投稿者アーカイブ:岡本全勝

自分自身に恥じない生き方

2018年4月16日   岡本全勝

4月13日の日経新聞夕刊、故野中隆史さん・元みずほ信託銀行社長の追想録(佐藤大和編集委員執筆)から。
・・・「おい、今日1日俺は男らしかったか。ひきょうなまねはしてないか。毎晩風呂で自分自身に問いかけるんだ」・・・だったそうです。

『ベルルスコーニの時代』その2

2018年4月16日   岡本全勝

ベルルスコーニの時代』の続きです。

多くの政治家が、自らの勢力拡大と生き残りをかけて、様々な策謀を巡らします。まさに権謀術数の世界です。権力闘争と内部分裂。少数政党が乱立し、合従連衡が繰り返されます。選挙目当ての呉越同舟は、すぐに破綻します。
そして、政治のゲームは、参加者の思ったような筋道では進みません。
一方で、有権者の投票は、意外な結果をもたらします。EC加盟の条件を整えなければならないという外圧も働きました。なかなか実現しなかった、税制改革や財政改革も実現します。平時ではできないことが、危機の時代、混乱の中で実現するのです。
あまりにたくさんの政治家と政党が出てきて、なじみのない日本人が読むのは一苦労です。

同じような近代立憲民主主義、代表制であっても、各国の歴史と国民意識、社会構造によって、その運用は異なっています。
政治が、政治家たちの活躍の場(それは政策実現という建前の世界と、利益や権力の追求という本音の世界を含みます)であるとともに、国民の意識、国民の経済の上に成り立つ、それを反映したものだということを改めて考えさせられます。
政治学の教科書や政治を書いた本、新聞の政治報道は、場を政治家たちの言動に限定していることが多く、国民が出てきても投票結果だけというのが多いです。国民、有権者、社会や文化を視野に入れていないのです。

ところでもう一つの主題である、ベルルスコーニ首相です。不動産業、マスメディアで成功を収め、政界に打って出ます。その過程は、まさに立身出世の成功物語です。
政治家としては、社会の不満を捕まえ、既成政党と政治家を敵に仕立てる。昨今の欧米のポピュリズムの先駆者です。
選挙宣伝と戦略に成功し、一度は政権に就きますが、短命で崩壊します。不正蓄財やマフィアとの関係で、刑事訴追の身ながら、2001年に首相に返り咲きます。
当時、イタリアの労働人口の3分の1は独立自営業者であり、上場企業は240社に対し零細企業が500万社だったことは驚きです。家族経営で働く人たちが、ベルルスコーニを支持します。
ところで、彼のスキャンダラスな言動は、読んでいてあきれます。

新幹線の車窓から

2018年4月16日   岡本全勝

桜前線が急いで日本列島を北上しています。福島でも、浜通と中通りでは、ソメイヨシノは過ぎましたが、枝垂れ桜はきれいです。三春の滝桜は有名ですが、それ以外にも枝垂れ桜がたくさんあります。将来、第二第三の滝桜になるのでしょうか。
桜の次は、若葉がきれいです。あの美しい黄緑色は、絵の具で表現するのは難しいでしょうね。

大震災の仕事について、東北新幹線に乗ることが増えました。また、沿岸部の被災地に行くには、車で山を越えます。その窓から、野山の季節の移り変わりを見ることができます。
この歳になって、しょっちゅう移動することはしんどい仕事ですが。窓から見える風景が、季節を教えてくれ、そして心を和ませてくれます。東京で暮らしていては、味わえないことです。
乾いた茶色だった野山が、ピンク色、そして鮮やかな緑に染まっていきます。田んぼでは田おこしが進み、水も張られ始めました。
荒川を渡る際に見えていた富士山は、春になって霞んで見えなくなりました。

生産の読書、消費の読書、貯蓄の読書

2018年4月15日   岡本全勝

先日、鎌田浩毅先生の『理科系の読書術』を紹介しました。その中に、「生産の読書と消費の読書」という考え方が書かれています。この分類は わかりやすく、読書をする際の指針、例えば学生に読書法を教える際に有用です。

私も、読書の種類を考えていました。
その一つは、「義務としての読書」と「楽しみの読書」という分類です。
学校の授業のためや仕事のために読むことは、義務としての読書です。嫌であっても、読まなければなりません。それに対して、楽しみとしての読書は、誰に命令されるのでもなく、好きで読むものです。
義務としての読書にも楽しいものもありますが、しばしば嫌々ながら読まなければなりません。そして、期限が決まっていない楽しみの読書の方が、早く読めるのです。試験の前の晩に、関係ない小説を読みたくなるとか。あなたも経験があるでしょう。

もう一つは、鎌田先生の「生産の読書と消費の読書」の二分類と共通するのですが、少し改変します。生産の読書と消費の読書のほかに、貯蓄の読書を加え、3分類します。
消費の読書を、「消費(娯楽)の読書」と「貯蓄の読書」とに分類します。
貯蓄の読書は、今すぐに役に立つものではありませんが、将来、役に立つ読書です。教養としての読書は、これに該当します。新書などの解説書は、これに入ります。
また、漫画や小説は多くの場合は娯楽であり、消費の読書です。しかし、漫画や小説で、いろんなことを学ぶ場合があります。それが後で役に立つ場合は、ここに言う「貯蓄の読書」です。
生産の読書との違いは、今持っているある目的のための読書と、直ちに立ちませんが将来役に立つ読書との違いです。
鎌田先生の分類では、貯蓄の読書は「消費の読書」に含まれているようですが、独立させた方が、学生にはわかりやすいと思います。

なお、生産の読書は、授業のための学習やレポート作成のための読書が主なものですが、これらのほかに「実用の読書」を加えることも可能です。それは、ハウツー本だったり旅行案内、お料理の本です。生活にすぐに役立つ読書です。

本を買うときに、この分類をします。読みたい本や読まなければならない本を、このように頭の中で分類しています。皆さんもそうでしょう。
さらに私は、時には、これを1枚の紙に書き出します。見える化です。もっとも、本屋に行っては気になる本を買うので、整理はしきれません。当面読む本だけを書き出しています。
厳密な区分は困難ですが、このように考えると、読み方も目的に応じて変えることができます。しっかりと読み込むのか、あらすじを追うだけとか、というようにです。

「明るい公務員講座 仕事の達人編」では、読む本を3つに分類して説明しました(108ページ)。「仕事に関すること」「公務員として知っておきたい社会や地域の動向」「趣味」の3つです。生産の読書、貯蓄の読書、消費の読書の3分類に、ほぼ相当します。(4月16日追記)

福島県、イノベーションコースト構想

2018年4月15日   岡本全勝

今日は、福島県浪江町に、棚塩(たなしお)産業団地起工式に行ってきました(NHKニュース)。
浪江町の北東部、小高い丘に産業団地を作る計画です。この土地は、東北電力が原子力発電所を作る予定で買収したものです。建設計画を取りやめた後、町に寄付されました。
ここを、県と経産省が中心となって進めている「イノベーションコースト構想」の一つの拠点とします。大規模な水素製造拠点、ロボット(ドローン)テスト用の滑走路などを作ります。

この地域の主要産業であった、原子力発電所がなくなり、それに代わる産業を作る必要があります。従来の地場産業や商業に戻ってきてもらう取り組み(福島相双復興推進機構)とともに、新しい産業を育てることにも取り組んでいます。