年齢と体感時間

9月15日の読売新聞に「体感時間 年重ねるごとに短く」が載っていました。年を取ると時間が経つのが早くなると感じる話は、このホームページでも何度か取り上げました。

・・・ 「時計が刻む物理的な時間とは別に、人には内的な体感時間があります」
人の時間の感じ方などを研究する東京理科大非常勤講師、桜井進さんは説明する。「サイエンスナビゲーター」として数学を啓発している。大学での最初の授業では、20歳前後の学生にこう呼び掛ける。「体感時間でいうと、君たちは人生の7割近くを終えています」

説明に使うのがフランスの哲学者、ポール・ジャネが発案した「ジャネの法則」という仮説だ。桜井さんによると、生涯のある時期における心理的な時間の長さは、年齢に反比例する。1歳の1年間の体感時間を1とすると、10歳が10分の1、60歳は60分の1。感覚としては、60歳の人は、1歳児の60倍の速さで時間が過ぎ、1年が終わるのも早いと感じるわけだ。ある年齢までの体感時間を合計すると「人生経過率」がわかる。100歳が寿命なら、10歳で人生を折り返し、20歳で65%が過ぎる計算となる・・・