年別アーカイブ:2018年

黒田・前自治財政局長の新著『地方交付税を考える』

2018年12月2日   岡本全勝

黒田武一郎・前総務省自治財政局長(現・消防庁長官)が、『地方交付税を考える』(2018年、ぎょうせい)を出版されました。
表題は、地方交付税を考えるとなっていますが、地方交付税を中心に地方財政制度の解説と、財政運営の視点という、2つの内容からなっています。

制度解説はすべてを詳しく書くのではなく、論点を絞って解説してあります。なお、初心者向けには、第3章で初歩的な解説もされています。
財政運営の視点は10項目を挙げ、実務者にとってわかりやすく役に立つ内容です。

なかなか意欲的な内容です。
全体像を書こうとすると、それなりの経験と考察が必要です。専門性と広い視野が必要なのです。
また、運営の視点は、制度に通暁しているだけでは、書くことはできません。自治体財政の現場を知らなければならないのです。これは、経験とふだんからの勉強が必要です。
本書の内容の2点とも、官僚でなければ書けないことです。

読みやすく、わかりやすいです。全国の自治体関係者、研究者を始め関心のある方には、役に立つ内容です。お勧めします。
の項続く

展覧会巡り

2018年12月2日   岡本全勝

今日は、美術館巡りに行ってきました。
まずは、山種美術館で「皇室ゆかりの美術」。日本画は良いですねえ。皇室や宮家、さらには戦前の華族は、美術芸術のパトロンでした。「工芸や彫刻は、皇室お買い上げしか売れなかった」という趣旨の発言が紹介されていました。

次に、泉屋博古館東京分館へ。「神々のやどる器」。中国古代の青銅器です。3千年前のものが、目の前にあるのです。その古さとともに、重量感、複雑怪奇かつ繊細な意匠に圧倒されます。泉屋博古館(本館)のコレクションは、すばらしいものがあります。そのうち、名品が出品されています。これは、見応えがあります。
展示には工夫がしてあります。青銅器の文様は複雑怪奇で、素人が見ても、何の意匠かよくわからないのです。
今回は、実物の横にその写真があって、龍などの意匠がわかるように、色づけしてあるのです。これはわかりやすかったです。いくつかは、これまで何度も実物を見たことがあるのですが、初めてわかりました。

さらに、出光美術館の「江戸絵画の文雅」へ。江戸時代の文人の技巧が良くわかります。楽しめました。古代中国の重さの次に見ると、その軽妙さとの段差が大きかったです。

今日の3館は比較的空いていて、ゆっくりと見ることができました。3つも見ると、足とともに頭が疲れます。いつものことですが。日本中を駆け巡っている肝冷斎の行動力に比べれば、たいしたことないです。

もう12月

2018年12月1日   岡本全勝

なんと、もう12月です。
時間が経つのが早くて、困ったものです。いつも同じことを言っています。なぜか、毎日、毎週が早く過ぎるのです。単に感覚的なものですが。
いろいろしなければならないこと、したいことが多すぎるのでしょう。でも、それなら、若い時の方が忙しかったはずです。
毎週金曜日に、来週の予定としなければならないことを確認します。この時は若い時と同じくらいの「時間感覚」です。1週間は1週間の感覚です。ところが、1週間が経つと、とても早かったように感じるのです。現実をわきまえないで、脳がそう感じているのでしょうね。

12月と言えば、年賀状書きの季節です。そろそろ1年前に頂いた年賀状を整理しなければなりません。喪中の葉書も届いています。
ところで、東京は暖かい日が続いています。今日も、12月とは思えない服装で過ごしました。快適ではあるのですが、暖冬だと困る方もおられるのでしょうね。

仙谷由人先生お別れ会

2018年11月30日   岡本全勝

今日は夕方から、ホテルニューオータニで開かれた、仙谷由人元衆院議員のお別れの会に行ってきました。
東日本大震災が起きて、被災者生活支援本部を立ち上げた時、その事務方の責任者に私を指名してくださったのが、仙谷官房副長官でした。

官邸に呼ばれ、「何をするのですか」と質問した私に、「それを考えるのが君の仕事だ」答えられました。
その後の被災者支援活動や支援本部の運営について、全面的に私に委ねてくださり、支援してくださいました。官僚の使い方をご存じでした。
いろんな出来事がありました。それを思い出していました。
ご冥福をお祈りします。

慶應大学、地方自治論Ⅱ第8回目

2018年11月30日   岡本全勝

今日30日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第8回目の授業。
前回説明した地方財政計画と国家予算との関係を補足した上で、財務省に提供してもらったパンフレットで、日本の財政状況を説明しました。
少ない負担で多くの事業、特に社会保障に費やしていること。その差は、借金で埋めていること。このような財政運営は、先進各国でもダントツであることです。これから負担をする若者には、申し訳ない話です。

財政学の授業を取っている学生は少ないので、このような話の上に、財政の機能、経済政策や産業政策の分類、さらには経済活動を支えている国家の役割を話しました。
先進各国との比較や、これまでの日本財政の軌跡と今後の予想も。かなり視野を広げての話です。しかし、財政学や地方財政学の教科書に書いてあることなら、慶應大学の学生は読んで理解してくれます。本に書かれていないことをお話しすることが、私の役割です。