年別アーカイブ:2021年

和田誠展

2021年10月30日   岡本全勝

和田誠展に、行ってきました。東京西新宿のオペラシティで開かれています。
和田さんと言えば、似顔絵、特に線で描かれた軽妙な似顔絵を思い出す人も多いのではないでしょうか。
漫画、本の装丁、ポスターなど、いろんな分野でたくさんの作品を残しておられます。「週刊文春」の表紙は、2000号も描かれたそうです。その仕事の量に、圧倒されます。
東京では12月まで開かれ、その後、全国を巡回するそうです。

和田さんに、私の似顔絵を描いてもらったら、どんな作品になったでしょうね。お願いしたかったです。
このホームページの表紙「笛吹き中年」は、富山県勤務時代に、棚瀬さんに描いてもらったものです。これも気に入って、はんこにしたりして使っています。当時、「こんなにお腹は出ていない」と注文をつけたら、「似顔絵ですから」と反論されました。

転職者数の増加

2021年10月30日   岡本全勝

10月21日の朝日新聞「日本経済の現在値2」「キャリアアップは一部だけ 13人に1人、25~34歳の転職」から。

・・・最近、テレビやインターネットで転職業界のCMや広告をよく見るようになった。まわりでも若い人の転職が増えた気がするが、実際はどうなのだろう。海外では賃金などの条件がいい会社へと転職を繰り返し、キャリアアップをしていくのが当たり前だとも聞くけれど、日本もそんな社会になってきたのだろうか。

まず、総務省の労働力調査を見てみると、たしかにコロナ禍前の2019年の転職者数は過去最多の351万人だった。働く人全体に占める割合を示す転職率も、ちょうど記者(29)と同年代の25~34歳は7・8%と過去最高水準で、13人に1人が転職していた。
ただ、過去にさかのぼってみると、むしろ、どの年代も転職率は00年代半ばごろがピーク。とくに若年層の15~24歳では、05~06年に14%超と、足元を超える転職率だ。いったい、何が起きていたのか。
当時の労働経済白書などをもとに理由を探ると、企業の倒産が相次いだ00年前後の就職氷河期に、希望する待遇や職種の企業に入れなかった人たちが、景気の回復にあわせて転職するケースが多かったようだ。
じつは統計上、転職者数には、景気によって雇い止めなどにあいやすい非正規の働き手も含まれている。19年の転職者も半数以上の192万人が非正規で、同様な傾向は少なくとも00年代初めから続いていた。
00年代半ばに増えてきた転職は、08年のリーマン・ショック後の不況で再び減り、ここ数年でリーマン前の水準に戻ってきた。ただ、その理由を探っていくと、以前とは違う要因も見えてきた。

エン・ジャパン社で人材紹介サービスを統括する藤村諭史さんは、人手不足と若者の意識の変化を挙げる。「人手不足で12年から売り手市場が広がり、18年までは特に若手採用が活況だった。最近の若い世代は自分のキャリアを自分でつくっていく、という風潮がある」と指摘。企業側も即戦力の人材を求める傾向が強まっていて、「35歳以上の世代の転職も今後増えていくのではないか」という。
海外では、自分で将来のキャリアを考え、転職を繰り返すのが当たり前とよく聞くけれど、どれぐらい違うのだろうか。
同じ企業に10年以上働く人の割合を、労働政策研究・研修機構の資料で比べてみた。日本は45・8%で、20%台の米国や韓国との差は大きい。一方、解雇規制が比較的厳しいとされるフランス(45・6%)やドイツ(40・3%)は、日本とそれほど変わらなかった・・・
この項続く

連載「公共を創る」第97回

2021年10月29日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第97回「保険に見る企業と政府の協働」が、発行されました。

前回までの「第4章 政府の役割再考 1.社会の課題の変化」(連載第71回〜96回)では、日本が成熟社会に入り社会の課題が変わったこと、それに従って行政の任務も大きく変わるべきであることを説明しました。今回からは「2.社会と政府」に入り、これらの変化を念頭に、これからの政府の役割を検討するために、社会と政府の関係を見直してみます。

本稿では、社会は公私が対立しているのではなく、官(政府・行政)、共(非営利活動、非営利団体)、業(企業・市場経済)の三つの主体・場・仕組みに支えられていると考えるのです。そして、社会が私たちの暮らしを支えている場合には、モノやサービスの提供だけでなく、働く場、他者とのつながり、生きがいや居場所という機能も果たしています。それらは、法律や制度だけでなく、国民の意識と生活がつくっています。
かつて安全で安心といわれた日本、また驚異的な経済成長を支えたのは、これら国民の民度や気風がつくるこの国のかたちでした。
しかし、今や日本社会の安心にほころびが生じ、経済も低迷しています。安心して暮らせる社会をつくるためには、行政の役割を現状に即して変更していくことも必要ですが、民間の役割や国民の意識の変革も重要です。

ここでは、社会を支える民間活動と国民意識を再検討します。まず、改めて企業という存在に注目してみます。保険を例に、企業が私益を追求するだけでなく、社会を支えていることを見ます。

個人で賃上げを求めない日本の社員

2021年10月29日   岡本全勝

経済停滞の30年」の続きです。10月20日の朝日新聞13面の「置き去り、米と339万円差 424万円、日本の平均賃金」には、次のような指摘もあります。

・・・そもそも、春闘による団体交渉と関係ない労働者は、ちゃんと賃上げ交渉ができているのだろうか。
リクルートワークス研究所の調査では、入社後に個人で賃上げを求めたことがある人は日本では3割だが、米国では7割だった。「日本には忍耐を美徳とする企業風土がある。個人が賃上げを主張すると『空気を読まない強欲なやつ』とみられがち」と話すのは、連合総研の中村天江主幹研究員。だが、労組が弱体化し、個人の賃金交渉が根付かない現状では、労働者は賃金の決定に関与できず、受け身の姿勢から抜け出せない。「働き方が多様になるなか、個人のボイス(声)を届ける環境づくりが重要だ」と訴える・・・

日本人の忍耐という美徳、企業に処遇を委ねる「会社人間」、転職しにくい労働慣行が、負の機能を果たしています。

寝ると成果が上がる

2021年10月28日   岡本全勝

10月19日の日経新聞夕刊、日本体育大学教授「子どものからだと心・連絡会議」議長の野井真吾さんによる「勉強、運動…よく寝て成果アップ」に興味深いことがたくさん載っていました。

日本の子どもの睡眠時間は世界でも極端に短いのです。小学5~6年生の睡眠時間は、女子が8時間35分、男子が8時間40分です。アメリカのある団体によると、6~13歳は9~11時間睡眠が望ましいとのことです。

勉強や運動で能力を発揮するには、しっかり寝るのが大切です。平均6時間41分しか寝ていなかったアメリカのバスケットボール選手に、1日10時間寝るように指示したところ、成果が上がりました。実験を始めて5週間後には、フリースローの成功率が9%も上昇したのです。この研究からは、勉強や運動での成果を上げるには、塾の回数や練習時間を増やすより、十分睡眠を取る方が効率がよい場合があるのです。

しっかり睡眠を取るには、「気合い」「太陽」「外活動」の3つが重要です。後ろ2つは、皆さんもご存じでしょう。では「気合い」とは何か。
「明日は○時に起きる」と宣言し、体内時計をセットすることです。実験で「あすは午前6時に起きる」と被験者に伝えたところ、起床時間の1時間半ほど前から活動に必要な体内物質(副腎皮質刺激ホルモン)が徐々に分泌され始めました。
詳しくは原文を読んでください。