鎌田浩毅先生の最終講義が本になりました

鎌田浩毅著『揺れる大地を賢く生きる 京大地球科学教授の最終講義』(2022年、角川新書)を紹介します。副題にあるように、鎌田先生の最終講義を本にしたものです。YouTubeの最終講義は90万回再生されたそうです。

「はじめに」に、最終講義は通例、定年退職する教授が研究人生を振り返ることが多いのですが、鎌田先生の場合は「昔を振り返っている場合じゃないんです。これから日本列島は大変なんですからね!」から始まったのですと、書かれています。
「あとがき」には、京大で教壇に立った当初は、学生から「惨憺たる授業」と呼ばれていて、自らの講義を録画して見て反省し、改善することで、「京大で一番受けたい授業」になったと書かれています。この点は以前に教えてもらって、私も参考にさせてもらったのですが、なかなかその域には達しません。

鎌田先生は、9月に『池坊専好×鎌田浩毅 いけばなの美を世界へ 女性が受け継ぐ京都の伝統と文化』(2022年、ミネルヴァ書房)を出版しておられます(すみません、紹介が遅くなって)。
野田秀樹さん、山際寿一さんとの対談に続く第3弾ですが、今回は全く違った分野の方との対談です。火山学者から見ると、華道とその家元はどのように見えるか。こちらも興味深いですよ。