大型連休。皆さんは、どのようにお過ごしですか。お出かけの方も多いのではないでしょうか。
私は5月2日に休みを取り、7連休。混雑を避けるため、出発日を少しずらして、旅行をしました(その間、このホームページの加筆を休みました)。例年通りに奈良の実家に顔を出し、兵庫県にある義父のお墓参り。それにあわせて、キョーコさんのお供をして観光。特別公開の寺社で、何度も靴を脱いで、内部を拝ませてもらいました。
天気にも恵まれました。「日本中の人が集まっているのか」と思うくらいの人出でした。アジアからの観光客も多く、「日本人は少数民族か」と思う場所も(誇張しすぎですね、笑い)。日本の良さを見てもらうのは、良いことです。
駅から宿へ、また宿から駅へ、鞄を配達してくれるサービスは、便利です。初日と最終日に、鞄を持たずに歩き回ることができます。また、宿から自宅への宅配便も、帰りの荷物を少なくしてくれます。
交通、商店、飲食店、そして病院、警察、消防。皆さんのおかげで、休日を楽しむことができます。ありがとうございます。
投稿者アーカイブ:岡本全勝
逆境に逆転の発想を出す
朝日新聞の生田正治・元商船三井社長、郵政公社総裁の連載「経営、真っ向勝負」5月2日は、「禍転じて提携を生む」でした。
北米東岸航路で提携先の会社から突然、提携解消の通告を受けます。商船三井が単独で航路を維持するには船が足りない。仕方ないので、新しい提携先に世界有数のコンテナ船会社を選び、直談判して話をまとめます。そして、東岸だけでなく西岸も提携の提案をもらいます。
・・・そのとき、ふと思った。まだ歴史上にない、グローバルな提携をやったらどうか、と。太平洋も欧州もインドも大西洋も。世界をつなぐ提携です。利点は大きい。たとえば1社10隻の航路で、4社40隻が協力しあえば、立ち寄らずに済む港が多数うまれ、航海日数が短くなる。積み荷が届く速さが劇的に上がる。生産性は高まり、コストも大きく合理化される。航路ごとの提携が伝統だった当時の海運界では、突拍子もない発想でした・・
そしてそれに成功します。
・・・史上初のグローバル・アライアンス(提携)の誕生です。反響は大きかった。「発表は間違いだろう。そんなことできるわけがない」。他社からはそんな電話がありました。英ブリティッシュ・エアウェイズ、米デルタといった航空会社の幹部は、しくみを知ろうと訪ねてきた。航空会社の世界提携が始まる前でしたから。
我々の提携の優位性は2~3年は持つだろうと期待しましたが、他の船会社は1~2年で追随してきた。いま振り返ると、時代の要請だったのでしょう・・・
航空会社の国際的提携も、ここから始まったのですね。日本人が考えた「仕事(商売)の仕組み」です。
政策の検証
キャノングローバル戦略研究所のサイトに、岡崎哲二と星岳雄さんによる、「政府のイノベーション政策はなぜ失敗続きだったか-第2回 成果を検証する厳密な政策評価が必要だ」(日経ビジネスオンライン2015年10月26日掲載)が載っています。
筆者の主張は読んでいただくとして、ここで取り上げたのは「政策の検証の必要性」についてです。
・・・本稿では、いままでの日本におけるイノベーション政策の主なものを振り返る。特に問題とするのは、30年以上にわたるイノベーション政策の効果が、必ずしも明らかではないことである。日本経済の長期停滞状態を払拭するような、イノベーションに基づく経済成長のシステムはいまだ確立されておらず、現在進行中のアベノミクスにおいてもイノベーション政策が大きな課題になっている・・・
・・・ナショナル・プロジェクトなどの研究開発投資支援策の効果については、参加者の自己評価を超えた客観的効果に関する研究は見当たらない。企業促進政策も、厳密な政策評価がなされたものはなく、そもそも政策によって提供された優遇措置の利用実績が低調なものも多い。
政策の効果を厳密に確かめることなく、同じような政策が主に名前だけを変えて繰り返し実施されてきた。例えば、リスク・キャピタルの供給を目的に、日本政策投資銀行や商工中金といった公的金融機関を使った数々の試みが行われてきたが、それらの政府系機関によるリスク・キャピタルの供給実績は不十分であったと言わざるを得ない・・・
・・・このように、政策の効果は、その政策がなかった場合に起こったであろう状態と比べることによって、評価されなければならない。これは一見難しいと思われるかもしれないが、そのための手法はここ20年ほどの間に飛躍的に進歩した。
日本のイノベーション政策に欠けていたのはこの種の厳密な政策評価である。日本政府は早くからイノベーション型経済の発展を促す上で政策が重要と気づいており、多くの政策を試みてきた。
しかし、厳密な政策評価を伴わなかったので、どのようなイノベーション政策が効果的なのかはいまだ明らかではない。アベノミクスのもと、政府は再度数多くのイノベーション政策を試そうとしている。今度こそ、厳密な政策評価を行ない、そこから学び、政策を調整していくことが肝要である・・・
第1回、第3回。
イノベーション政策に限らず、政府が行った政策について、より客観的かつ長期的視野に立った評価が必要です。毎年の事業や予算を評価するのではなく、例えばその省・局の10年程度の評価です。各役所は「これをします」「これをしました」という表明は多いのですが、その結果を検証することは、十分に行われていないようです。
仮設住宅の終了
宮城県岩沼市で、仮設住宅が終了し、解体が始まりました。384戸に1020人が住んでいました。宮城県では第一号です。岩手県では洋野町が昨年6月に仮設住宅が終わりましたが、戸数が5戸と少なかったです。
新聞の見だし
4月27日の読売新聞夕刊に、「東電に3100万円賠償命令」という記事が載っていました。福島第一原発事故で病院に入院中の患者がバスで避難させられ、死亡した事件です。遺族が東電に賠償を求めた裁判の、東京地裁の判決です。この事件は、原発事故とともに、避難誘導が適切に行われなかったという、反省すべきことです。
ところで、今日ここで取り上げたのは、新聞の書き方についてです。読売新聞には、「遺族側の代理人弁護士によると、東電側は避難と死亡との因果関係は争わず、賠償額が主な争点だった」と書かれています。他方で、朝日新聞夕刊は「避難患者死亡、東電に責任 東京地裁、原発事故で賠償命令」という見出しです。この見出しを見ると、東電が患者死亡について責任の有無を争っていたと読めます。記事にも、東電が因果関係は争わず、賠償額が争点だったことは書かれていません。これは、誤解を招きますね。編集者も気がついたのでしょうか、翌28日朝刊には「3100万円賠償、東電に命令 入院患者、原発避難で死亡 東京地裁判決」という見出しになっていました。
気になって他紙を見たら、毎日新聞28日朝刊は「東電は死亡との因果関係を認めており、賠償額が争点だった」、日経新聞28日朝刊は「東電側は原発事故と死亡との因果関係は認め、賠償額を争っていた」と書いています。