3月1日の朝日新聞に、コロナ下での子どものうつが紹介されていました。「コロナで沈む心、危機感 中学生24%うつ傾向」
・・・国立成育医療研究センターは昨年11~12月、「コロナ×こどもアンケート」で子どものうつ症状の傾向を調べた。小1~高3の924人、0歳~高3の保護者3705人がネットで回答。直前の7日間のうち、「気分が落ち込む、ゆううつになる、いらいらする、または絶望的な気持ちになる」という日が「半分以上」または「ほとんど毎日」と答えたのは、小4~小6で21%、中学生と高校生はそれぞれ24%だった。「死んだ方がいい、または自分を何らかの方法で傷つけようと思ったことがある」という子も、「半分以上」「ほとんど毎日」「数日」を合わせると小4~小6は23%、中学生21%、高校生26%だった。
これらを総合した結果、小4~小6の15%、中学生の24%、高校生の30%に、中等度以上のうつ症状の傾向が見られた。調査をした半谷まゆみ医師は「不安やストレスが半年以上続いてうつ症状になっている子、うつまではいかないがストレスを抱えている子は、もっと多いかもしれない」と危機感を募らせる。
コロナ禍は子どもの命も脅かしている。文部科学省の集計によると、2020年の児童生徒の自殺者数は前年比約4割増の479人で過去最多に。小中高校生のいずれも19年より増えた・・・
2日には、「小中学校で精神疾患を教えて」が載っていました。
・・・若い世代が多く発症する精神疾患は、自殺や不登校の一因にもなるとされる。教育現場で約40年教えられなかったために子ども自身や親、学校もよく知らず、対応が不十分になるケースが相次ぐ。2022年度から高校教育で復活するが、子が発症した親たちはより早期の充実した教育を訴えている・・・
・・・長男(27)は中学時代に統合失調症を発症した。先輩、後輩に慕われ、小6では少年サッカーのキャプテンを任された。弟と仲良しで、勉強もできる。もっと早くから対応できていれば――。そんな思いがあったからだ。
明らかな症状が出たのは中2の夏。自宅で突然「わーっ」と叫び、興奮した様子で支離滅裂なことを話しだした。精神科医の診察を受け、投薬が始まった。
「思い返せば、小学生の時から小さな訴えはあった」と女性は話す。小4の水泳大会でコーチの大声が「怖い」と棄権。中1では「テスト中にクラス全員が同時にせきをする。なんの合図かな」と言い、真っ黒に塗りつぶされた紙がカバンから出てきた。その年末には保健室登校になった。
その時は、「思春期や反抗期の変化」と捉えていた。「親も学校も精神疾患の予防を意識した対応をしたり、本人の怖さを受け止めたりすることができなかった」と女性は悔やむ。
発症後、中学にはほぼ登校せず、高校は通信制を卒業した。昨年7月から精神科病院に入院している・・・