受験生、ネット社会での不安

3月16日の朝日新聞「専門誌に聞け」「螢雪時代」巻田裕孝編集長の発言から。

・・・受験生には時代を超えても変わらない部分、逆に様変わりしている部分があると思います。
私は日頃、数多くの受験生や元読者の学生に取材しますが、接して感じるのは、自分の人生を切り開くため、性格はひたむきで素直なこと。必ずしもガツガツしているわけではなく、上をめざして懸命に頑張る子が多い。これは、昔とあまり変わらない受験生像かもしれません。

逆に変わった点はスマホやSNSの登場という環境の激変と関係しています。多くの受験生は、ネット社会ゆえの不安、人間関係上のストレスという問題と向き合っていると感じます。
こんな例があります。周囲の友だちはみなSNSをしている。しかし、自分は第1志望校をめざすため、SNSをやめたほうがいいかもしれない、と思う。ただ、やめると友だち関係が断ち切られるのでは……という不安。人間関係に鋭敏、過敏になっているな、と思います。
私たち編集部から高校生に、どんな特集をしてほしいか尋ねる機会もあるのですが、最近は「メンタル克服術」「ストレス解消法」「息抜きの仕方」といったリクエストも多いんです。これも、今の受験生の胸の内を反映しているかもしれません・・・