お菓子の包装

6月11日の朝日新聞夕刊「うちへおいでよ。成長企業」は、「フジキカイ」でした。この会社は名古屋にあり、包装機械を製造販売しています。
私が「これか」と思ったのは、次のような話です。
この会社の機械が、一つ一つのお菓子を包装しているのです。私が子どもの時は、お菓子とくに飴やキャンディなどは、包装紙の両端をねじった包装でした(ツイスト包装と言うそうです)。それが、最近は、枕のような形をした透明なフイルムに入っています。その両端を圧着してあって、そこから破って開きます。クッキーやマドレーヌなどもそうですよね。これを、ピロー包装というそうです。紙の箱を開けると、このピロー包装のお菓子が並んでいます。あるいは、ピロー包装された小袋が、大きなピロー包装の袋に入っています。ポテトチップスやえびせんなども。
この会社は、この包装機械を作っているのだそうです。ふーん。会社のホームページを見ると、もっといろいろなものを包む機械が並んでいます。

日本語は特殊ではない

朝日新聞6月6日夕刊「ニッポン人脈記。日本語の海へ」から。
世界130言語を比べて、日本語は特殊な言語ではないのだそうです。例えば「私は本を読む」のように、主語・目的語・動詞の順になっているのは57言語。「I read a book」のように、主語・動詞・目的語の順は51言語で、ほぼ同じ。疑問文の場合、動詞と主語を倒置するのは、英語、ドイツ語、フランス語など11言語で、英語の方が変わっている。
日本語は珍しい特徴はないのに、日本語は特殊だといわれる。それは、「西欧を標準と見て、世界の他の言語とは比べなかった。日本語特殊説は、自分たちは特別という民族中心主義です」(角田太作先生)。

課題が整理できたら、しめたもの

私たちは、難しい事態を前にして「大変だ」と、悩みます。その際に一番困るのは、「何が大変か、わからない」ことです。何が課題かが、わからない。その課題に対して、どうしたらよいかわからないことです。このような場合は、混沌としている課題群を解きほぐし、一覧表に整理できたら、半分は片付いたようなものです。
あまりにたくさんの課題があり、一つ一つが重い課題の場合は、一気に解決することはできません。優先順位を付けて、そして各課題ごとに予定表(工程表)を作ります。それぞれに責任者を決めて、管理執行してもらいます。ここまで来たら、司令官の第一の仕事はできたようなものです。
これら「全体像」を示して、関係者が共有すれば、「大変だ」は解消します。もちろん各課題には、簡単に進まない課題も多いです。でも、今の技術や能力では達成できないとわかれば、それは「大変だ」ではなくなります。

大災害の発生当初に、「大変だ」と言われるのは、何が起こっているかわからない。徐々に被害がわかると、それに対し何をして良いかわからない。大きな被害に対して、誰がどのように対応できるかわからない。これらが、一気に生じ、しかも対策を急がなければならないからです。
対策本部の壁に被災地の地図を貼り、被害状況を書き込む(被害状況を把握する)。黒板に、主な課題、現状と対応状況を書き込む(課題を整理し、対策と担当者を決める)。ここまで来たら、「大変だ」ではなくなります。
各課題の担当者(各部長や課長)や現場の責任者が、自分の置かれている状況を理解して、責任を持って処理する。進捗状況と困っていることを、本部に上げてくれればよいのです。情報の集約と権限の分散です。
こうなると、本部は、各部局からの困りごとを処理するとともに、遅れているところに人とモノを追加する。そして、対策に漏れ落ちがないかを考え、次に何が必要になるかを想像することが仕事になります。
(ここに想定しているのは、組織として対応する事態です。上司の指示に対して一人で悩んでいる場合については、「明るい係長講座」をご覧下さい。)

避難地域復興に向けての会議

今日は、午後から福島市で、「双葉郡8町村長+県知事+大臣会合」と「そのほかの4市町村長+県知事+大臣会合」を行いました。
この地域の将来像、賠償のより詳細な基準案、除染、健康管理などについて、国の方針を説明し、議論してきました。帰還に向けて、またしばらく帰ることができない人たちへの対応について、具体的に準備が進んでいます。
課題はたくさんあり、また難しい課題が多いですが、一つずつ解決していかなければなりません。でも、課題が明確になり、関係者が取り組めば、進みます。
解決できる課題は作業を急ぎ、難しい問題はさらに知恵を絞る。優先順位と時間軸をみんなで共有し、それぞれの作業の責任者が取り組む。そして関係者に理解してもらう。事態の進捗に応じて、また進捗しない場合も、この議論を繰り返す。この全体像を整理して皆さんに示すことが、司令塔の役割です。