情報セキュリティ対策、インターネットのマナー

先日、職場で、情報セキュリティ研修を実施しました。不用意に悪質なメールを開いたりすると、不正なプログラムに感染して、大変なことになります。政府機関を狙った攻撃もあります。また、部内限りの情報を漏らしたり、個人情報を漏らすことも、起きないようにしなければなりません。ソーシャルメディアの使い方も、研修内容に入れてあります。
これまでの事故の事例を見ていると、便利になったが故に危険も増し、被害も一気に広がります。自動車を運転する際には、教習を受け免許が必要です。それと同じくらいの研修は必要でしょう。
全職員が受講できるように、何度かに分けて研修をしました。幹部は全員が受講しました。ごくわずかな職員が日程が調整できず、受講できていません。毎年、職員に偽メールを送って、訓練もしています。これに引っかかる職員もいます。
担当者と、どうするか、議論しました。職員が軽率に事故を起こしたら、統括官の私が、「管理不行き届き」になるのだそうです。それで、もう一度、補充の研修をして、それでも受講しない職員に対しては「パソコンの使用を停止するくらいのことも考えなければ」という意見もありました。
岡嶋裕史著『ネット炎上 職場の防火対策』(2014年、日本経済新聞出版社、日経プレミアシリーズ)が、勉強になります。インターネット上の失言や悪ふざけが、大きな被害をもたらします。昨年ニュースになった例では、アルバイト先の飲食店で悪ふざけをしてツイッターに写真を投稿したら、「炎上」してしまい、お店が閉店に追い込まれたとか。昔も若者が悪ふざけをして、近所の人に叱られていました。ところがインターネット上では、「ご近所デビュー」でなく、直ちに「世界デビュー」になると書かれています。
この本を読むと、ツイッターなど怖くてできませんね。子どもであっても多くの者が、スマホなどインターネットを使う時代です。インターネットの使い方、行儀作法、怖さを、きちんと教える必要があります。交通安全ルールと同じです。
私も実名で、このホームページを書いています。知人からは、「よくそんな危ないことをしているな」と、忠告を受けます。ツイッターのように「即座に条件反射で書く」ことは、しないようにしています。記述には気をつけていますが(これでも)、深夜に書いた文章を、翌朝削除することは、時々あります。酔っ払って書くと、危険です。

原発事故被災地視察

6月2日、3日と、福島県双葉郡といわき市、田村市都路地区を視察してきました。原発事故で避難を余儀なくされた地域などです。既に避難指示が解除され住民が戻りつつある町、住民が戻る準備をしている町、しばらく戻れないが復興拠点をつくろうとしている町。条件はさまざまです。しかし、帰還に向けて懸命の努力をしておられます。
津波被害を受けた地域や地震被害を受けた住宅が、片付けや補修ができないままに、放置されています。立ち入り制限がされていて、作業ができないのです。その間に、住宅はさらに傷んでいます。津波被害地と比べ、復旧作業は大きく遅れています。視察に行くたびに、被害の大きさに慄然となります。
いわき市は、自らが地震と津波で大きな被害を受けつつ、双葉郡からの避難者を受け入れています。都路地区は4月1日に避難指示が解除され、住民が戻りつつあります。住宅の軒先に洗濯物が干され、田んぼでは田植えが終わっています。生活の臭いがします。学校も再開され、子どもたちが元気に勉強していました。

復興増税

6月になりました。実は今月から、個人住民税の復興増税が始まります。平成26年度から10年間、毎年1,000円(都道府県税500円、市区町村税500円)上乗せされます。住民税は、6月から翌年5月までに納めるので、今月から始まるのです。サラリーマンの方は、今月の給料明細書で天引きされる税金の額が上がることになると思います。
大震災からの復興のために、増税をお願いしました。法人税の上乗せ(平成24年から2か年。当初は3年間の予定でした)、所得税の上乗せ(平成25年から25年間)、そしてこの住民税上乗せです。このほか、国家公務員は、2年間給与を削減しました。地方公務員にも、お願いしました。
被災地では、復旧と復興のために、膨大なお金が必要です。また、個別にも、いろいろな要望があります。それぞれの要望を、国費で支援するかどうか。基本は、増税をお願いした納税者に、説明がつくかどうかです。

法隆寺展、金堂壁画

今日は、東京芸大で開かれている「法隆寺展」へ。一番良かったのは、同時開催されている「複製」でした。
美術館とは別棟で、金堂の壁4面が再現され、焼失前の壁画が再現されているのです。仏像は置いてないので、部屋の中心に立つと、4面の壁と12の壁画を、全て見比べることができます。法隆寺の現地でも、できないことです。木の扉にも同じような絵が描かれていたことも、わかります。そこまで復元してあるのです。
焼失前の複製も、1300年の時を経ていて、「滅びの美学」ですが、欲を言えば、建築当時の壁画を再現してもらうと、さらに感激が増すでしょう。
残念ながらインターネットでは、ポスターしか見ることができません。時間がある方は、ぜひお出かけください。この壁画の複製だけなら、無料です。
1300年間守られてきた金堂と壁画が、保存のための模写作業の際に失火で焼失するとは、皮肉なものです。高松塚古墳の壁画も、1300年間土の中で眠っていて、1972年に発掘されたときは極彩色でした。その後の保存が悪く、カビで劣化してしまいました。
昨日今日と、東京は30度を超える夏の日でした。昨日は、冷房の効いた静かな職場で、仕事がはかどりました。民間ビルなので、土曜日も冷房が効いています。
先日、キトラ古墳壁画展を見そびれたので、今日は意を決して、上野へ。熱射病予防に、パナマ帽をかぶり、ペットボトルを持ってです。