アドラーの心理学、今日は劣等コンプレックスと優越コンプレックスから脱却する方法について。テキストp52~。
・・・劣等コンプレックスや優越コンプレックスから脱却するためには、まずは今、自分が優越性についてどう解釈しているかを意識化することが必要です。自分では正しい優越性の追及を行っていると思っていても、実は間違っているケースが非常に多いのです。
多くの人が陥りやすい間違いの一つは、優越性の追求を「競争」だと思ってしまうことです。私たちは普段、競争社会で暮らしているため、ともすると優越性の追求を「他者よりも優れていようとすること、他者を蹴落としてまで上に登ろうとすること」と考えてしまいます・・
・・しかし、アドラーのいう優越性の追求とはそういうものではありません・・
・・健全な劣等感とは、他者と比較して自分が劣っていることで感じるものではなく、理想の自分との比較の中で生まれるものであり、健全な優越性の追求とは、先に引用したアドラーの言葉を使うならば、自分にとっての「マイナス」から「プラス」を目指して努力するということです・・・
・・・アドラーは、人間の悩みはすべて対人関係の悩みであると考えていますが、対人関係の軸に「競争」があると思っている限り、人は対人関係の悩みから逃れることはできません・・・
劣等コンプレックス、優越コンプレックスがある人の問題は、自分のことだけを考えて生きているという点にあります。自分を大きく見せようとする人は、他者を意識しているように見えますが、他者から認められたいと思っているということなので、自分のことしか考えておらず、他者のことを考えていません・・・