今日は、たまっている副業準備を放棄して、美術館巡りに。東京国立博物館では大徳川展、東京都美術館ではフィラデルフィア美術館展、さらに三井記念美術館で安宅コレクションを。
前2者は、混雑で人の頭を見に行ったようなものでした。武具と嫁入り道具で徳川将軍を理解するには、無理がありますね。アメリカの美術館にヨーロッパ絵画を見に行くことも、優品がそろってはいるのですが、何か変な気がします。私は、印象派までしか、わからないし。
安宅コレクションは、大阪市立東洋陶磁美術館で見て以来、久しぶりです。何度見ても、素晴らしいですね。今回は、それぞれの解説のほかに、それを安宅さんが手に入れたときのいきさつや様子が添えられています。透明のフィルムで、ガラスケースの上部にさりげなく貼られているので、最初は気がつきませんでした。それがなかなか、読み応えがあります。数百年の歴史を越えた壊れやすい陶磁器と、人間くささの対比を楽しんできました。
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マスコミの力
2007.10.13
1周年
昨年10月11日に再チャレンジ室が発足してから、1年が経ちました。職員のみんなには、大変な苦労をかけました。1年が経って、こう言えますが、走り出した頃の毎日は、それはそれは大変だったのです。机もパソコンもない部屋に、職員を集めたのが、その日でした。「再チャレンジって何」という職員ばかりでした。私が、東大大学院授業から、突然「帰ってこい、指示がある」と内閣官房から言われたのが、10月5日です。
正確には、昨日が1周年です。今日366日目に、「大1周年記念大会」を、銀座で開催しました。といっても、ささやかな飲み会です。OBも参加してくれて、すごく盛り上がりました。このような会は、苦労の数ほど盛り上がります。それぞれのスピーチで、何が大変だったかを述べてもらいました。やはり、「最初、今どこに私たちがいるか、どちらに向かっているかが、分からないのがつらかった」というのが、共通の感想でした。その後、2か月でプランをまとめ、法律改正の道筋をつけたことで、落ち着いたとのことです。方向がわかれば、官僚はちゃんと仕事を進めてくれます。
職員が述べた不安と不満は、室長としてよく理解できます。私自身が、当時、どちらに向かうか、わからなかったのですから。でも、管理職って、こんなことは珍しくありません。県庁の財政課長、総務部長の時は、もっと、わからないことだらけでした。そんなときは、部長や副知事、最後は知事に、確かめに行きました。私の思っていたとおりだったら「安心」、そうでなかったら「良かった、直ちに方向転換」、上司もよくわかっていなかったら「これまた安心」でした。その点では振り返って、「最初の2か月の舵取りは、間違っていなかった」と自己評価しています。誰も評価してくれませんがね。でも、県庁と違って、官邸と霞ヶ関との距離感の難しさを、実感した1年でした。共に苦労してくれた職員が、これからの仕事に、この経験を生かしてくれれば、仕事(上司)冥利に尽きます。