岡本全勝 のすべての投稿

パソコン入れ替え

パソコンを新しいのに入れ替えました。よって、このホームページのデータを新しいパソコンに移し変えました。先日「古いホームページを残して、ホームページ2を作ります」と予告しましたが、検討の結果、新しいパソコンにすべてのデータを移し変え、そこに引き続き加筆することにしました。
3日間の悪戦苦闘と、今回も玉岡雅之神戸大学助教授によるご指導によって、ひとまずデータの移し変えに成功しました。いったん、すべてのデータを玉岡先生が保存してくださって、それを私に送ってくださり、新しいパソコンに取り込んだのです。さらに、新しいパソコンからニフティのサーバーにつながらないという大問題が発生しました。これは、新しいパソコンに入れたファイアーウオールがきつくって、ブロックしていたのです。これらの問題も、玉岡師匠の指導で解決しました。玉岡先生、ありがとうございました。
ただし、いくつかのページが変になっているのと、目次のリンクが混乱していて、使い物になりません。時間をかけて修復するので、お待ちください。280ページの文章と画像を、手間をかけずにすべて移し替えることができたことを、良しとしましょう。

副業

3日夜は、黒川和美法政大学教授が主催される「国・自治体の破綻に関する提言」研究会に参加しました。メンバーは、黒川先生と森田朗東大教授です。破綻というと、皆さんいやな顔をされますが、誤解があるようです。まず、破綻法制には、清算(法人格の消滅)と再建(法人格を続ける)の二つの方法があります。国や地方公共団体には、前者の清算はありえません(アメリカの例を取り上げる人がいますが、これは対象例になりません。理由は追って説明します)。「地方自治体は、地域で公共的サービスを行うから、破綻はできない」という説は、それだけでは説明になりません。電気や水道も、なくてはならないサービスです。このような公益的企業と、どこが違うか。第3セクターのローカル鉄道は廃線になるが、民間企業であるJRを破たん処理できるか。疑問や論点はたくさんあります。研究は始まったばかりですが、黒川、森田両先生との議論は、行政学、経済・財政学、行政の実務家の「異業種交流」で、とても刺激的でした。

近況

今朝の日経新聞は、「再編5年目、診断霞が関」で総務省を取り上げていました。「旧内務省の幻影、巨大化再び、見えぬ実像」です。建制順が省の中で1番になったことが取り上げられ、小生の発言も引用されていました。「官房総務課長の岡本全勝(50)は『内閣府とともに内閣を補佐する役割を期待されての昇格で名誉だ』と言う」
総務省が内閣府とともに内閣を補佐することは、橋本内閣時に省庁再編の骨格を決めた「行政改革会議最終報告」(平成9年12月)に書かれています。もっとも、名誉と喜んでいるだけではだめなので、記事では「『責任が重いというのが正直な実感だ』。2代目の総務相を引き継いだ麻生太郎(64)は語った」と続きます。

目次詳細:第四章

第4章 地方行政と分権
1 国と地方の関係
1-1 中央集権と地方分権
1-2 地方自治の機能
①身近なところで判断すると、いい結果が出る
②中央政府は忙しい:国は国の仕事を
③中央政府では縦割りの弊害が出る:調整に手間取る
④民主主義の学校:受益と負担が見えやすい
⑤政治の安定化:地方の対立を中央に持ち込まない
1-3 明治維新
近代国家形成のために、中央集権化

2 分権
2-1 分権の必要性
①東京一極集中:中央集権で権限、財源、人間、情報が集中。地方は衰退
②新たな問題に対応できない中央政府:身軽にすべき
③行政依存体質:国民がお上頼りに
④豊かさを感じない画一性:多様性が生まれない
2-2 日本の分権の3段階
①事務の分権
②財源の分権
③規制の分権

3 三位一体改革
3-1 三位一体改革とは
(1)地方財政改革
①地方分権
②財政再建
3-2 これまでの成果
(1)経過
(2)進捗状況(目標と達成度)
3-3 その意味
(1)財政改革
①財政の分権
②財政の健全化
(2)政治改革
①政治主導
②地方団体の変身
3-4 残されたこと・これからの期待
(1)三位一体改革
①その1
②その2以降
(2)政治改革
3-5 これからの市町村財政
(1)財政再建がもたらすもの
(2)税源移譲がもたらすもの
(3)補助金依存脱却がもたらすもの

第5章 転換の方向
1 成熟国家の政治と行政
①官僚主導から政治主導へ:政と官
②中央集権から地方分権へ:国と地方
③規制改革:官と民
④依存から自立へ:国民と官

2 制度と運営
2-1 制度は輸入できるが運営は輸入できない
2-2 国民の成熟

3 政治にできること

目次詳細:第三章

第3章 政治と行政
1 統治の機構
1-1 憲法と政治
1-2 執政と執行
1-3 内閣と国会の関係
1-4 国と地方

2 行政改革
2-1 省庁改革
(1) 何を変えたか
①省庁の再編
②政治主導の強化
③スリム化
④独立行政法人の創設
⑤評価と公開
(2)なぜ進んだか
(3)残されたこと-「この国の形」
2-2 行政改革の歴史
① 膨張抑制・総量規制の時代
② 「小さな政府」の時代
③ システム変更の時代
2-3 行政改革の分類と位置付け

3 もう一つ先の改革へ
3-1 よりよいアウトプットを目指して
(1)仕事の改革1=スリム化
(2)仕事の改革2=国民の満足度アップ
(3)組織改革
(4)人の改革=公務員制度改革
3-2 行政改革の限界
(1)カイゼンは自分でできる、改革は難しい
(2)行政効率の問題ではない
3-3 役割の改革
(1)政治と行政の関係→「政と官」
(2)中央政府と地方政府の関係→「地方分権」
(3)官と民間との関係→「規制改革」
(4)行政改革と構造改革、社会改革

4 政と官
4-1 関係の見直し
(1)官僚内閣制
①これまでの内閣=内閣官僚制
②なぜそれでやってこれたか
③本来の内閣=議院内閣制
④執行と執政
⑤諸外国比較
(2)政治主導
①官僚主導批判への答
政は政の仕事を、官は官の仕事を
②官僚制の限界への答
4-2 政治主導のかたち1:経済財政諮問会議
4-3 政治主導のかたち2:行政改革
4-4 政治主導のかたち3:国会審議
4-5 与党と内閣

5 政治の役割
5-1 政治の役割とは
5-2 政治は何をしたか
5-3 争点設定