NHK朝の「サキドリ」は、「"被災地モデル"が日本を変える!?」でした。被災地は課題先進地であり、挑戦の場でもあります。概要はリンク先で読むことができます。
朝日新聞別刷りbeの「フロントランナー」は、藤沢烈さんの「人を結び、築く東北の未来」です。
「復興に、コーディネーターはなぜ必要なのでしょうか」という問に対して。
・・復興には、生活再建や新産業の創造、まちづくりなど様々な課題があります。解決するには今まで以上に行政、企業、住民の連携が必要ですが、それぞれの論理があるので、なかなかうまくいかない。そのつなぎ役となり、知恵も絞って事業を効果的に進めていく存在が必要とされているのです。
最初は、役所にこういう仕組みを提案に行っても、なかなか理解されなかったのですが、今は、行政からも企業からも、こなしきれないくらい依頼が来ます。復興支援チームの人件費などは彼らの事業費で賄っています。復興庁も私たちのような人材の必要性を感じて事業に採り入れています・・
烈さんは「サキドリ」にも出演、大忙し。
このように報道が取り上げてくれると、これら新しい試みが社会に認知されます。ありがとうございます。
年別アーカイブ:2015年
復興支援、新しいかたち
今回の大震災では、企業やNPOが、復興の支援をしてくださっています。それも、義援金や物資の提供に終わらず、復興過程での「新しい支援」です。
「日経グローカル」3月2日号が、「人材育成や起業、NPO・企業が連携」という特集を組んでいます。例えば、女川町の水産加工従業員らを、大企業に短期間受け入れてもらって研修を受けている例。これは、NPO「アスヘノキボウ」が、経済同友会や企業の協力を得て行っています。民間の職員だけでなく、役場職員も参加して、マネージメントやマーケティングを学んでいます。そのほか、具体事例がたくさん載っています。
「新しい支援」と言ったのは、「従来の支援」=物や金の支援ではないことです。人によるノウハウの提供や、問題解決への参加です。これは、「従来の支援」とは違い、難しいです。まず、どこで何が問題になっているかを知る必要があります。そして、誰が何を提供できるか、それを探す必要があります。そして、受け入れ側の信頼が必要であり、継続が必要です。
支援するものが、モノから人・ノウハウへ変化しています。そして、「渡せば終わり」から「引き続き参画すること」への転換です。かつて拙著『新地方自治入門』で、地方自治のあり方の変化を「モノとサービスの20世紀から、関係と参加の21世紀へです」と表現しました。それに通じます(同じことを言い続けていると言うことですね。苦笑)。
イラク行政官への講義
昨日3月6日、JICAの依頼で、イラク政府の行政官に、東日本大震災での経験を講義しました。
去年6月にあのISILが侵攻して以来、イラク国内での避難民が250万人に上るそうです。今回、国内避難民担当の行政官12人(中央政府、地方政府職員)を日本に招き、震災復興現場の視察や意見交換をします。そのトップバッターとして、私が大震災での経験をお話ししました。
アラブの人に話をするのは、初めてです。イラクでは、地震はあるとのことですが、砂漠の民に津波が理解されるか不安でした。また、津波や原発事故からの避難と、戦闘による難民では、条件が大きく違います。こちらはプレハブ仮設住宅ですが、向こうではテント住まいです。さらに、アラビア語に通訳してもらうので、「伝導率」はかなり低くなると想定しました。
そこで、資料は2部構成。第1部は写真と図表集です。津波と被害、体育館への避難、仮設住宅での暮らし、公営住宅建設や高台移転など。各ページに簡単な解説をつけて、それを事前にアラビア語に翻訳しておいてもらいました。第2部は、日本語と数字によるまとめ。これも、事前に翻訳しておいてもらいました。行政官の視察ですから、写真だけでは報告書は書けないと思い、サービスしました。また、肝心なことは文書にしておかないと、通じないし、覚えて帰ってもらえませんからね。
通訳が入るのですが、英語と違い、私の話のどこまでが翻訳されているのか、それすらわかりません。なるべく文章を短く切って、写真や図を指さしながら、話しました。記念に、アラビア語訳した私の資料をもらってきましたが、????です。もちろん、彼らにとっての日本語も、同じですわね。アラビア語が、右から書くのがよくわかりました。ところが、文中に出てくる数字(アラビア数字)は、左から書くのです。
質疑応答は熱が入り、2時間のところ、延長して2時間半かかりました。「各地に避難した住民をどのように把握したか」「行政サービスをどのように提供しているか」など、これは絶対聞かれると思って話したのですが、さらに詳しく聞かれました。
「仮設住宅での一人暮らしが問題だ。特に中年男性が引きこもる」と話したら、笑いながら「そのような発言は、差別にならないのか」と指摘されました。「いや、これは日本社会全体の問題なんだ」と、理解を求めました。「イラクではどうか」と逆質問したかったのですが、時間がなかったので。
「犯罪は多発しなかったのか」については、「日本では暴動や略奪が起きなかった。世界でも珍しい。逆に助け合いの精神が広がった」と自慢して答えました。通訳が「ほんと、コンビニにみんな並んで待つのですから。びっくりしました」と言ったので、「あんたの経験を踏まえて、話してくれ」とお願いしました。
2時間半の講義で疲れ、職場に帰ってきたら、たくさんの仕事が待ち受けていて、昨日はへとへとだったのです。
復興への取り組み、大きな新聞記事。7
7日朝のNHK「ニュース深読み」「震災から4年 どうする?産業の復興」は、ご覧いただけたでしょうか。わかりやすかったです。さすがですね、話の運び、事例紹介、模型や絵を使った説明など。多くの人に、被災地での産業復興の重要性、難しさ、そしてがんばっている人がいることを、知ってもらえたと思います。
画面の下に流れる視聴者からの反応も、手応えのあるものでした。これだけの番組を作るには、かなりのご苦労があったと思います。役所の広報では、こうはいきません(反省)。
読売新聞連載「復興への選択」は「仮設商店、迫られる自立」で、30面では経済の自立について大きく解説しています。
毎日新聞は、「帰れぬ避難解除地区、分断された生活圏」で、避難解除された地区の生活を伝えています。また、宮城県の現状を解説しています。
産経新聞には、3県知事のインタビューが載っています。岩手県と宮城県では、課題がインフラ復旧から、暮らしの再建に移っています。岩手県知事「生活支援に心配り対処」、宮城県知事「働ける場を提供したい」。
朝日新聞は、被災者へのアンケートを載せています。
復興への取り組み、大きな新聞記事。6続き
昨日紹介できなかった、3月6日分について。
朝日新聞は、被災42市町村の首長アンケートを載せていました。それによると、岩手と宮城は多くが「2018~20年度」ですが、福島の8割が「2021年度以降」と見ておられます。34面の詳しい解説では、「復興が進んでいる」が28人、「進んでいない」が13人です。去年が、22人と19人でしたから、前向きな評価が増えました。特に遅れている取り組みについて、岩手県では商工業、福島県では農林水産業と除染である一方、宮城県では雇用が大きく改善しています。遅れている理由について、岩手県では資材不足、宮城県では職員不足、福島県では原発事故です。なお、去年に比べ、「法・制度の問題」は大幅に減っています。
毎日新聞は、藤沢烈さんたちのインタビューのほか、雇用を取り上げ「水産加工、外国人頼み。人手不足の中、各社工夫も」。また、岩手県の現状を解説しています。「岐路」は、「通院送迎、継続に不安」でした。
日経新聞連載「復興の断面」は、「賠償格差、きしむ絆」でした。