経団連の東北復興応援イベント

経団連が、「東北復興応援フェスタ」を開催してくださいます。東北産品の消費拡大と東北観光の拡大を目指したキャンペーンです。ありがとうございます。
経団連資料「東北復興応援フェスタ」、わかりやすいチラシ

1か月にもわたって、都内各所で約30のイベントが実施されます。ご関心ある方は、お運びください。

アインシュタインの世界、ニュートンの世界、日常の世界

本屋で見つけて、松浦壮著『時間とは何だろう』(2017年、講談社ブルーバックス)を読みました。。わかりやすかったです。
時間って、不思議ですよね。実感はあるのに、実態は見えません。先日書いた重力、引力も不思議ですが、時間はもっと生活に密接しています。毎日、意識していなくても時間は過ぎます。さらに、時計が正確に時を刻んでいるはずですが、毎日の暮らしでは、一様ではないのです。すぐに過ぎる楽しい時間と、なかなか終わらない会議とか。同じ1時間でも、違って感じられます。

重力は自然科学の世界に任せるとしても、時間は何かという問いは、自然科学だけに任せておく訳にはいきません。とはいえ、あまたある本は、それぞれの筆者の主観の域を出ず、私たちを納得させません。すると、科学的分析と基礎付けの上に、社会科学での理屈づけが必要なのでしょう。
で、この本を読みました。この本を読んで、時間と空間が一体だという説明は、おぼろげながら理解できました。このような本は、読む度に納得するのですが、頭に残りません。
脱線ですが、「時間が止まることは、誰も認識できない。そのときに、彼も時間が止まっているから」というのは、納得。子供の頃に「時間よとまれ」というテレビ番組がありましたが、それは無理ですね。

時間の体感に戻ります。ニュートンの絶対時間と、アインシュタインの相対時間も、読むと納得しますが、どうも腑に落ちません。
そこで、次のように考えました。私たちの世界には、3つの次元がある。アインシュタイン(と量子力学)の世界、ニュートンの世界、生活の世界です。
アインシュタインの世界は納得するけど、普段の生活には関係ない。ニュートンの世界でことは足ります。次に、ニュートンの世界も理解するけど、実生活とは違うことがある。と、毎回、この結論に達するのです。

ニュートンの世界(ガリレオの世界)の世界では、例えば重いものも軽いものも、同じように落ちる(空気抵抗がなければ)。それも納得。しかし、日常生活では、鉄の玉は羽よりも早く落ちる。同様に、ニュートンの世界(ガリレオの世界)では、時計は正確に時を刻む。それも納得するけれど、感覚的には早く過ぎる時間と遅い時間がある。さらに、年ととると時が経つのは早い。
次は、なぜ等速の時間が、人によって、あるいは状況によって早く感じたり遅く感じるのか。この問いは、謎のままです。

明るい公務員講座・中級編40

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第40回「発想の改革(3)課長が決める」が発行されました。
これまで、生産性を上げるために、無駄を省くことや、進まない仕事を進める方法をお教えしました。今回はさらに一歩進めて、仕事の仕方を変えることを書きました。

残業を禁止したら、効率が上がるか。そんなことはありません。締めきりまでにできあがらなかったとか、持ち帰り残業が起きたりするでしょう。
仕事の仕方を変えない限り、効率的にはなりません。その一つが、課長が仕事を管理することです。
その反対が、部下任せにすることです。ひどい課長は、部下に任せながら、締めきりが近づくと「まだできていないのか」と部下を叱り、そのころになって細かい点にくちばしを挟みます。そして部長に説明した際に不備を指摘されると、部下を叱る・・・。
よい課長は、目標と段取りを部下に示し、途中で進行管理をし、80%の出来で部下の成果物を引き取り、後は課長自らが完成させる、です。

今回の内容は次の通り。
外からの圧力と内からの改革、業務の減量と仕事の流儀の効率化、あなたは課長の仕事をしているか、
役所の間違った常識、変革期の課長、課長が決める。1仕事の分別―誰に何を任せるか、2指示―目標と段取りを示す、3進捗管理―一人で抱えさせない、4結論―あなたが決める。よい課長と悪い課長。

佐賀県庁管理職研修

今日は、佐賀県庁管理職研修に呼ばれて、話に行ってきました。
依頼の内容は、「残業を減らすために、どのようにすれば効率的に仕事ができるかを、話して欲しい」でした。このように、テーマを絞ってもらい、参加者が限定されていると、話しやすいです。
ちょうど、「明るい公務員講座・中級編」で、その部分を書き終えてばかりなので。今日は、大きく脱線することはなく(少しは笑ってもらうために、サービスしましたが)、焦点を絞ってお話しすることができました。
管理職が約180人集まって、熱心に聞いてくださいました。皆さん、現場で苦労しておられるのでしょうね。

私の話の内容は、「今や、課長は大変な時代になっている。これまでの流儀が通用しない」「部下よりも仕事をして、責任も取らなければならない」ことをお話ししたので、参加者は面白くなかったかもしれません。
でも、「どうしたら、楽をして効率を上げることができるか」のコツをお教えしました。私は、財政課長や総務部長だけでなく、総理秘書官や大震災被災者支援本部事務局といった、とてつもなく忙しいそして難しい仕事を経験しました。その際に考え、身につけた「ワザやコツ」です。自信があります。

仕事のワザやコツは、学者が研究して発見するような真理ではありません(それもできるでしょうが)。若手職員が仕事で困っているのを見て、ベテラン職員が「なぜそんな簡単なことを悩んでいるの?」と思うように、経験者なら身につけていることです。
課長職のコツも、課長の経験者なら多くの人が身につけています。そして、様々な職場や事件を経験すると、身につけるワザも広がります。例えば、難しい交渉から始まり、仕事のできない部下の指導、部下がやってしまった失敗、おわび、処分・・・。ない方がよいのですが、経験すると、次回からはうまくできます。そのようにして身につけたワザ、それを言葉にして後輩に伝えることが難しいのです。