岡田元也・イオン社長。非正規が生んだ消費の抑制

2月13日の朝日新聞オピニオン欄、岡田元也・イオン社長のインタビュー「売り場は消えるのか」に、次のような発言があります。

「所得環境は改善せず、企業も賃金への配分を高めていません。これらは消費を抑制している大きな要因では?」という問に。

「もちろん影響はあります。企業にも責任がある。正規、非正規という区分が生んだ格差は大きいです。正社員、終身雇用という仕組みが柔軟性に欠けるからと非正規雇用が導入されましたが、雇用自体が不安定、かつ賃金も抑えられました。将来を担う若い人たちが安定した生活を送る、という根本的な問題が未解決なままです。

また、消費者の生活スタイルが変わっているのに、社会保障など社会のしくみが変わっていません。1人で子育てをする女性への支援は十分でしょうか。離婚しても養育費を受け取っていない女性も少なくない。欧米に比べても恵まれた社会ではないでしょう。そうなると自分で守るしかない。消費より貯蓄、となるのも当然です。」