年別アーカイブ:2018年

除染基準が復興を阻害する

2018年1月20日   岡本全勝

1月17日の原子力規制委員会会合で、更田委員長が、「福島県内で行われている除染の基準となっている1時間当たりの空間の放射線量が実態に即さない厳しい数値ではないかとの認識を示し、関係省庁などが連携して議論すべきとの考えを示しました」(NHKニュース「規制委委員長 福島県内の空間放射線量基準 議論すべき」から)。

・・・福島県内で行われている除染では、住民の被ばく線量にして、年間1ミリシーベルト以下を目標とし、これを計算式に当てはめ、1時間当たりの空間の放射線量は0.23マイクロシーベルト以下を基準としています。
17日の原子力規制委員会で、更田豊志委員長は1時間当たり0.23マイクロシーベルトという値について、原発事故のあと、福島の住民が身につけている線量計の実測値に基づくと実際には「4倍程度、保守的」、つまり、実態に即さない厳しい数値ではないかとの認識を示し、「改めないと帰還や復興を阻害すると思う」と述べ、関係省庁などが連携して、数値を改めるかどうか議論すべきとの考えを示しました。

このあと開かれた記者会見で、更田委員長は「1時間当たり0.23マイクロシーベルト以上のところに住んでいると、年間1ミリシーベルトを超えてしまうという誤解がある。まずは、空間線量率と被ばくの関係をデータで示すべき」だと述べました。そのうえで「放射線量をどう考えるかは個々人の判断に委ねられるが、科学的なデータを積み重ねるところまでは、国や学術の責任だ」との考えを示しました・・・

会議の議事録(p14)記者会見録

金融庁、幹部の資質を明文化

2018年1月20日   岡本全勝

1月11日の朝日新聞が、「金融庁、幹部の資質を明文化」を伝えていました。
・・・金融庁は、幹部を養成するための新たなシステムの導入を検討している。長官や局長ら幹部に求められる資質を明文化して職員に示し、幹部に登用すべき人材を選抜する会議も定期的に行う。人口減や国際化で金融機関のビジネスモデルが大きく変わるなか、監督官庁としても幹部人事を見直す・・・

良いことですね。というか、これまでなかったことが、不思議です(私も反省)。
ポストが空いたら、組織の内外を問わず適任者を募集する開放型人事システム(欧米型)と、組織内部で職員の育成と昇進を行う閉鎖型人事システム(日本型)の違いが、この背景にあります。欧米型(といってもアジア各国も欧米型だそうですが)は、職務内容(ジョブディスクリプション)が明文化されているのに対し、日本はあいまいです。すると、そのポストに必要な資質も明文化する必要がなかったのです。しかし、これからはそうも言っておられません。

職員の評価(能力評価、業績評価)は、行われています。しかし、それは一般職員を想定た、一般的な評価です。「幹部には組織内外での調整能力があればよい」「そこにたどり着くまでに、一定の能力は備えている」という考え方もあるでしょう。でも、そんなジェネラリストだけでは、乗り切れなくなっています。
他方で、「処遇」といった人事や、「変な人事」もやりにくくなるでしょう。

さいたま市役所研修講師

2018年1月19日   岡本全勝

今日は午後から、さいたま市役所の研修講師に行ってきました。対象は、課長級約200人です。
増える仕事、迫られる行政改革、働き方改革(場合によっては、増える故障者をかかえて)、課長さんたちは、これまでになく苦労しておられます。
職場の無駄をなくし、どのようにしたら、仕事を早く仕上げることが出来るか。私が、悩んでたどり着いた実例を、お話ししました。
皆さん、悩みは同じらしく、熱心に聞いてくださいました。

今週は、水曜日に大分市役所、今日は午前は慶應大学の授業、午後は埼玉市役所と、かなりしんどい週でした。
よくやりましたと、自分で自分を褒めておきましょう。

慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ第14回目

2018年1月19日   岡本全勝

今日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第14回、最終の講義でした。
前回、今学期のおさらいをし、期末試験の予告もしました。今日は、分権の進展と課題という観点から、春学期の地方自治論Ⅰと秋学期の地方自治論Ⅱを通した、論点整理をしました。
制度の分権をしても、財政の裏付けがないと、実体が伴いません。地域のことは地域で決める、自分たちのサービスは自分たちの負担でといっても、経済力・財政力に地域間格差がある現状で、全国各地で同様のサービスを実現するのは困難です。

学生に書いてもらった意見には、今日の授業を含め今学期の感想がたくさん書かれていました。
・制度だけでなく、実態の話が良く分かった。
・財政の分権が簡単でないことが分かった。
・これまで興味がなかった税財政の概要や問題が分かり、身近になった。
・配布されたレジュメで、ポイントがよくわかりました。教科書を読む際に、理解が早かったです。
・実態論や経験談が、他の先生と違い、勉強になりました。
・岡本先生の経験談や社会人のあり方の話が、とても役に立ちました。

私の意図が、通じたようです。さて、来週は、期末試験です。

日経新聞夕刊コラム第3回

2018年1月18日   岡本全勝

日経新聞夕刊コラムの第3回「企業の貢献」が載りました。内容は、読んでもらった通りです。
大震災直後の救援とその後の復興について、企業の皆さんには、大変な協力をいただきました。協力いただいた企業にお礼を言う場として、日経新聞はまたとない媒体です。ありがとうございます。
このコラムでは字数も限られているので、これだけしか紹介できませんでした。文中に出てきた被災者支援チームのホームページは、こちらです。
そこにも書いてあるように、保管と輸送を協力してくださった企業もあります。なお、「名前を出すことも遠慮します」とおっしゃる企業もありました。

企業の支援について、今回の特徴は、モノやカネだけでなく、技術と人の支援が大きかったことです。コラム書いたとおり、各企業や業界が、持っている技術力、専門的知識と技能を使った支援をしてくださいました。
モノやカネは集計できるのですが、このような技術による支援は、表に集計できないのが残念です。