年別アーカイブ:2017年

水島治郎著『ポピュリズムとは何か』

2017年1月30日   岡本全勝

水島治郎著『ポピュリズムとは何か』(2016年、中公新書)がお勧めです。ヨーロッパでの極右政党の伸張、イギリスでのEU離脱国民投票、アメリカでのトランプ大統領選出と、ポピュリズムが世界を揺さぶっています。
この本は、それらを含め、先進諸国のポピュリズムを分析しています。ラテンアメリカ、ヨーロッパ(フランス、オーストリア、ベルギー、デンマーク、オランダ、スイス、イギリス)、アメリカ。
国によって、社会的・政治的背景が異なり、その意味するところが異なります。ラテンアメリカでは、極端な貧富の差や支配層と国民との格差を埋める「解放の論理」と位置づけられます。ヨーロッパでの極右政党は、排外につながる「抑圧の論理」と位置づけられます。理想の国と思っていた、ベルギーやスイスで極右政党が支持を伸ばし、国民投票がその手段となっていることなど。学校や本では習わなかったことが、近年の先進諸国で起きていたのですね。
詳しくは本を読んでもらうとして、次のか所だけ紹介します。1990年代以降、ヨーロッパのデモクラシーが、なぜポピュリズム躍進の舞台となったのか(p61以下)です。
1 グローバル化やヨーロッパ統合の進展、冷戦終結といった変化の中で、それまで各国で左右を代表してきた既成政党の持っていた求心力が弱まり、政党間の政策距離が狭まったこと。
左右の政党の違いが見えなくなり、既成政党への不満が高まったことを背景に、既成政党批判を掲げポピュリズム政党がその不満を引き受けた。
2 政党を含む既成の組織・団体の弱体化と無党派層の増大。
20世紀の有権者は、それぞれ労働組合、農民団体、中小企業団体、医師など専門職団体などに属し、それぞれが支持する政党に投票した。これら組織の弱体化、宗教組織の弱体化により、これら支持団体に支えられていた既成政党が支持者の減少に直面した。他方で、組織に属さない無党派層は、エリートや団体指導者を「我々の代表者」と見なさず、「彼らの利益の代表者」と位置づける。
3 グローバル化に伴う社会経済的な変容、とりわけ格差の拡大。
それによって、失業者やパートタイマーという新たな下層階級が生まれている。

連載執筆

2017年1月29日   岡本全勝

明るい公務員講座・中級編」第3章第2節3の「(6)情報発信」と「(7)付き合いの基本」を書き上げました。先週ほぼ書き上げて、右筆に手を入れてもらいました。いつものように、大胆に朱が入って返ってきました。悔しいですが、ありがたいことです。それを参考に、今日一日がかりで加筆して、ほぼ完成です。明日もう一度、ゆっくりと読み直して、編集長に送りましょう。
これで、「第2節 部下の仕事と上司の仕事」は完結です。「3交渉」を書き始めたときは、3、4回かなと思っていたのですが、7回分にもなりました。
次は、「第3節 職員の指導」に入ります。さてさて、何回になるのやら。早く仕上げないと、4月からは大学での講義も始まります。
でも、連載はこのように締めきりが来るので、少しずつ書き続けることができ、そして長い原稿を書くことができるのですよね。

ホームページの進化

2017年1月28日   岡本全勝

お気づきになったでしょうか。このホームページの表紙左欄上に、「ホームページの解説」「大目次」がつきました。前のホームページでは、つけてあったのですが、新しいホームページは設計思想が違うので、どこにつけたら良いか検討していました。社長と相談して、表紙につけることにしました。ところが、ここは私の力量では加筆できないのです。そこで、社長に作ってもらいました。いつもいつも、ありがとうございます。それぞれのページは、まだリンクを張っていないなど、作成途上です。
代わりに、「最近の投稿」が削除されました。これは、表紙中央に「最近の記事」を10回分つけてもらったので、不要になったのです。

原子力災害からの福島復興再生協議会

2017年1月28日   岡本全勝

今日1月28日は、福島市での原子力災害からの福島復興再生協議会に、出席してきました。今回で14回になります。国からは、復興大臣、経産大臣、環境大臣ほかが出席し、国の取り組みを説明するとともに、地元からの意見を聞きました。
今回の話題は、次のようなものです。
1 新年度予算案
2 福島復興再生特別措置法改正案
3 復興加速のための基本指針(12月改訂)
4 避難指示解除の状況
5 第一原発の廃炉・汚染水対策の状況
6 除染、中間貯蔵施設の進み具合
7 そのほか最近の取り組み
それぞれの施策は、常に福島県や市町村と意見交換しながら進めているので、ここで初めて出てくるといったものはありません。しかし、定期的に大臣が地元で会議を開き、意見交換することが重要なのです。地元からは、風評被害対策、帰還後の生活環境整備(医療、教育)などに多くの意見が出ました。
資料は、すべて公開します。追って、復興庁のホームページに載ります。