消防大学校では、NBC・特別高度救助コースの学生が、今日は屋外訓練場を使って、化学テロの訓練をしていました。NBCは、原子力、生物、化学災害です。地下鉄サリン事件を、思い出してください。大学校では、このような特殊な学科もあります。使う機材も特殊で、救助の方法も特殊になります。火事の場合は少しでも早く救出しますが、化学テロの場合はむやみに近づくと、消防隊員が巻き添えになってしまいます。人が倒れていますが、何が起こっているかわからないのです。
授業では訓練が多くなりますが、今日は学生が企画した訓練でした。全身を覆う防護服に身を固め、被害者役の学生やダミー人形を救出します。
先週は、幹部科の学生が、特別教室で広域応援の指揮訓練、屋外訓練場と建物を使って指揮訓練をしていました。頭でいくら学んでも、実際にからだが動かないと、実践に役に立ちません。しかも、一人でなく、大勢の隊員とたくさんの部隊を、動かさなければなりません。
そして、現場は混乱し、正確な全体像はつかめません。訓練では、あわてた住民が間違ったことを消防隊員に伝えます。住民役の学生は、なかなかの演技でした。実際の現場では、混乱した被害者、野次馬などで、もっと大変でしょう。
学生企画訓練は、授業の総仕上げ・卒業訓練です。彼らは、卒業が近づいています。