在宅勤務が変える仕事の仕方4

在宅勤務が変える仕事の仕方」の続きです。会社や役所で、在宅勤務が行われています。なかなか踏ん切りがつかなかった職場も、今回のコロナウィルス対策で、踏み切ったところも多いようです。これをきっかけに、在宅勤務や仕事の仕方の見直しが進むとよいですね。

在宅勤務をやってみると、いろいろなことが見えてきます。
1 向いている仕事と向いていない仕事がある。
新聞記者さんは、記事はどこでも書けて、本社に送ることができるそうですが、肝心の人に会っての取材ができないのだそうです。
事務職の仕事(デスクワーク)の多くは、自宅勤務もできないことはないけど、すべてができるわけではありません。
例えば翻訳や執筆は、どこでもできます。接客業は、客と会わないと仕事になりません。事務職は、この仕事の混合なのでしょう。

2 仕事の仕分けが進む
すると、家でもできる仕事と、そうでない仕事の振り分けが進みます。
それはまた、1日自宅にいて、何ができたか。その成果を上司に報告しなければならなくなります。その前提は、上司が部下に「明日はこれとこれをしてください」と指示を出すことです。指示がない場合は、家で寝ていてもよいことになります。
無駄な仕事が減るでしょう。特に会議です。

3 労働者の評価が進む。
自宅勤務が進むと、労働者に給料を払う際に、2つの働き方の区分をしなければならないのでしょう。
・時間に対して払う=工場労働者、一般の職員
・成果に対して払う=管理職や専門職
というのが、わかりやすい分類ですが、一般の職員も家で何をしたか、成果を問われます。すると、これまでお気楽に「職場に行くだけで給料をもらっていた人」は、給料をもらえなくなります。

4 管理職の仕事が明確になる。
部下にどのような指示を出すか。そして、その成果を評価することが、管理職に問われることになります。
「前例通りにやっておいて」とか「周りの人に聞いてやってください」では、すまなくなります。

ある民間企業幹部は、「これまで考えていたけれど進まなかった、仕事のやり方の見直し、職員削減を進めることができます」と語っています。なるほど、そのようなよい機会かもしれませんね。