年別アーカイブ:2013年

規制改革を妨げるもの

2013年6月26日   岡本全勝

日経新聞6月19日の経済教室、八田達夫先生の「特区で岩盤規制打破を」から。
・・成長戦略には、①特定の産業を政府が選んで成長のために補助金をつける方策と②経済全体の新陳代謝を良くするための規制改革とがある。安倍首相がこのうち規制改革を成長戦略の理念として選択した意義は極めて大きい・・
成長は必ず衰退を伴う。同じ産業の中でも新しい工夫をした事業者が入ってくれば、既存の事業者は出て行かなければならない。新しい産業が生み出されれば、古い産業は衰退しなければならない・・
しかし経済成長がある程度進んだ段階では、既得権を持つ成熟産業は新産業の成長を止めようとする。そのために既得権集団は、様々な口実をつくり、政治家を使って、参入規制を法制化する。参入規制は、新陳代謝を阻害し、成長を止める最大の要因である。だからこそ、参入規制の撤廃が成長戦略の一丁目一番地なのである・・
(この後、先生は例として、農業、医療、美容師を挙げておられます)
・・これらの参入規制は「岩盤」と呼ばれている。岩盤はマグマのように強い力を持った制度が生み出している。
その第一は、国家公務員制度である。エリート官僚は定年よりはるか以前に退職しなければならない。このため、官僚達は自分だけでなく先輩や後輩の退職後の就職先のことを考えながら行政を行わざるを得ない。必然的に、産業や企業の既得権を維持する規制強化の手助けをする。定年まで退職せずに働けるような国家公務員制度改革を行えば、省益を守る動機は大幅に低下するであろう。公務員をいじめるのではなく、公務員が省益を考えなくても済む制度を設計する必要がある。
第二は、労働の流動性を極端に下げている日本の雇用法制である。年功序列と終身雇用の組み合わせという戦後日本に独特の雇用制度の下では、若い人は自身の生産性よりも低い賃金をもらい、年配者は自身の生産性よりもはるかに高い賃金をもらう。若い人には、賃金が生産性を超える年齢に達するまで企業を去るインセンティブがない。一方で年配者をその賃金水準で雇おうとする他社はない。このため日本では労働の流動性が低く、自社にしがみつく。そのような従業員を抱えた日本企業には、競争的な新企業が参入することを防ごうとする強い動機が発生する・・

細菌からつくる薬

2013年6月26日   岡本全勝

朝日新聞6月24日科学欄「熱帯救った日本の菌」は、驚きでした。日本人科学者の大村智先生が日本のゴルフ場で見つけた細菌から、寄生虫を殺す薬をつくりました。最初は犬の薬だったのですが、人間の熱帯病「河川盲目症」にも効くことがわかり、年間4万人の失明を防いでいるのだそうです。
1グラムの土には、1億もの微生物がいるとのこと。数だけだと、日本人の人口並みです。そこから、役に立つ菌を探し出すのです。先生は、年間3千もの菌を調べ続けたのだそうです。

お墓参りの準備

2013年6月25日   岡本全勝

原発災害で、立ち入りが制限されている地区があります。地震で倒れた墓石がそのままになっていて、それを復旧するのも、お墓参りも自由にできません。住民の意向を受けて、除染と墓石の整理を行うことにしました。今年のお盆に間に合うように、作業を始めます。
特殊な災害なので、いろいろと初めての対策が必要になります。

まちづくりを考えた復興交付金

2013年6月25日   岡本全勝

今日6月25日に、復興交付金の交付可能額を通知しました。今年度の第1回目、通算では第6回目になります。
特徴は、災害公営住宅や防災集団移転事業で、住宅や宅地の造成に重点があることです。そのような事業が進んでいるということの証です。資料の別紙3や別紙5を見てください。しかも、単に住宅を造るのではなく、1階部分に店舗を入れる工夫をしたり、団地内に保育施設をつくったりします。共同墓地の移転経費もです。地元の要請を反映して、まちづくりの観点から考えています。それらを考えるための検討経費も、対象としています(別紙7)。

被災企業の二重ローン対策

2013年6月24日   岡本全勝

読売新聞6月23日の震災復興特集ページ「Q&A」は、「企業の二重ローン問題」でした。
津波で工場や店舗を流された企業が、工場や店舗を再建するために借金をしようとします。しかし、震災前に銀行から借金をしていると、それに加えて、二つ目の借金を抱えることになります。そのような企業も多いのです。これを、二重ローン問題と呼んでいます。
政府はこの問題に対処するため、2つの機関を作りました。一つは産業復興機構(経産省所管。適当なサイトがないのでこちらをご覧ください)、もう一つは東日本大震災事業者再生支援機構(復興庁所管)です。
それぞれ、事業者の相談に乗って、再建計画作りを助言したり、有利な支援制度を紹介したりします。また、既にある借金を機構が金融機関から買い取って、事業者が返済することを猶予したり、減額したりします。
これまでの災害では、事業者の再建は自己責任であり、政府などが支援したのは低利融資などが主でした。今回の復興では、事業の再建や雇用の場の確保を重視しているので、このような支援もしています。