読売新聞1月14日の社説は、「福島風評対策 魅力と正しい知識を伝えよう」でした。
・・・原子力発電所の事故があった福島県の復興を加速するためには、政府一体となった積極的な取り組みが欠かせない。
復興庁が、福島復興に関する「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」をまとめた。関係省庁が、福島の現状や魅力などを国内外に発信していく際の基本方針となる。
戦略が柱として掲げたのは、「知ってもらう」「食べてもらう」「来てもらう」の3点だ・・・
「復興庁のホームページ。風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」
月別アーカイブ: 2018年1月
週末定番のぼやき
日曜日の夕方に、これを書いています。孫のお守りやら原稿の加筆が一段落したので、手帳を見ています。これが、私にとって重要な時間なのです。
来週にしなければならない仕事(公務)は、金曜日に秘書と打ち合わせしてあります。講義や講演会の準備、締めきりが来る原稿など「副業」は、「しなければならない一覧」(A41枚)に書き出してあります。『明るい公務員講座』に書いたようにです。
あわせて、月曜から日曜まで毎日、朝食・昼食・夕食をどこで食べる予定か(自宅か弁当か外食か)、宿泊は自宅か福島かを、表にしてキョーコさんに提出します。
さらに、日曜夕方に手帳を広げるのは、それらを再確認することと、どこで自分の時間がとれるかを算段するためです。「新幹線の中で、ホテルで、あの本を読もう」とか。なかなか自分の時間を確保できないことが、悩みです。
いろんなことを引き受けない、毎晩のように異業種交流会に行かない、このあと晩酌をしないことにすれば、解決できるのですが・・・。はい、いつも同じことを言っています。
とはいえ、連載「明るい公務員講座」は連載が終わり、単行本にする作業も進んでいます。大学の講義もあと1回で、期末試験。新しく引き受けた連載の日経新聞夕刊コラムは準備してあるので、少々余裕があるのです。
すると、買ってある本を読み始め、あれも読みたいこれも読もうと、これまた収拾がつかなくなります。
原発事故、住宅無償提供の功罪
1月9日の読売新聞「展望2018」に、平尾武史・地方部長が「人口減社会の街の姿」を書いておられます。
・・・福島県浪江町で新聞販売店を営む鈴木裕次郎さん(34歳)は怒っていた。憤慨させたのは同町など9市町村から各地に避難する人への住宅無償提供を延長するという県の決定。今春までの予定を来春に1年間延ばすものだが、鈴木さんは「本当に住民を帰還させる気があるのか」と言う。
原発事故から6年となった昨春、浪江町はようやく中心部などの避難指示が解除になった。しかし、2万人を超えた居住人口は昨年11月末で440人・・・
・・・事故前は3000部の新聞を配っていたが、今は100部にとどまる。それでも「新聞は社会インフラの一つ」という思いから町に戻り、毎日配達を続ける。そんな鈴木さんには、無償提供の延長が行政のやる気のなさに映る。住民の帰還がさらに遅れる恐れがあるからだ・・・
ぴきひきびきの歌
「ぴきひきびきの歌」って、ご存じですか。NHKの幼児番組「ピタゴラスイッチ」に出てくる歌です。子育て中の方は、ご存じでしょう。
ピタゴラスイッチと言えば、ビー玉が転がる装置とか、アルゴリズム体操をご覧になったことがあるでしょう。よく考えているというか、凝り過ぎですよね(笑い)。
「ぴきひきびき」は、孫娘が歌っていたので知りました。最初は、何のことか理解できませんでした。
なるほど、このようにして、数詞の変化を覚えるのだと、感激しました。子どもにとって、匹が「ぴき」になったり、「びき」になったり、不思議でしょうね。日本語を習い始めた外国人にとっても。
私は、8匹のところで、「はちひき」と「はっぴき」と、どちらだっけと迷います。
佐藤隆文さん「建設的あいまいさ」
1月9日の日経新聞「私見卓見」に、佐藤隆文・日本取引所自主規制法人理事長・元金融庁長官が「東芝問題と建設的曖昧さ」を書いておられます。
・・・東芝の審査にあたった自主規制法人にとって最も重要な座標軸は、資本市場の秩序維持と投資家の保護だった。審査では内部管理体制が上場企業として求められる水準に達しているか否かを吟味する。審査ガイドラインで主な着眼点は公表しているが、多くは定性評価であり、単純に白か黒かと結論づけられるような項目はない。企業の実態を総合的に評価する必要があり、単純化できないためだ。
特注銘柄に指定された企業は上場維持・廃止の両方の可能性があり、不確実性の世界に置かれるのは避けられない。この曖昧さは、決して意図的に創出するものではないが、結果的にポジティブな効果も併せ持っている。これが「建設的曖昧さ」と呼ばれるもので、金融庁在職中に担当した銀行監督の世界では標準的な考え方だ。
この概念を特注制度に当てはめてみよう。もし上場維持の予想が市場で支配的になると、対象企業の改善努力は緩み、投資家による監視や規律づけも甘くなる。仮に上場廃止の予想が支配的になると、株価急落やビジネスの縮小、銀行融資の引き揚げなどが起きて、必然性のない経営破綻を招いてしまうかもしれない。むしろ不確実性が企業の努力を促し、投資家にモニタリングを動機づける。予見可能性と不確実性の「平和共存」こそが、株式市場の品質向上につながるのではないか・・・
原文をお読みください。
佐藤さんは、1月6日のリーダーの本棚に「バッハにみる悠久の秩序」も、書いておられます。