投稿者アーカイブ:岡本全勝

「常に考え続ける人間」の育成

2018年12月25日   岡本全勝

12月17日の朝日新聞夕刊「凄腕つとめにん」は、ストレッチトレーナーを育成する橋誠さんでした。これまでに育てたストレッチトレーナーは、約2000人だそうです。

・・・筋肉を伸ばしたり関節の可動域を広げたりする同社独自の技術は約90種類に及び、研修生に1日約6時間、1カ月にわたり教え込む。ただ、最も重要なのは「常に考え続ける人間」の育成。客の生活背景や習慣を聞いて体の不調や悩みを把握し、その都度最適なストレッチを提案する仕事だからだ。

研修では、具体的な接客場面を想像させる工夫をこらす。「デスクワークで肩に不快感を感じるお客さんいるでしょ」。前腕のストレッチ後、研修生に切り出した。座り仕事で、大胸筋が縮み僧帽筋が突っ張る。これが原因にみえるが、パソコンを打つ腕の負担が影響している可能性もある。「『だから腕も伸ばしましょう』と提案したら、お客さんの心をつかめるかも」。こんな助言を通じ、考え続けることの重要さを伝える。

「心遣い」の大切さも教え込む。手首をつかんで腕を持ち上げるのと、下から支えて持ち上げるのでは、相手の印象は全く違う。「ストレッチの効き方にも影響する」という。研修の終盤、合否を決める検定では自ら研修生のストレッチを受ける。「俺の心に響いたか。最後はそこで判断します」・・・

『明るい公務員講座』第6刷

2018年12月24日   岡本全勝

拙著『明るい公務員講座』の第6刷ができたと、出版社から報告がありました。これで、累計1万部を超えました。2017年2月に出版してから、約2年です。

「経験者なら知っていること」を「みんな同じようなことで悩んでいる。知っていれば、悩むことが少なくなる」と思い書きました。類書がないので、売れているようです。
売れることもうれしいですが、これを読んで、若い職員たちが少しでも悩まずに仕事ができれば、その方がうれしいです。

明るい公務員講座 仕事の達人編』も好評です。ありがとうございます。
「明るい公務員講座」第3弾は、課長編です。いま、編集中です。もう少しお待ちください。

国防長官、国民と理念を守る

2018年12月24日   岡本全勝

マティス国防長官の書簡の続きです。
長官は、書簡の冒頭で「国防長官として、職員とともに、我が民と理念を守る仕事を担ってきた」と書いています。国民を守ることとともに、理念を守ることを任務に挙げています。
"I have been privileged to serve as our country’s 26th Secretary of Defense which has allowed me to serve alongside our men and women of the Department in defense of our citizens and our ideals."
By The New York Times

国土と国民そして独立を守るのではなく、国民と理念( our citizens and our ideals)を守るのです。ここに、アメリカという国のなり立ちを、読み取ることができます。
独立宣言や憲法に掲げられた理念は「自由と民主主義、人民主権」です。イギリスの植民地から独立する際の「大義名分」だったのです。フランス革命と並んで、アメリカ独立革命でした。(それぞれの国のかたち

国防長官は、書簡の中で次のように述べています。
「中国やロシアが自国の利益を追求するために経済・外交・安全保障に関する他国の決断を否定し、権威主義的な政治モデルと整合的な世界をつくりだしたいと望んでいるのは明らかです。だからこそ、我々は共同防衛に向けて、あらゆる手段を尽くさなければならないのです」

戦前日本は戦争の際に、「国体の護持」を主張しました。この主張は日本にしか通用しませんが、アメリカの理念は普遍的(他国にも成り立つもの)です。
すると、アメリカの理念は「輸出」することが可能であり、時に輸出されます。すなわち、他国にその理念を押しつけます。
そのアメリカの理念を受け入れる用意のある国は問題ありません。日本も戦争に負けて、その理念を受け入れました。他方、その気がない国、それを受け入れる社会的素地のない国では、紛争が起きます。
12月25日加筆

年賀状書き

2018年12月23日   岡本全勝

何と、今年は、今日23日に書き終えました。表書きと、裏に一行添え書きと。
早く着手したことと、休日に頑張ったことが、勝因です。
万年筆なので、手がだるくなります。集中力も続かないので、しょっちゅう休んで、ほかのことに手を出してしまいます。

書きながら、久しく合っていない方々を、思い出します。また、年賀状のやりとりの途絶えた方や、年賀状が届かないかなたに行かれた方も、お世話になったことを思い出します。
私にとって、年賀状書きは、集中力と継続を試されるペン習字の時間であり、あわせて、その方々と一緒に仕事をしたことを思い出す時間です。

数年前から、枚数を大胆に減らしたことが、もう一つの勝因です。すみません、大量に頂いていながら、こちらから出さずに。
かつては、大晦日に、ひどい時は正月に書いていました。近年は、28日には投函するように心がけていました。毎年、年末には、なかなか進まないことをぼやいていたのですが(去年の日記)。
今年は、人生で、最も早く書き終えたと思います。ゆっくりと、原稿書きに取り組めます。

中国 改革開放政策40年

2018年12月23日   岡本全勝

中国が、改革開放政策に転じてから40年です。各紙が、この間の発展ぶりを伝えています。
「中国では、40年前の12月18日から始まった共産党の重要会議で改革開放政策の実施を決定し、計画経済から市場経済への移行を進め、GDP=国内総生産が人民元建てで200倍以上に増加する飛躍的な発展を実現しました」(NHKニュース)。
12月19日の朝日新聞によると、1978年から2017年の間に、国内総生産は225倍、世界経済に占める割合は1.8%から15.2%になりました。一人当たり可処分所得は、152倍に、平均年齢は67.8歳から76.7歳に約9歳伸びました。

鄧小平が、歴史的な大転換を決断しました。1978年10月に日本を訪問し、1週間にわたって日本を視察しました。東海道新幹線に乗り、新日鉄や松下電機の工場を視察したことは有名です。
10月23日の朝日新聞国際面に、「鄧小平氏40年前にみた日本経済」という印象的な記事が載っていました。10月25日に日本記者クラブで記者会見をしました。「日本は歴史上多くのことを中国から学んできた」との記者の問いかけに、鄧氏は次のように答えます。
「いまは逆だ。30年の遅れを取った」。人差し指でこめかみ辺りをトントンとたたき、「ここが足りないんですよ。お国も含めて教育してもらわないといけない」。

確かに、大成功の40年でした。もっとも、後進国の驚異的な経済発展、その第一号は日本です。韓国を初めとする東南アジア各国が続き、そして中国が続きました。下に付けた図をご覧ください。私が著作や講演で使っている、一人当たり国内総生産の伸びの比較です。日本が、アメリカやフランスに追いついた過程と、韓国と中国が20年から40年遅れで日本と同じような過程をたどっていることがよくわかります(この図については、「経済成長の軌跡」)。この項続く