日経新聞夕刊連載「人間発見」、今週は、湯浅誠さんです。このホームページにも、何度か登場いただいています。
社会の問題、困った人たちに手をさしのべる活動をしておられます。私は、非営利団体の重要性について、東日本大震災で認識し、その後もそれを主張しています。
・社会の問題を拾い解決するのは行政の役割と思っていましたが、いくつかの分野では非営利団体が先に取り組んで成果を上げています。ある面では行政は非営利団体に負けているのではないかと思いますが、お互いに得意な分野があるのです。
・非営利団体は行政の下請けではなく、得意分野を受け持つ、対等の立場で協働すべきものです。政府も子どもの貧困に力を入れるようになりましたが、こども食堂活動は、彼らの活動がなければ成り立ちません。
2008年末の年越し派遣村では、湯浅さんが日比谷公園で活躍しました。それは、対応の遅い行政に対する異議申し立てでした。私は当時は総理秘書官で、官邸で「批判される立場」にいました。桝添厚生労働大臣からの報告と相談で、その人たちに厚労省の講堂に入ってもらうことを決めたことを覚えています。
まだその頃は、市民活動、今では社会活動は、行政にとって「やっかいな人たち」という程度の認識しかありませんでした。東日本大震災で、その認識を改めたこと(コペルニクス的転換)は、何度か書きました。
今では、湯浅さんと意見交換をするようになり、市町村アカデミーにも講義に来てもらっています。