4月23日の朝日新聞オピニオン欄、グレアム・フライ前駐日英国大使のインタビュー、「日英、官僚の在り方は」から(古くなって、すみません)。
・・私たちの場合、官僚は政治家とほとんどつきあいません。自分の役所の大臣、副大臣、政務官とは毎日会いますが、例えば野党の大物政治家と連絡するときは大臣の許可が必要です。
・・(日本の「政と官」の関係について)政治主導ということで、各省に政治家が集まっていろいろ決めていると聞きました。政治家と官僚は役割が違うから、互いに尊敬してやればいいのではないでしょうか。特に重要なのは、大臣が「これをやりたい」と言った時です。その場合、官僚の義務は客観的に分析して問題点を指摘することです。大臣は聞きたくないかもしれないし、こいつは邪魔をしようとしていると官僚が誤解される可能性も大きい。そういうことができる政治家と官僚の信頼関係は非常に大切だと思います。
・・官僚の能力として一番評価されるのは、どんな政策を作ったらいいかという大臣へのアドバイスなんですが、大事なのはそれだけじゃありません。プロジェクトの管理や運営が上手にできるかなんですね。そうすると、官僚の技能で足りるのか、そういう技能は民間にあるんじゃないか、じゃあ民間から導入しようとなるんですね。
・・(官僚の人事について)政治家は介入しない方がいい。なぜなら、官僚が政治家にくっついてしまう失敗がありうるからです。人事は委員会を設けて、できるだけ客観的に評価するのがいい。ある人たちは若くして昇進する。でもポストは増えないから、そうでない人たちは若い人にポストをとられて昇進できません・・
月別アーカイブ: 2010年5月
ホームページソフト故障始末記
(パソコンの故障)
4月24日に、私のパソコンのホームページソフトが故障しました。正確には、ソフトは立ち上がるのですが、編集してきたサイトが開かなくなりました。別に過去のサイトを保存してあり、それは開けました。しかし、それは半年も前のデータなので、それをプロバイダー(ニフティ)のサーバーに送ると、この半年間の記述が反映されません。
またもや、お師匠さんである玉岡雅之神戸大学准教授に助けを求め、インターネット上の私のHPデータを保存して送ってもらいました。538ページ分です。5年前にパソコンを買い換えた時も、パソコンが壊れた時も、先生の指導でうまく復旧できました。ところが、今回はうまくいかないのです。データを取り込む途中で、凍り付いてしまいます。
(事態は悪化)
いろいろいじっているうちに、さらに状態は悪化しました。カウンターが消えたり。皆さんもご経験があると思いますが、パソコンっていじっていると、あっという間に時間が経ちます。しかも、うまくいかないと、いらいらするし。からだと精神に良くないですね(笑い)。
(ついにソフトを乗り換え)
ついに、慣れ親しんだソフト「ニンジャ2002」を捨て、新しく「ホームページ・ビルダー」に乗り換えました。インターネット販売でダウンロードして、これは簡単ですね。1万円余りです。ところが、ビルダーも538ページを取り込む途中で、凍るのです。しかたなく、1ページから作りかえることにしました。大決断というか、あきらめたというか。
過去のページは、玉岡先生に送ってもらってあり、私のパソコンに保存してあるので、時間さえかければ、それを素材にして復旧できると考えたのです。ところが、初めてのソフトで使い方がわからず、これにも手間取りました。ここまで、土曜日曜を、すべてつぎ込みました。トホホ・・。
(たくさんの人からの助言)
この間の事情をホームページで皆さんに報告しようにも、加筆ができないので、どうにもなりません。何人かの方には、メールでこの事情をお知らせしました。また、「どうなっているのですか」と問い合わせてくださる方も。そして、皆さん親切に、復旧方法を教えてくださいました。ありがたいことです。「なるべく既存のページを残してください」という陳情や「専門家を呼びなさい」という助言も。
(専門家の登場)
近くに、IT専門家がおられることに気づき、この状態をお話ししました。そして、診断と復旧に来てもらいました。鮮やかなものですね。あっという間に、保存されたデーターをビルダーに取り込み、一方でニフティのサーバーも最新の形で復旧してくださいました。万歳。
ところが、ビルダーも538ページを取り込むのですが、その全体地図を作る際に凍り付きます。何度やっても同じです。専門家の診断は次の通り。「ニンジャでもビルダーでも、538ページ間のリンクは反映されている。しかし、全ページが一枚の平面に載っている。この相互リンクが多すぎて、処理できなくなった。」
ニンジャの画面上でも、大分類の下に中分類、その下に各ページと、系統樹になって538ページが表示されます。きれいなツリー図です。しかし、視覚的にはそうなっていても、パソコン上では平面に並んでいるのです。カルタ取りみたいに。
本格的なコンピュータなら、大分類ごと、中分類ごとにファイルが作られ、それが関連づけ(リンク)されます。しかし、私のホームページは、1枚ずつ付け足していたので、そのような階層にはなっていません。「たぶん、ビルダーも500ページも作ることを想定していないのではないか」というご託宣です。
(今後の復旧)
現在では、インターネット上では、これまでと同様に、見ることができます。また、加筆もできます。しかし、加筆作業の際に538ページの系統樹が出てこないので、作業が面倒なのです。さらに、新しいページを付け加えるのは、ややこしいはずです。今後の復旧方向については、専門家と相談中です。いずれにせよ、古くなったページは捨てましょう。
今回の事件で、あらためて良く538ページもつくったものだと、我ながら感心しあきれました。毎日こつこつ8年間。最初の頃は毎日ではありませんでしたが。1日につき、30分から1時間作業したとして、累積では大変な作業時間数ですね。
リゾート開発の失敗
2010.05.03
4月24日の第2回目の講義も、順調に進みました。少人数だと、議論をしながらすすめることができて、ありがたいですね。HPを加筆できなかったので、今ごろ書いています。
新しい地方財政論
中井英雄先生、齊藤愼先生、堀場勇夫先生、戸谷裕之先生が、『新しい地方財政論』(2010年、有斐閣)を出版されました。コンパクトな本ですが、地方財政制度の解説・自治体の経営・公共経済学の理論・地域づくりなどの実証、という4つ分野を含んでいます。多面的な視野から地方財政を分析しておられて、類書がないと思います。詳しくは、リンク先の目次をご覧ください。良い入門書だと思います。これだけの内容を、コンパクトにまとめるには、かなりご苦労があったと思います。