月別アーカイブ:2019年8月

官僚論、田中教授「能力で選抜を」

2019年8月7日   岡本全勝

8月7日の日経新聞経済教室は、田中秀明・明治大学教授の「官僚制の劣化を考える(中) 能力で選ぶ原則徹底せよ」でした。主要先進国の区分(開放型か閉鎖型か、政治任用か資格任用か)がわかりやすいです。

・・・ただし、これは安倍政権で新たに生じた問題ではない。政策過程で政治家や業界との利害調整を担ってきたのが官僚だからである。国家公務員法は、一般公務員の政治的中立性や能力・業績に基づく任命を規定するが、実態は原則から乖離している。例えば、同法は採用時のみならず昇進においても競争試験を原則としていたが、ほとんど行われていない・・・

・・・それではどうすればよいか。公務員制度は、公務員に何をさせるかという哲学に基づいている。2つの方法があり、能力で選ぶ資格任用か、政治家が選ぶ政治任用かである。前者では専門性に基づく分析や検討が重視され、英国が代表例である。後者では政治的な調整が重視され、米国が代表例である(図参照)。ただし、英国でも政治任用の首相や大臣の特別顧問がいるし、米国でも部課長までは資格任用が原則である。
日本の問題は、一般公務員は資格任用が建前なのに、現実には政治任用しうることである。また、外部からの登用も限定されてきた(閉鎖型)。英国では首相・大臣に公務員の直接的な人事権はない。政治家を忖度しないようにするためだ。他方、資格任用を貫くため、幹部は特に公募が重視されている(開放型)。
政治主導のために政治家が公務員人事を行うべきだとしばしば言われるが、米国のように大統領が好き嫌いで行う人事でよいのか。幹部公務員となるためには、特定の政治家との関係が重要になる独仏のような政治任用もあるが、政権交代で失職する幹部のため、天下りや手厚い年金が必要となる・・・

・・・見直しの第一は、幹部公務員の選抜方法である。現在は、約600人の幹部候補者名簿から選ぶ仕組みとなっているが、これでは恣意的な人事になりかねない。局長などポストごとに能力・業績を満たした3人程度の名簿の中から首相らが選抜するようにすべきである・・・

福島は猛暑と豪雨

2019年8月6日   岡本全勝

今日6日の福島市は、最高気温が36.9度だったそうです。外に出る仕事があったのですが、日差しがきつく暑かったです。東北地方なのですが、盆地なので夏暑く、冬はさらに寒いです。だから、桃が甘くなるのだそうです。
16時過ぎには、すごい夕立が。横殴りの豪雨、雷も鳴って、とても外に出ることができませんでした。

梅雨明けまでは、気温もそんなに上がらず、雨や曇りの日が続きました。梅雨明けが去年より30日遅れた後は、夏の天気が、その分を取り戻そうとしているのでしょうか。

官僚論、松井教授「政治から解放を」

2019年8月6日   岡本全勝

8月6日の日経新聞経済教室は、松井孝治 慶応義塾大学教授の「官僚制の劣化を考える(上) 若手官僚、政治から解放を」でした。

・・・課題は、政治主導の担い手が結局官僚以外に見当たらないことにある。多様な関係者の利害調整を行い、納得を得る着地点を探るには高度な政策知識が不可欠で、政治家がその任にあらざれば、空隙を埋めるのは官邸官僚など幹部官僚しかいない。
官僚の「政治化」、すなわち与党への応答性の高まりは、野党議員の「政治的官僚」への敵愾心をあおり、官僚総体への追及が激化する。結果、中堅若手に被害が及び、霞が関の政策調査・企画資源は着実に蝕まれている。昭和以降、永田町の政治的調整の黒子役を担ってきた官僚たちは、今や政治調整にからめとられ、政治に取り殺されようとしている。
その意味で政治主導の担い手の充実が急務だ。08年制定の公務員制度改革基本法に立ち返り、内閣のもと、若手与党議員が大臣らの指示により政治的連絡調整を行う日本版の議会担当秘書官(歳費以外は無報酬)や非議員の政治任用特別職を増員し、政治任用職と次官・局長ら幹部職以外の政官接触は原則禁止するなどの措置を検討してはどうか・・・

・・・専門性向上の観点からは、民間人材の積極的登用も重要だ。金融、情報通信、知的財産、技術開発など行政の専門化、グローバル化の進展は目覚ましく、霞が関の「内製」のみでは後れを取る。広報、法令順守などの職種は、職責からして外部人材の視点が不可欠だ。政策の競争力を高め、社会的信頼を向上させるべく、職種別、省庁別に中長期的な民間専門人材登用の目標を定め、外部任用を促進する必要がある。
公務員倫理法・倫理規定の精神を尊重しつつも、官僚が霞が関に閉じ籠もらず、現場と交流しやすい環境を作るべく、同規定の弾力化も検討課題だ。国家公務員試験も、より積極的に人材を発掘登用できる抜本的見直しの時期ではないか・・・

・・・明治以来、所管領域ごとに森羅万象を調整する「司祭としての霞が関」は、実質的に立法や司法領域に越境し、憲法に照らし過大な業務を抱え込んだ結果、機能不全を生じつつあるのではないか。与党事前審査の場を事実上設営するのも各府省だし、国会の名において行われるべき野党中心の行政監視機能の受け皿も官僚が担っている。
内閣法制局は実質的違憲立法審査機能を担い、国会が行うべき法案審査は、法制局と各省が政治の意思を踏まえ肩代わりしている。連日連夜、行政に調査を求め、結果が出ればお手盛りと糾弾するのみの国会を改革し、独立して行政監視や独自調査を行う人員体制を国会に整えるべきである。
政党の調査機能の充実も急務である・・・

アサガオが咲きました

2019年8月5日   岡本全勝

ついに、アサガオが咲きました。
ここのところ、ツルが伸び、葉っぱも茂ってきたのですが、なかなかつぼみがつかず。先日、小さなつぼみが出てきたので、期待していました。
今朝、赤い花が一つ咲きました。明日開くであろう、大きなつぼみもあります。これから毎朝楽しめそうです。

採点の難しさ

2019年8月4日   岡本全勝

東京大学出版会のPR誌『UP』8月号、松原望先生の「テスト・リテラシー 教育にテスト結果を生かそう」に、次のような話が載っています。

アメリカの例(1912年-13年)ですが、6年生の人文地理の記述式答案に対する、557人の教師による採点結果です。
同一の答案なのに、89点をつけた先生から、38点をつけた先生まで、開きがあります。この2人だけが極端なのではなく、この間に555人の先生が分布しています。これにはびっくりです。生徒はもっとびっくり、がっかりしたでしょう。
評価の基準を明らかにしておかないと、このようなことも起こるのでしょうね。