7月24日の日経新聞夕刊「ゲーム障害 向き合い方は? 国内500万人 ネット依存の恐れ 無理にやめさせない/孤立させないケアを」から。
・・・オンラインゲームなどのやり過ぎで日常生活が難しくなる「ゲーム障害」を世界保健機関(WHO)が疾病と認めた。患者数は明確ではないが、「ネット依存」の疑いがある人は国内に500万人ほどおり、増加の一途をたどっている。ゲーム障害にどう向き合えばいいのだろうか・・・
・・・ゲーム障害は日常生活に支障が出たり健康に害が及ぶ疾病だ。厚生労働省は、中高生の14%にあたる約93万人がゲームなどのネット依存の恐れがあると推計する。5年でほぼ倍増した。
東京都は小中高生や保護者などを対象に、ネットやゲームとの付き合い方を考える講座に専門家を派遣している・・・
・・・「ゲーム障害を抱える子供にとってゲームは心のつえ。無理にやめさせる必要はない」と周愛荒川メンタルクリニック(東京)の八木真佐彦・精神保健福祉士は話す。ゲーム障害の子供は家庭で問題を抱えているケースが多いという。「相談下手、孤立した頑張り屋さんの方がゲーム障害になりやすい」(八木氏)
ゲームにのめり込むのは快楽にふけっているのではなく、落ち込んだ気持ちを治そうと「自己治療」をしている場合が多いと八木氏はみる。こうした状況でゲームを取り上げても問題の解決につながらず、アルコールや薬物など別の対象に依存したり、最悪の場合、自ら命を絶ったりする危険性すらあるという。
「孤立しているゲーム障害の子供たちが安心できる環境を提供することが重要」(八木氏)。ゲームにのめり込む根本の要因を見つめ直す必要があり、それには家族のケアが重要になる。「家族へのカウンセリングを繰り返す中でお子さんに会わずして回復に至るケースもある」という・・・
世界保健機関では、病気に分類されています。
子供に、どのようにしつけたら良いか。両親も困っているでしょう。親の世代は経験していない「危険」なのです。子供への接し方も、教えてもらっていません。
新しい社会の課題です。