玄関の椿に、チャドクガの毛虫が、なんと3か所にも発生。先日発生したので、剪定をして風通しを良くしたのですが(7月3日)、またまた発生。お向かいのお師匠さんのおられないときに、自己流で剪定しました。お師匠さんの評価では、「切りすぎ」とのこと。難しいものです。
今日、キョーコさんが、虫に食われている葉を発見。チャドクガの毛虫集団がうごめいていました。よく見ると、他にも2枚の葉に、それよりはるかに生育した毛虫軍団が育っていました。早速処分。
ところで、玄関の反対側に植えてある夏椿。大きなのと小さいのと2本が植わっているのですが。小さい方は、原因不明で葉が枯れました。大きい方も、まだらに葉が枯れています。お師匠さんによると、今回は水やりを怠ったのではない、土と場所に問題があるのではないかとの見立てです。少々無理な場所に植えてあるのです。このまま枯れると、かわいそうなことをしました。
月別アーカイブ: 2016年7月
保守主義とは何か、宇野重規先生
宇野重規著『保守主義とは何か』(2016年、中公新書)が、勉強になりました。詳しくは本を読んでいただくとして。あまり考えることなく、「保守」や「革新」、「保守主義」という言葉を使います。伝統主義、復古主義、新自由主義、さらには保守感情とは、どこが違うのか。よくわかります。
保守感情、伝統主義は古くからありますが、保守主義は「革命」「進歩」という概念、政治主張に対して生まれた考えです。進歩という概念が力を失うと、保守主義も影が薄くなってきます。
宇野先生の、いつもながらの切れ味の良い説明は、わかりやすいです。ただし、第4章日本の保守主義は、対象となる日本の保守主義が曖昧なので、分析は一刀両断にはならないようです。
お勧めです。
ゴーン社長のリーダー論、4
昨日の続きです。順序が逆になりましたが。「CEOが後継者を決めてはダメだ」(2016年7月20日)。
・・・自分でいくら「私はリーダーだ」といっても意味がありません。周りに「あなたがリーダーだ」といわれなければならないのです。本人が決めることではありません。役員や幹部に指名されたとしてもリーダーにはなれません。
リーダーシップとは主観的なもので、人との「心の通いあい」で生まれます。「この人には魅力がある、ひきつけられる」というような思いがあることです。そして本当のリーダーになれるかどうかは、どれだけの結果や実績を出せるかにかかっています。厳しい状況の下で成功すれば、周りの人は認めてくれます・・・
・・・私は上司から多くを学びました。キャリアを重ねる上で、決断力がなかったり、話に一貫性がなかったりする「悪いリーダー」に当ってしまったらどうしよう――と考える人もいるかもしれません。しかし、それも悪くはないのです。「悪いリーダーになってはいけない」と反面教師として学ぶことができるからです。
優れた上司だけから学ぶわけではない。ですから、私は様々な人たちから学んできました。悪い例もいい例も見てきた。いい例からはインスピレーションをもらい、悪い例からはやってはいけないことを学べます・・・
案件の大きさと受け止め方の重さとは比例しない
こんなことを、考えたことがあります。
一つ一つの案件の大きさです。毎日起こる事件や抱えている課題には、重要性に差があります。ところが、個別案件の「客観的大きさ」(そのような物差しがあるとして)と、その時々に本人が受ける「重さ」とは必ずしも比例しないのです。
例えば、大きさ・重さとして、A100、B80、C50、D30の4つの案件を抱えているとしましょう。ある日に、AとBとを処理しなければならないとします。両方に十分な時間を割けないとすると、まずはAに全力投球します。そして、Bは順位が落ちます。翌日、CとDを片付けなければならないとすると、まずはCに力を入れ、残る力をDに注ぎます。両日を見ると、B80に投入した力より、C50に投入した力の方が、大きい結果になっているのです。
後で振り返って、「なんで、こんな重要なBに、十分な検討をしなかったんだろう」と思うときがあります。ABCDを同時に処理するなら、そんなことは起こりません。しかし、時間差があると、こんな結果になります。
人間にとって、仕事(勤務)の単位は、通常は1日です。「大きなBより小さなCに力を入れる」という不合理な結果を生まないためには、より長い単位で、仕事の重要性を判断しなければなりません。とはいえ、毎日の課題を片付けるのに精一杯なので、また次々と新しい課題が持ち込まれるので、なかなかそうはいきません。
これは、社会の事件も同じです。ニュースの少ない日の朝刊は、小さい事件でも大きな記事になります。大きな事件があった場合は、ほかの日なら大きな扱いになるニュースが、小さな記事になります。しかし、私たちは毎朝、朝刊の第1面を見て、そこに取り上げられているトップニュースを大きな事件だと思い、隅に追いやられた大きなニュースを小さなものと思ってしまいます。そして数日経つと、その評価間違いが修正され、大きな事件は記憶され、小さな事件は忘れられます。
ゴーン社長の意思決定法、3
昨日の続きです。「三菱自動車も反対されたが」(2016年7月27日)。
・・・成功する人は「決して失敗しない人」ではありません。状況が悪くなったことにすぐに反応できるから、成功につながるのです。誰でも失敗します。問題はいつ是正するか。とにかく速やかにやればいいのです。「悪い兆しが出てきた、ああどうしよう」とグズグズしていると大きな失敗につながるのです・・・
・・・大切なのは「ミスを早く検知すること」です。
米グーグルのようなソフトウェア企業は、このことをよく理解しています。彼らは最初にエラーがあると分かっています。最後に完璧な商品になるのは、ミスを早く見つけすぐに修正する作業を繰り返すからです・・・
なるほどと思います。みんな失敗に学ぶのです。そして、部下は全員がミスをしない優秀な部下とは限りません。職場にミスはつきものです。もちろん、それを少なくすること、致命的なミスを防ぐことが管理職の仕事です。でも、ミスが見つかったとき、そのときの対応で、上司の力量が問われます。
・・・学んだことはたくさんありました。結果を出せたことも大切なことですが、それより重要なのは99年に2兆円の債務を抱え、破綻させた社員たちが、再び日産を復活させたことです。私は化学変化を起こした触媒です。日産には成功する材料はあったけれど、反応を起こす人がいなかったのです。成功と破産を同じ人間がやったということ。これこそ、マネジメントの真骨頂です・・・
同じ職員が働いていながら、破綻する場合と、そこから立ち直る場合。すると、成功も失敗も、上司次第です。職員を奮い立たせる、良い言葉ですね。