復興庁発足1年

先日、記者さんから「2月10日で、復興庁が1年を迎えますが、何か行事をしないのですか」と聞かれました。私は、1年ということを全く意識していなかったので、「へえ、もう1年が経つんだ。いや、まだ1年しか経っていないのだ」としか思いませんでした。理由は、次の通りです。
1 復興は、被災地の現場で行われるものであること。復興の主役は住民であり市町村であって、復興庁はそれをお助けする立場であること。
2 現地の復興度合いが、「物差し」であるべき。復興庁ができて1年が経っても、何の節目でもないこと。それよりは、住宅の再建が進んでいるか、進むかの方が、重要なこと。
3 被災地では、起点は平成23年3月11日であり、24年2月10日は通過点でしかないこと。たぶん、被災者の方にとって、復興庁が1周年を迎えても、何の感慨もないであろうこと。
4 私にとっても、この仕事に従事したのは23年3月19日からです。引き続いて、被災者生活支援本部復興対策本部復興庁と切れ目なく復興支援の仕事をしているので、2月10日に何の感慨も浮かばないこと。毎日、忙しく走り回っているので、節目という気がしないこと。

もちろん、節目節目に、これまでの成果を評価し、進んでいないところや問題点を把握して、改善していかなければなりません。これについては、政権交代直後に、総理指示を受け政策の総点検を行い、当面取り組む対策を決めました(1月29日、復興推進本部)。また、この1年で復興が進んだ点と課題については、第三者機関である復興推進委員会から、報告(2月7日)をいただいたところです。