今日は、福島県川内村に行ってきました。原発事故で避難を余儀なくされた12市町村について、復興庁で各自治体ごとのチームを作って、県と一緒に課題を解決することとしています。帰還を始めている自治体、帰還の準備をしている自治体、まだ当分の間戻れない自治体と、条件が違うので、各自治体ごとに進めることが効果的と判断しました。復興庁の参事官を、それぞれチーム長としているのですが、今日は第一回目でもあり、私もついて行きました。
川内村は、阿武隈山地の東麓にある、盆地の村です。のどかな山村の風景が広がっています。村に行くのは、去年の秋以来です(2011年10月29日の記事)。その後、村長が帰村宣言をして、役場も戻っています。住宅の周りで、除染作業が進められていました。また、村の中心部では人通りも増えて、去年とは様変わりでした。人がいるといないとでは、これだけも違うのですね。
ただし、まだ戻っている人は多くありません。理由は、放射能への不安、サービス再開が進んでいないこと、働く場が失われていることなどです。
この村は、双葉郡を生活圏としていました。東へ山を下りると、20分で富岡町です。病院や高校、さらに勤め先も、この富岡町に依存していました。ところが、富岡町の帰還は、まだめどが立っていません。すると、南のいわき市、西の郡山市のサービスに頼らざるを得ませんが、山道で1時間半以上かかります。
このように分断された地域経済・生活圏を、どのように復興するか。大きな課題です。