ』(2019年)

趣旨は、公務員や会社員の仕事の「教科書」を作ることです。
本屋にはビジネスコーナーがあり、たくさんの本が並んでいます。文書の書き方やパソコンの使い方といった「技能」に関するもの、挨拶の仕方や電話のかけ方といった「作法」に関するもの、そして自己研鑽など「心構え」です。このほかにリーダーシップ論などがあります。それぞれに価値はあるのですが、肝心のことを書いた教科書がないのです。
すなわち、技能や作法の全体像であり、「仕事の仕方」です。「これだけは覚えておくように」という仕事の基礎です。

3部作を読んでいただくとわかりますが、びっくりするようなことは書いてありません。仕事ができる人や出世した人なら、みんなが知っていることです。ところが、若い人は初めてそのような事態に遭遇して、悩むのです。「この仕事をどのように片付けたらよいか」「課長の了解をどのように取ろうか」「毎日忙しいのに、なぜ仕事が片付かないのか」「私のいうことを、なぜ相手は理解してくれないのか」とです。このような「小さいけれど重要なこと」が、書かれた本がないのです。
多くの先輩たちは、本を読むことなく、また研修で教えてもらうことなく、身につけたので、当たり前のことと思っています。「先輩の仕事を見て覚えなさい」でした。それらは言葉にするのが難しく、引継書や手順書にも書かれていないのです。それらを本にしたのです。

本屋には、能力向上のための本が、さまざまな分野でたくさん並んでいるのですが、「仕事の仕方」「仕事の基礎」そのものを書いた本は、意外と見当たりません。
管理職についても、たくさんの指導者論やリーダーシップ論があります。しかし、役所や会社の課長に必要なのは、古典に学ぶ指導者論やナポレオンや松下幸之助さんのようなリーダー論ではなく、職場管理の基礎です。
また、先輩たちがさまざまな本を書いているのですが、それらは経験談であり随筆に近いのです。
私は執筆に当たって、教科書を作ること目指しました。教科書だと、必要な項目を網羅し、それを体系的に並べる必要があります。教科書を目指したとはいえ、読みやすい文章にしました。
ありがたいことに、版を重ねています。また、職員研修講師にも呼んでもらっています。聞くと、このような仕事の基本、課長職の基本を書いたものがないようです。

『明るい公務員講座』は一般職員向け、
『明るい公務員講座 仕事の達人編』は係長や課長補佐向け、
『明るい公務員講座 管理職のオキテ』はこれから課長になる人や課長向けです。

知らないことが書いてあったら、参考にしてください。知っていることばかりなら、安心してください。それが教科書の役割です。経験豊富な方も、時々読み返してもらうと、「そうだよな」と改めて気づくことがあると思います。あなたは忘れていますが、部下たちはそんなことに悩んでいるのです。部下の悩みを知るためにも、読み返してください。