ジョブ型雇用、日本への導入

このホームページでもしばしば取り上げている、日本と諸外国との雇用慣行の違い。メンバーシップ型とジョブ型との違いを、8月17日の日経新聞夕刊が、簡潔に説明していました。「働き方ジョブ型って何? 職務・報酬明示し適材適所

記事を読んでもらうとして、簡単にいうと。
メンバーシップ型は、雇用契約は会社の一員になる資格(メンバーシップ)を得るのに対して、ジョブ型は、ある職務(ジョブ)について雇用されます。メンバーシップ型は、会社が従業員に仕事を割り当てます。ジョブ型は、仕事に人を雇います。

かつて、世界から称賛された日本型経営の一つがこのメンバーシップ型雇用慣行でした。発展途上社会、目標とお手本が明確で、集団で取り組む際には、効果を発揮しました。また、ムラ社会から切り離され、家族労働から離れて一人になった労働者たちに、会社は第二のムラ社会として機能しました。
ところが、日本経済が停滞すると、この雇用慣行がやり玉に挙げられました。そして、日本企業でも、ジョブ型の導入が試みられています。日本企業でも海外に進出している会社は、現地ではジョブ型です。

私は、今後日本でも、ジョブ型が進むと思います。ただし、メンバーシップ型の長所もあります。すると、経営者や管理職にはジョブ型が適用され、一般社員にはメンバーシップ型が適用されるでしょう。そして一般社員も、「何をするか」職務と目標が明示されるようになるでしょう。「組織構成員の分類その3。階級の区別