月別アーカイブ:2019年8月

連載「公共を創る」第13回

2019年8月10日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第13回「哲学が変わったー成長から成熟へ 発展の暴走に制御が必要」が、発行されました。

前回から、大震災の経験を基に、日本社会の変化や行政の役割の変化を議論しています。今回は、「安全神話」の背景にあったものを取り上げました。
それは、近代社会から続く、「人間は事前と社会を理解でき制御できる」「科学と社会は発展する」という思想です。それに基づき、「科学技術、市場経済、民主主義」が発展し、私たち、はめざましい成果を得ることができました。
しかも、神様や指導者の指示でなく、各人が自由に行動することで、自動的に発展するのです。「見えざる手」と呼ばれました。

しかし、この「見えざる手」は限界に来て、科学技術も市場経済も民主主義もしばしば「暴走」することがあるようです。「見えざる手」に任せるだけでなく、「見える手」で介入することが必要なのです。

明日から夏休み

2019年8月9日   岡本全勝

今日は8月9日金曜日、今週も終わりです。暑かったですね。

なにかと、仕事の入る1週間でした。福島と東京で重要な会議と打ち合わせ。その間に、いろいろと相談が入ります。職員からも、電子メールででもです。
うまく行っている、あるいは簡単な話は、私には持ち込まれませんわね。

私が役に立っているなあ、と思うときがいくつかあります。
・「ある人に相談に行ったら、『全勝さんに聞け』と言われました」と、相談に来られる場合。
もちろん、これまでの経験で助言できることはします。しかし、『明るい公務員講座 管理職のオキテ』にも書きましたが、よい案が浮かばないときも、「私にもよい知恵がないわ」と言うと、相手は安心します。

・面識がない二人を紹介する場合。
Aさんの「こんな案件なのですが・・・」という相談に、「だったら、Bさんを紹介しますわ」と、Bさんを紹介します。
最近は、電子メールができて、便利になりました。Bさんに、依頼内容をメールで送ります。その文章の案は、Aさんに書いてもらいます。
私は、Bさんに、Aさんはどのような人であるか、信頼がおけることを付記して、メールを送ります。Bさんの了解が取れたら、Aさんとメールで連絡を取ってもらいます。

先週と今週と、いくつもの案件が、うまく行きました。依頼人やBさんから「うまく行きました」と報告のメールが来ると、うれしいですね。
そのほかに、中長期的課題を、紙に整理することができました。

さて、明日から夏休み、という人も多いのではないでしょうか。
お互い無理をしないで、休息をとりましょう。でも、連載の締めきりは待ってくれません。

官僚論、野口教授「政党政治の劣化が問題」

2019年8月9日   岡本全勝

8月8日の日経新聞経済教室は、野口雅弘・成蹊大学教授の「官僚制の劣化を考える(下) 政党政治の劣化こそ問題」でした。

・・・このようなウェーバーによる官僚制の「理念型」は、日本の現実政治には適合しない、といわれてきた。米国の社会学者、エズラ・ヴォーゲル氏の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」や国際政治学者、チャルマーズ・ジョンソン氏の「通産省と日本の奇跡」など、高度経済成長期の日本政治を論じた海外の研究は、こぞって日本の官僚組織の優秀さを讃えた。
しかし、ここでの優秀さは、政策形成における「目的」の設定という、本来であれば政治家が行うべき「仕事」までもが、選挙によって選ばれたわけではない、従って民主的なレジティマシーのない官僚が行っていることを肯定した上での評価であった。こうした官僚制は、いわゆる「ウェーバー的な官僚制」モデルからすると、逸脱した形態ということになる。

行政改革では、以上のような政官関係が是正され、「政治主導」が強化されてきた。この流れは橋本行革から、「官から民へ」を掲げた小泉政権、「脱官僚宣言」を唱えた民主党政権を経て、安倍政権における内閣人事局の創設にまで至った。テクノクラート(高級官僚)の支配はいまや完全に過去のものになったといえるだろう。
しかしながらその結果、政治家が決定し、官僚が中立的かつ効率的に行政を行う、というウェーバー的なモデルに現実が近づいたのかといえば、どうやらそうではなさそうである。官僚制の「劣化」といわれるのは、まさにこの局面にかかわっている・・・

・・・現代の官僚制を測るモノサシは、高度経済成長期のレジェンドとして語られる官僚ではない・・・
・・・政策をめぐる競争が形式だけになり、「忖度」する以外に自己実現の道が閉ざされつつあるなかで、官僚の「忖度」を「劣化」呼ばわりして非難するというのでは、あまりに彼ら・彼女らが気の毒である。問題は官僚組織の側ではなく、競争が名ばかりになっている政党政治の側にある・・・

避難町議会、住民の意見を聞く

2019年8月8日   岡本全勝

浪江町の議会報告会が開かれ、住民と意見交換をしたと、報道されていました(NHKニュース)。
市町村の首長と執行部や議会が、住民から意見を聞く場は、多くの自治体で行われています。浪江町など原発被災地の自治体の違いは、町外でも開くということです。多くの住民が町外で避難生活をしているので、そちらに出向くのです。
富岡町双葉町大熊町

福島、国と地方の協議会

2019年8月8日   岡本全勝

今日は、福島市で「原子力災害からの福島復興再生協議会」を開きました。国と地方とが、復興について意見交換する場です。法律に定めてあるので、「法定協議会」と略称しています。
今回で、19回になります。国からは、復興大臣、経産大臣、環境大臣ほかが出席しました。福島において、大臣が出かけていって意見交換することに、意義があります。

着実に復興は進んでいるのですが、まだまだ課題は多いです。
避難指示が解除されていない地域があること。解除されても、住民が十分に戻らないこと。また、原発という主たる産業がなくなった後、何でこの地域の暮らしを成り立たせるかなど。難しい問題があります。地域の中も、復興状況に差があり、一律の議論はできません。
資料は、追って載ります。