経団連の法律改正働きかけ

2月10日の日経新聞「企業とルール」、阿部泰久・経団連経済基盤本部長の発言から。
「商法、会社法関連を中心にロビー活動をしているそうですね」という問に対して。
・・この分野の政策提言に力を入れ出したのは、1990年代後半だ。特定の企業に限られていたストックオプションの一般化や、原則禁止だった金庫株の解禁など、企業活動に柔軟性を持たせる施策を推進してきた。国際化に対応する企業ニーズに合わせた立法を速やかに進めるため、当初は議員立法の形が多く、条文作りも手がけた。
政策への影響力を認めてくれたのか、法務省も審議会に声をかけてくれるようになり、この10年は議員立法を利用していない。直近の会社法改正案の審議でも、法務省と直接意見交換して主張をほぼ受け入れてもらえた・・

暮らしの再建と、今の暮らしの支援

今回の災害復旧では、任務を「国土の復旧」から、より広く「暮らしの再建」へ広げています。1月17日の復興推進会議で示した「方針」でも、「住宅再建・インフラ復旧」と並んで、「産業の復興」と「健康・生活の支援」を合わせて、3本柱に据えています。
国土という視点から、被災者という視点への転換です。国の「行政分野」で言えば、国交省だけでなく、経産省や厚労省も重要だということです。

もう一つ、「時間の要素」があります。被災者を救助し、避難所や仮設住宅に入ってもらいます。その次に、災害公営住宅やインフラ復旧が、直ちにできるわけではありません。避難中の暮らしがあり、それが続くのです。
これまでの災害では、仮設住宅は2年を想定していました。ところが、今回の災害では、高台を切り開いて街を作るなど、大工事になります。既に3年が経ちますが、高台移転などは、まだ2年はかかります。すると、仮設住宅暮らしは、5年以上になる人もでます。
2年ならば、「しばらく辛抱してください」で済んだのでしょうが、長期化するとそうはいきません。復旧後の「次の暮らし」でなく、仮設生活の「今の暮らし」が、課題になるのです。
孤立化を防ぐための見守り活動や、自治会活動。仮設住宅団地にサポートステーションを作るなど、いろいろと手を打っています。それらをまとめたものに、「被災者に対する健康・生活支援パッケージ」があります。
様々な相談窓口も作っています。また、例えば岩手県では、仮設住宅入居者に要望などの調査をしています。宮城県では、県外避難者に対して、支援ニーズを調査しています。

各自治体の組織を見てもらっても、それが見えます。
岩手県庁の復興局は、次のような組織から、なっています。総務企画課、まちづくり再生課、産業再生課、生活再建課。インフラ復旧と、産業再生と、生活再建が並んでいます。仙台市役所の復興事業局も、次のような組織から、なっています。震災復興室、生活再建支援部、復興まちづくり部(津波被害地域のインフラ整備)、宅地復興部(内陸部の宅地被害の復旧)。

地域の空き家対策

2月7日の朝日新聞オピニオン欄が、「空き家大国ニッポン」を取り上げていました。2008年時点での空き家が、757万戸。九州と沖縄の住宅総数を上回るのだそうです。各地の自治体で問題になっていることは、このホームページでも、かつて取り上げました(2012年2月29日
いくつもの課題があります。放置された家屋が倒壊したり、その恐れがあって、危険なこと。また、空き家があることは地域にとって物騒です。放火でもされたら、ご近所が危険です。記事では、空き家条例を作って、解体撤去している自治体が、紹介されていました。
また、都心から電車とバスで1時間の距離にある大規模戸建て住宅で、60歳以上の人がいる世帯のうち「将来、子どもがその家に住む」見通しがあるのは3割未満です。残りは、空き家になる恐れがあります。
一方で、家がなくて困っている人たちがいます。もちろん、貸す方からすると、お金のない人や高齢者には、安心して貸すことができません。家賃をちゃんと払ってくれるのか心配ですし、孤独死されたら困ります。
ここに、住宅を建設したり提供するという仕事より、貸したい人と借りたい人をつなぐ仕事が重要になります。また、都会では借りたい人の需要はあるでしょうが、田舎だと人口減少で需要が少ないでしょう。そのミスマッチもあります。
明日香村では、定住希望者への空き家の紹介をしています。「空き家コンシェルジェ」という、空き家の定期巡回や借りたい人との紹介をしている団体もあるそうです。(

東京の大雪、2

今朝も、起きて見たら、予想通りに、さらに10センチほど積もっていました。早朝から、3回目の雪かき。我が家と斜め向かいのSさん宅前だけ、道路がきれいになって、その前後は雪が残りました。東京都心で27センチ、45年ぶりの大雪だったそうです。10センチの雪かきが、3回必要だったわけです。
投票に行くのに、一苦労です。車の轍の跡(踏みしめられて固まっているところ)を通るのか、そうでない柔らかいところを通るのか。最悪は交差点です。大通りは、雪がほとんどなくなっていますが、歩道との境には融けた水とシャーベット状の雪で、巨大な水たまりができています。私は長靴なので、お構いなしですが。
「今日は、観客が少ないだろう」と、そのまま、上野へ。東京国立博物館の「クリーブランド美術館展」「人間国宝展」と、東京都美術館の「世紀の日本画展」へ。駅を降りてから、積雪+シャーベット+水たまりの道を乗り越えて、たどり着きました。やはり、観客は少なかったです。ゆっくりと、見ることができました。レストランも、すいていたし。
ただし、早くも足腰に筋肉痛が出て、階段の上り下りがつらいです。明日は、もっときつくなりそうです(情けない)。
今日の東京は天気が良く、気温も上がったので、雪は急速に融けているようです。融け残った分が今夜凍ると、やっかいですね。