守衛さん、2

先日、「守衛さんが顔を覚えてくれました」と書きました。さらに進化しました。私が鍵受取窓口に顔を出すと、既に鍵を持って待っていてくれるのです。そして、受け渡し簿の該当ページを開いて、差し出してくださいます。すごいものです。鍵の保管してある場所から窓口まで、5メートルほどあるのですが。相当早い時点で私を認識し、鍵を出して待っていてくれているようです。
これについて、思いだしたことがあります。若い頃に、建設省のビルにあるそば屋に、昼食を食べにしばしば行きました。関係者の間では「建そば」と呼ばれていたお店です。食券を購入するのですが、お店の人に食べたいメニューを告げる前に、食券とおつりが出てくるのです(笑い)。神業でした。
最近、そのご主人(女性)にお会いする機会があり、「どうして、頼んでもいないのに、メニューとおつりがわかるのですか」と聞いてみました。「顔を覚えていて、多くの人はいつも同じものを頼むから」だそうです。

復興庁勤めの経験

復興庁は、各省から職員に来てもらっています。宮内庁を除く全省庁からです。また、民間人も多いです。やっている仕事は、これまでにないこと、またこれまで行政がやっていないことに手を広げています。千年に一度の大災害と戦っているのです。法律と補助金を配るだけでは、この地域の活力は戻りません。インフラを復旧しただけでも、人は戻りません。
職員は、だいたい2年勤務して元の省に戻るのですが、復興庁の経験を聞くと、それぞれに新鮮だったと答えてくれます。何人かの感想を、私なりに整理してみました。
・徹底した現場主義、現場との近さに驚きました。合計××回出張しました。
・総理大臣、大臣など政務職幹部との距離の近さとスピード感が、すごいです。次官室や統括官室が、近かったです。
・役所らしくない仕事が多いです。コーディネーターのような業務、イベント屋のような仕事もありました。
・親元の省では付き合うことのない様々な団体(大企業、中小企業、NPO)と付き合うことができました。
・単にお金を出すだけでない支援の在り方。政府持っている情報と信用力を活かした仕事を、勉強しました。
・各省庁をはじめ民間企業・自治体からの出向者の寄り合い所帯という特殊な組織形態でしたが、様々なバックグラウンドを持つ人と一緒に仕事をできたことが勉強になりました。
・視野が広くなり、自らのキャリア形成を考える上でも、大変貴重な経験を積むことができました。
そうですね。このように、これまでにない仕事、現場に行くこと、さまざまな出自を持つ職員と一緒に仕事をすることを、楽しいこと勉強になることと思ってもらえると、うれしいです。これを、嫌だなあと思うと、仕事が楽しくなくなります。
社会は、行政・官僚だけで成り立っているのではなく、企業や町内会、NPO等から成り立っています。行政の世界に閉じこもっていては、仕事になりません。

明るい公務員講座、第24回

連載「明るい公務員講座」の第24回(6月6日号)が発行されました。今回は「人は外見で判断される―身だしなみ」の第1回目で、「公務員はサービス業」です。「人は外見で判断してはいけない」という格言がありますが、「人は外見で評価されます」。あなたが説明を始める前に、相手は、会ったときの第一印象で、あなたを評価します。
公務員はサービス業です。住民は、役所の政策といった「大きな話」以上に、個別の職員と接した際に受ける印象という「小さなできごと」に、より強く影響されます。それが積もって、住民の役所への信頼になります。信頼を持ってもらった役場と、失った役場では、仕事の進み方が大きく違います。今回の内容は、次の通り。
人は外見で判断される、公務員はサービス業、住民の満足を得る、住民の信頼は役所の財産、信頼関係で満足度が上がる。

夏椿

今年も、わが家の玄関先の夏椿が、花を咲かせました。数週間前から、つぼみが膨らんできたので、いつかなあと待っていました。夕べ帰ったら、開き始めていました。今日帰宅したら、花が4つほど落ちていました。一日花なので、私が帰る頃には、落ちているのです。
しばらく、白い可憐な花を楽しむことができるようです。去年は、6月9日に咲いています。お師匠さんの言いつけを守り、枝は伸ばしたままで、肥料を与え、水もやっています。