11月7日8日と、宮城県北部沿岸被災地を視察しました。今日は、宮城県南部被災地を視察しました。多賀城市、仙台市、名取市、岩沼市、亘理町、山元町です。
仙台平野は、津波が内陸まで押し寄せ、多くの街並みと工場、田畑を飲み込みました。南北に走る高速道路が盛り土の上だったので、そこを境に内陸部は助かりました。これを機に、いくつかの町では、海沿いの集落が内陸部に移転し、コンパクトな街づくりを目指しました。いろいろと難しいことがあったのですが、一部を除きほぼ完成し、残る地域もめどが立っています。例えば、先週11月22日の福島県沖地震の際、沿岸各市町村が津波避難指示を出しましたが、岩沼市は出しませんでした。沿岸にあった6つの集落はすべて内陸部(玉浦西地区)に移転済み、防潮堤もできています。もう、よほどのことがない限り、津波は怖くないのです。
仙台市は、たくさんの仮設住宅を建て、市民だけでなく市外の被災者も受け入れてくださいました。そこでも、プレハブ仮設はすべて終了し、取り壊しが進んでいます。JR長町駅前東側の仮設住宅団地(仙台駅の一つ南の駅で、新幹線からもよく見えます)も、半分以上が解体されていました。実は解体工事は難しくなく、避難者全員に退去してもらうことが、労力がかかるのです。今年春からは、市役所職員を被災市町村に応援に出していただいています。ありがとうございます。
街づくりに、それぞれに工夫をしておられます。今日は、新しい街並みとともに、新しい工場を見せてもらいました。「ふ~ん」「へ~」と思うことが、たくさんあります。多賀城市の「松島かまぼこ」工場は、見学コースがあります。多賀城駅前の図書館+本屋+スターバックス+レストランは、「多賀城とは思えないしゃれた」ものです(失礼。でも地元の人の言葉です)。(う~ん、全体が一目でわかる資料が見当たりません)。8年ほど前に行ったときは、駅前は再開発中で「えらい田舎だ」と思ったのですが。その他の地域の工夫は、別途紹介します。
市町村長さんたちは、みんな自信を持っておられます。それぞれに、「5年半は長かったけど、早かったですね」と、あの頃を思い出し、お話をしてきました。発災当初に訪問(視察と御用聞き、今後の見通しの意見交換)したころとは、地域も市町村長さんたちも、まったく変わりました。
「明るい公務員講座の連載を読んでますよ。職員に、この通りだと、話しています」と言ってくださる首長さんも・・・。へへへ・・。