南相馬市の復興協議

今日12月26日は、南相馬市役所まで、市と県と国との協議に行ってきました。7月に一部地域(小高区)の避難指示が解除されたのですが、その後の復興の課題を検討するためです。
原発避難指示区域は、まずは避難指示を解除することに力を入れていました。おかげで、一部困難区域を除いて、順に解除が進んでいます。しかし、それは住民が戻れるようになったと言うことで、地域の復興の視点からは出発点に立ったと言うことです。
放射線への不安の解消、生活環境整備、産業振興など、ゼロからのいえマイナスからの再生です。病院、買い物、交通が戻らないと、暮らしていけないのです。そして住民に戻ってもらう、さらには新しく人を呼び込むためには、教育と産業が必要です。
すでに1200人の住民が帰還しておられます。常磐線が南相馬市内から仙台まで開通しました。仙台まで1時間20分で行けます(福島市までは車で1時間半はかかります)。来年4月には学校も再開します。課題は、市役所が良く整理されているので、一つずつ解決していきましょう。

風評被害、外国の輸入規制

福島原発事故からの復興で、大きな課題として残っているのが、風評被害です。国内だけでなく、海外にも残っています。日本の産品に、輸入規制をかけているのです。
2016年12月現在で、輸入停止をかけているのが7か国・地域、限定的な寄生をしているのが54か国・地域です。20か国は規制を撤廃してくれたのですが。
外務省を中心にして、関係国に働きかけていて、少しずつ撤廃してもらっているのですが。科学的根拠のない規制は、困ったものです。

知らぬ間の情報発信

12月15日日経新聞夕刊「あすへの話題」は、城郭考古学者の千田嘉博さんの「知らぬ間の情報発信」でした。
・・・さて幸せなことに、私は各地で講演させていただけるようになった。城の魅力をみなさんと共有したいと願い、できる限り承っている。その際には図や表を用いて複雑な歴史や城の構造を、わかりやすく伝えるように心がけている。
入念に準備し、場合によっては10年以上もかけてたどり着いた研究成果をお話しする訳だが、しばしば私に成り代わって、講演内容をブログで世界に公表して下さる方がいる。しかも会場でご覧に入れたスライドをもれなく撮影して、文字通り全公開して下さったりもする。
ご自身のオリジナルな研究であれば、それをどのように公表しても構わないが、他者の研究を許諾なしに公開するのはいかがなものか・・・

困ったものですね。私も、何度かそれに似た体験をしました。主催者が「録音録画禁止」にしたシンポジウムの発言内容が、インターネットに載ったこともありました。
さらに、先生の話には、次のようなオチまでついています。
・・・先日おこなった講演の感想を、たまたまネットで目にした。千田の説明は、ある芸能人がテレビで話したのと同じと記していた。新たな解釈も意義づけも、もとになる研究があるからなのに、いくらなんでも評価の順序が逆ではないか、と落ち込んだ・・・

 

電気メーターの取り替え

昨日、わが家の電気メーターが、いわゆるスマートメーターに取り替えられました。東京電力の協力会社の職員が来られて、10分ほどの作業でした。邪魔にならないようにして作業を見ていましたが、簡単なものです。停電することもありません。バイパスを作って電気を流しつつ、メーターを取り替えるのです。このバイパス作業は、優れものでした。被覆電線の上から、とがった金属の歯のようなもので噛むのです。終わった後は被覆ビニールに傷がつきますが、合成樹脂のクリップで覆います。
新しいメーターは、あの金属円盤が回っていません。円盤が水平に回って、その上の数字が上がっていくのは、見ていて楽しかったですが。作業員さん曰く、「従来型は鉄の塊のようで重かったのが、新しいのは軽くて」と。これからは電波で自動的に使用料を報告するので、検針員が見に来ることもなくなるのだそうです。検針員は失業するのでしょうかね。

北海道は大きい

今朝12月25日の朝日新聞に、「北海道「分県」の夢」という記事が載っていました。そこに引用されている「北海道にすっぽり入る都府県の地図」が、秀逸です。北海道広告業協会が、この夏に新聞に載せたもので、東京都や大阪府、新潟県など15の都府県が、北海道の白地図内に収まっています。改めて、北海道の大きさを実感します。それにしても、ジグソーパズルのように、うまくはめ込んだものです。岩手県の広さを表現する際に、「四国より少し小さいほど」と紹介することがありますが、北海道はこんなに大きいのですね。

この記事は、北海道をいくつかの県に分割してはどうかという主張です。詳しくは、記事をお読みください。北海道は、面積ではオーストリア並み、人口でもデンマーク並みです。GDP等も、ヨーロッパの中くらいの国と同じ規模を持っています。それを考えても、分割は非現実的ではないのです。
私も分割論者なのですが、課題はどのように分けるかです。札幌市に人口や商工業が集中しているので、単純に面積で分けると不満が出るでしょう。しかし、例えば2分割すると、もう一つの方の県の県都とその周辺は、間違いなく発展します。北海道全体の発展を考えても、札幌一極集中を改善する良いきっかけなのです。