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被災者支援・NPO団体との協働

今日は、ジャパン・プラットフォームに呼ばれて、加盟しているNGOの方約30人に、政府の被災者支援の概要をお話しし、意見交換してきました。ジャパン・プラットフォームは、国際的な災害支援を行っているNGOの集まりです。世界各地での災害復旧に、活躍しておられます。今回は、日本がその対象になったのです。
東北の被災地では、市町村のほかに、自衛隊やNPOが大活躍しています。ありがたいことです。ボランティア活動にも2種類あって、有志が個別に行ってボランティア活動する場合と、ジャパン・プラットフォームに参加しているような組織体としてしっかりしたNPOもあります。また後者のNPOにも、世界で活躍するような人と資金が大きいものと、それよりは小さいグループがあるそうです。

私は、『新地方自治入門-行政の現在と未来』以来、地域の公共は、自治体だけでなくいろんな中間団体やNPOが支えることになると、考えています。そして、先日「安心国家での地方公務員の役割」にも書きましたが、政府の仕事は、福祉や公共サービスの提供から、安心の保障に変わると考えています。そのような関心からも、NPO・NGOに興味を持っています。

「生活支援ハンドブック」や説明資料はわかりやすいと、褒めてもらいました。
住民の支援では、政府の得意分野や政府しかできない分野と、政府が不得手な分野があります。今日は、たくさん有意義な提案をもらいました。この方たちと、どのようにうまく協力していくかが、課題です。特に、市町村現場においてです。市町村役場では、まだこのようなグループとの付き合いが浅く、歯車が十分かみ合っていないところもあるようです。

続、強い現場・弱い本部

先日、藤本隆宏先生の「強い現場・弱い本部」を紹介しました(2011年5月19日の記事)。新聞切り抜きを整理していたら、3月29日の日経新聞経済教室に、先生が今回の大震災に関して、「現場重視を復興の起点に」を書いておられるのに気づきました。それにしても、長く放置してあったものです。ようやく、整理する時間ができました(反省)。重複する部分は省略するとして、いくつかを引用します。
・・こうした日本の組織は「緩慢に来る危機」には概して弱い。目標が定まらず、互いに見合って責任が曖昧になる。幕末の幕府、戦前・戦中の軍部ほか(丸山真男説)、バブル崩壊後の政府・金融界、等々。しかし「復興」局面には強い。目標が定まれば、互いの配慮と幅広い分業が協働効果をもたらすからだ・・
・・今は被災地の現場の復旧に関心が集中するが、より長期的には、日本に「良いものづくり現場」を残していくことが、経済社会の復活にとり必須だ。「広義のものづくり」はサービス業や農業も含むが、特に貿易財において「良い現場」を残すことが「強い日本の復興」の起点となる・・国内に良い現場を残すことは、もはや国家の経済安全保障上の重要事項である・・

万年筆のインク

職場では、未だに毎日、何枚もの指示書を書いています(4月20日の記事参照)。ペン先が太いうえに、字が大きいので、万年筆のインクの減りが早いのです。書いている途中でインクが無くならないように、カートリッジからコンバーターに変えました。それも大きなものに。先日の休みに、伊東屋に行って買ってきました。毎日一円も使わない生活を続けているので、久しぶりに、お金を使いました。
「インクの減りが早いから、コンバーターを買ってきた」と言ったら、職員から「え~、まだまだ仕事をするのですか」と嫌がられました。たくさん指示書をあげるよ、M参事官、F参事官。

被災者支援チームのホームページ

13日に毎週恒例の、「課題と取り組み」や「事務記録」を更新しました。また、避難者と避難所の数の変化を、阪神淡路大震災の時と比べたグラフも作ってもらいました。今回は、避難所の数が減りません。
市町村やNPO、農協などが、被災された人を雇用する仕組みを拡大しています。避難所の運営や高齢者の見回りなどにも、活用してもらっています。まだまだ余地があるので、市町村にPRしています。
生活再建・事業再建ハンドブック」も発行しました。この冊子は、右から開くと一般生活者向けのハンドブック、左から開くと事業者向けのハンドブックになっている、優れものです。知恵モノがおられるのですね。避難所などで配付する予定です。
もっとも、国がお知らせできるのは、制度や一般的な注意点です。各地域での課題については、それぞれの市町村の広報が重要な役割を果たしています。例えば、何日に電気が復旧する見込みかとか、生活相談会が開かれるとかです。調べたところ、各市町村とも、広報誌は充実して、被災者に必要な情報を伝えて下さっているようです。(2011年5月14日、15日)

ホームページの情報を、充実しました。皆さんの関心が大きい、「がれき処理」や「仮設住宅」の進捗状況を載せました。
また、「4その他」の中を、「政府の取り組み」「被災者の方へ」「支援をお考えの方へ」など、利用者にとって分かりやすいように、整理してもらいました。もっとも、ページ数が増えたので、目次も長くなりました。