年別アーカイブ:2026年

写真は嘘をつく

2026年9月8日   岡本全勝

インターネットで、天気予報や野球の結果を見ると、画面の上や横などに宣伝が出ます。気を引こうといろいろ工夫していますね。
時に「え~」と思う写真があって、よく見ると「これは作り物やな」とわかります。危ないので、クリックはしません。
「証拠写真」という言葉がありましたが、現在では使えませんね。簡単に加工できるのですから。

文章なら読む苦労があって、そう簡単には引っかかりませんが、写真は一目で理解するので、危ないのでしょう。世の中には、悪い奴がたくさんいます。

中古品販売店が海外出店拡大

2026年9月8日   岡本全勝

8月24日の日経新聞に「日本の「リユース」世界へ」が載っていました。

・・・中古品などを販売するリユース各社が海外出店を積極化している。人工知能(AI)を活用した査定の精度向上や現地人材の教育など「日本流」の浸透で市場を開拓する。国内小売業界では人員確保が大きな課題だが、海外では効率化を追求して旺盛な需要を取り込む。

5月上旬、タイのトレジャー・ファクトリーの新店舗「ザ・モール バンケー店」のオープン初日。開店前から100人以上の人が列に並んだ。同店はタイで6店舗目だ。
同社は7月に海外進出から10年を迎えた。タイを皮切りに台湾3店舗を展開する。近く米国にも進出する。タイ進出当初は現地在住の日本人から買い取った商品を販売していたが、現在は商品の9割を現地で買い取っている。残りは日本で買い取った商品を目玉商品として販売する。
「手応えを感じている。海外店もようやく地に足が着いてきた」(トレファクの野坂英吾社長)。タイは所得格差が大きく、富裕層が高頻度でブランド品を買い替えるため日本より高単価な商品が集まる。足元では日本よりも収益性が高い。
台湾でも総合リユース店から衣料品中心へと品ぞろえを見直し、収益改善を進めている。今後は出店拡大フェーズと位置付け、両地域で年間2〜3店舗の出店を計画する。
他のリユース各社も海外展開を積極的に進めている。セカンドストリートを運営するゲオホールディングス(HD)は6月時点で、米国や台湾を中心に6カ国・地域で158店舗を展開する。同社は36年3月期までに海外1000店舗体制の実現が目標だ。

円安やブランド品の相次ぐ値上げを受け、国内のリユース品は海外からの注目度も高い。品質の高い査定や良好な保存状態の中古品は「Used in Japan」として人気を集めており、訪日客から得た認知度を海外展開にも生かす。
各社の海外展開を支えるのは正規品とにせ物の見分けや査定の精度だ。
トレファクは7月からルイ・ヴィトンの商品を対象に、AI査定機能を試験導入した。商品を撮影すると、品名やAIが算出した推奨買い取り価格が自動登録される。次に体系化されていなかった社内の真贋判定資料の中から該当資料を抽出し、画像と照合して簡易的な判定までする。
ルイ・ヴィトンは型番が多くブランド側も偽造対策として仕様を変更するため、1つの商品につき20カ所以上を確認する必要がある。型番ごとに適切な資料を探し出すだけでも時間を要していた。最終的な真贋判断は社員がするが、査定時間は従来比で7〜8割削減できる見込みだ。
3月には査定DX・真贋室を新設した。高額商品や特殊商材の遠隔査定をする窓口が商材ごとに分かれていたが相談先を統一した。「1日で終わらなかった査定や買い取り作業も数時間に短縮できた」(野坂社長)。経験やノウハウが必要な真贋判定では日本の担当者と画像や動画でやりとりする「二審制」を採用、査定の精度向上や時間短縮を進める。
ゲオHDも独自の査定システムを開発した。年間1億点超の買い取り実績データと最新の市場相場をデータベース化し、商品のカテゴリーやブランド名などの必要項目を入力すると参考となる適正価格を自動で算出する・・・

総理のSNS投稿は行政文書か3

2026年9月7日   岡本全勝

総理のSNS投稿は行政文書か2」の続きです。総理の発言などの保存についてです。

3 総理のその他(行政の長として以外)の発言
与党総裁としての発言など。これは、現在の行政文書の定義には含まれないでしょう。しかし、総裁として公約を掲げ、それを総理として実行するなら、これも行政にとって重要な資料です。高市総理のSNSの一部も、これに含まれるでしょう。
総理や大臣に関して、法律を作るか閣議了解などで、これら政務に関する資料を保存するようにしてはどうでしょうか。国立公文書館や国会図書館憲政資料室で保管し、一定年限後に公開するとよいでしょう。

4 総理の個人的記録
総理の日記などです。これも、3と共に重要な資料です。アメリカの大統領博物館などでは、保存・展示されています。総理が歴史に名を残すために、これらも保存・展示する仕組みをつくりたいものです。

理想は官邸内に担当官がいて、総理のところに入った資料、総理や秘書官のメモ、SNS原稿などをまとめて、任期終了後に公文書館に送るなどすると、内閣のよい記録になるでしょう。アメリカのケネディ大統領は記録に残すために、若き政治学者のアーサー・シュレジンジャー・ジュニアをホワイトハウスに補佐官として入れ、情報に接する権限を与えました。その記録を基に書かれたのが『ケネディ――栄光と苦悩の一千日(上・下)』(河出書房、1966年)です。

病児保育、増える利用、苦しい現場

2026年9月7日   岡本全勝

8月21日の朝日新聞に「病児保育、増える利用、苦しい現場」が載っていました。

・・・少子化が進むなかでも、利用者が増加傾向にある病児保育。「予約がとれない」という切実な声も少なくありません。背景には、コロナ禍を経て感染症への向き合い方が変化したこともあるといいます。現状や課題について、全国病児保育協議会の杉野茂人会長(70)に聞きました。

―病児保育の利用者が増加傾向なのはなぜですか。

一つは、社会構造の変化です。共働き家庭がさらに増え、核家族化も進みました。
もう一つは、コロナ禍を経て感染症への考え方が変わったことです。以前は多少の風邪症状があっても保育園などで預かってもらえることもありました。しかし現在は、熱がなくても、感染防止の観点から「念のため」と受診やお迎えを求められるケースが増えています。
単なる「かぜ」ではなく、アデノウイルスや溶連菌などの診断がつくと、保育園では一定期間預かれません。そうした時に、病児保育が必要とされる場面が増えています。

―こども家庭庁の調査では、病児保育が「足りている」「余裕がある」とする自治体が8割にのぼります。それなのに「予約が取りにくい」のはなぜですか。

利用者数と定員数を比べると足りているように見えます。しかし、病児保育が足りているかどうかは、充足率だけでは判断できません。
病児保育で預かる子どもの多くは、急性期の感染症です。施設内で感染が広がらないようにしなければなりません。発熱などの原因が分からない子どももいます。この子とこの子は別の部屋で預かろう、担当する保育士も分けよう、といった、病児保育特有の判断が必要になります。
定員に達していなくても「今日はこれ以上、受け入れない方がいい」と判断することもあります。単に充足率で見るのではなく、一人ひとりが必要な時に、安心して使えたかが大切です。

―同じ調査で、赤字の施設は6割を超えます。運営面の課題は。

まず、季節によってニーズに波があることです。夏や冬の感染症流行期には予約が集中しますが、そうでない時期は1週間以上利用者がゼロということもあります。一方で、人員は確保しておかなければなりません。
さらに、当日キャンセルが相次ぐという問題があります。子どもの体調が回復したのならいいのですが、保護者のなかには「どうしても仕事を休めない。どこかには預けたい」と、複数の施設を予約する人もいます。
病児保育では人数だけでなく、利用する子どもの病状なども踏まえて受け入れを調整します。そのため、利用の可否が決まるのは当日朝になることも少なくありません。キャンセルが出た時点でほかの利用希望者に空きを案内しても、すでに仕事を休んでいるなど、利用につながらないことがあります。一方、施設側は人員を確保しているため、人件費は発生します。
全国調査でも、キャンセル率は5割近くにのぼり、施設運営の面で大きな課題です・・・

総理のSNS投稿は行政文書か2

2026年9月6日   岡本全勝

総理のSNS投稿は行政文書か」の続きです。
世間では「公文書」と言いますが、現在はその用語は使わず、定義を変えて「行政文書」と言っています。「政府に「公文書等」はあるが「公文書」はない

高市首相のXへの投稿は行政文書に当たらず」では、「「歴史に名を残す」「歴史の審判を受ける」ためにも、行政文書として保存すべきだと思うのですが。将来、伝記や自伝を書かれる際にも、重要な資料となるでしょう」と書いたのですが、識者の意見も聞いて考えました。一律に行政文書として扱うのは(総理の発言などを含めて)、実務上も合理的ではないと思います。次のように分類してはどうでしょうか。

1 かつての公文書に当たるもの
定型化された意思形成過程についての文書。各省協議、法制局、審議会、閣議請議など、かつての「決裁書のついた公文書」。これは、役所としては残さなければならないものです。公文書管理法で、役所に作成と保存の義務がかかっています。いずれ公文書館に移管され、公開されるのでしょう。

2 それ以外の行政文書
現在「行政文書」としているもののうち、1を除いたもの。行政文書の定義は、①職員が職務として作って、②組織的に共用し、③今現在役所が持っていることです。これらは残すかどうか判断されますが、多くの場合、短期間で廃棄されているようです。私は、組織にとって都合の悪いやりとりや記録でも、後世に伝えるために、あるいは「保身」のためにも、残すべきだと思うのですが。「都合が悪いから廃棄する」ようでは、公務員への信頼は落ちるばかりでしょう。

それはそれとして、総理の発言も、職員が書き取って、組織的に共用し、持っているものなら、これに当たります。職員が総理に説明した資料や、総理の行動記録などもここに入ると思います。その中には政策の基礎となった総理指示などもあり、行政文書の中でも重要ですから、1に準じた扱いをすべきでしょう。なお、この場合は行政文書ですから、総理自身も持ち帰ったり、後で直したり廃棄したりすることはできません。総理も「自らの発言は記録として残る」と自覚して、発言するべきです。
この項続く